子宮頸がんの原因
最近、増加傾向にある子宮頸がんの原因は、
ヒトパピローマウィルスHPV(Human Papilloma Virus)の感染が原因とされています。
グラフを見てお分かりのように、20歳過ぎてから急激に増加しています。
では、何故ヒトパピローマウィルスが感染するとガン細胞が生じるのかをイラストを使って解説しましょう。
ヒトパピローマウィルスは性感染症STDの一種です。
性行為により子宮頸部の粘膜にウィルスが感染すると、ウィルスは粘膜の基底細胞層に侵入します。
粘膜細胞の核内にウィルス侵入し、核を支配してウィルスの構造に必要な部品を無理矢理造るのです。
大量に造られたウィルスは、次々に細胞内に放出され、細胞はパンパンになります。
ウィルスを作っていた核は、大量のウィルスに潰されてしまいます結局、細胞は破裂して、細胞の周囲にウィルスは拡散します。
拡散したウィルスは、近くの粘膜細胞に感染し、同じ工程を繰り返します。
この工程を何回も何回も繰り返すうちに、ウィルス産生を中断して破裂しない中途半端な細胞が生まれてきます。
そのような細胞の核は、ウィルスにより変性し正常な核ではなくなります。この異常な核がガン細胞になるのです。
このウィルス感染とウィルス増殖を抑えることで、子宮頸がんを防ぐことができる筈です。
ところが普通の体は、このウィルスを抑えることが出来ないのです。
その理由は、粘膜の基底細胞層のウィルス感染を探知する免疫の樹状細胞が侵入できないからです。基底細胞層は、基底膜に覆われています。この基底膜の中に樹状細胞が大き過ぎて侵入できない結果、ウィルス感染を探知できないのです。
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この考え方からすると、粘膜異形成が確認されたらHPVウィルスに感染した証拠ですから、基底膜を一部破壊して樹状細胞に認識させればよいでしょう。そのためには、剣山のような道具で子宮頸部を数カ所刺せばよいでしょう。
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免疫抗体は小さいので、容易に基底膜に侵入しウィルスを攻撃できます。そのため、子宮頸部・粘膜に異常細胞(異形成)を認めたら、一般的に行われている定期的検診しながらガン細胞に成熟するのを待たないで、HPVワクチンを注射して体にHPV抗体を積極的に造らせるべきです。
改めて言います。子宮頸がんはHPVウィルス感染症の終末の状態です。感染症を抑えないで、この病気を防ぐことは出来ません。子宮頸部の粘膜に異常細胞(異形成)が発見されたら積極的に免疫抗体を作らせるべきです。
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