« 間質性膀胱炎の原因 | トップページ | 前立腺ガンの触診 »

PSA値と排尿障害

Psa1 PSA値が高くなり、前立腺針生検をされても前立腺ガンが発見されない患者さんが多く存在します。そして、その後、ガン細胞を発見するために、何回も前立腺針生検をされてしまうのです。

 排尿障害の無い健康な男性は、膀胱出口がイラストのように十分に開いてくれるので、腹圧の圧力がスムーズにオシッコを出します。

Psa2

 ところが、膀胱出口が十分に開かない排尿障害がある人の場合には、排尿時の腹圧が健康の人のようにスンナリと排尿にはなりません。その結果、前立腺に腹圧の圧力がかかり、前立腺内のPSAが前立腺から漏れ出て染み出して、血液に流れてしまうのです。その結果、血液検査のPSA値が高くなるのです。これは前立腺ガンではなく、医師に誤解されるのです。

Psa3

PSA値が高いから、前立腺ガンを疑い、針生検をされてしまいます。しかし、ガン細胞が発見されないと、「良かったですね。」と言いながら、『くそう〜!』と思いながら、PSA値が高かった理由を説明しないのです。その後も定期的にPSA検査を行い、前よりも高くなったから、「ガンが必ず存在します。見つけましょう!」と、何度も針生検をすすめるのです。

 針生検をされると、前立腺内に少なくても10個所以上も穴が開けられるのです。術後その穴が必ずしも閉じるとは限りません。そして排尿障害がある人は、腹圧によって前立腺が強く圧迫されるので、そこから前立腺内のPSAが漏れ出てしまいます。そして排尿の度にPSAが穴から漏れ続けるので、穴は閉じなくなります。そのため、針生検後には次第にPSA値が上昇するのです。その結果、何回も針生検をしましょうと言われるのです。4回も針生検をされた患者さんが来院したことがあります。最後の針生検で悪性度の低いガン細胞が見つかりました。針生検を行った医師は大喜びでした。

 実は針生検を何回も行ったことで、前立腺内の正常細胞が傷付き、たくさん死滅します。その結果、細胞を補充するために何回も細胞分裂が起きるのです。最終的に細胞分裂で突然変異が生まれて前立腺ガン細胞になってしまうのです。それが、4回目の針生検の前立腺ガン細胞なのです。ある意味で、針生検でガン細胞が生まれたとも考えられます。ある意味で、医師による犯罪とも言えますね?

« 間質性膀胱炎の原因 | トップページ | 前立腺ガンの触診 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 間質性膀胱炎の原因 | トップページ | 前立腺ガンの触診 »