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前立腺ガンの触診

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 泌尿器科の医師が最近では、前立腺ガンの検査のために、直腸触診をしなくなりました。PSA値が少しでも高いと即、針生検を行うのです。触診で前立腺ガンが触れないような患者さんは、針生検で発見されると、悪性度に関係なくステージ1️⃣になります。ところが、ステージ1️⃣の患者さんの5年・10年の生存率は、健康な人と同じなのです。触診で触れない前立腺ガンは、針生検で見つける必要はないのです。

 

 前立腺ガンは通常、外腺に発生しますから、イラストのように触診で判断できるはずです。

Ganp2  しかし、外腺は2枚目のイラストのように、触診で全て触れる場所にある訳ではありません。触診に意味がないから針生検だけすればいいと医師が考えるので、触診をしなうなるのです。しかし、40年以上も泌尿器科医師をしていますが、外腺に存在して触診で触れない患者さんを経験をしたことがありません。

Ganp3 前立腺ガンが本来は外腺だけに発生する筈ですが、内腺にも出現します。しかし、イラストのように内腺に一個だけあるのを見たことがありません。内腺に前立腺ガンが発生した場合には、触診でもエコー検査でも確認できません。

 

Ganp4 前立腺肥大症の前立腺に無数のガンが存在することが稀にあります。触診しても肥大症の所見しかなかった患者さんが、PSA値が高いことが気になり、地元の泌尿器科で針生検したら、悪性度の高いガンがあったと、私に怒りの電話をしてきました。当然謝りましたが、悪性度の高いガン細胞を10本以上も刺しまくり、その後、通常のホルモン治療で悪性度がもっと高くなり、去勢抵抗性前立腺ガンになるでしょう。去勢抵抗性前立腺癌(ステージ④骨転移)の罹患率は前立腺ガンの13%、5年生存率は57%です。ステージ①②③の5年生存率・10年生存率は90%前後です。それも針生検を行いガン細胞の確定診断を行った症例です。

触診で触れない前立腺ガンは、半年〜1年間に1回の経過観察をすれば良いのです。針生検で見つけることで、刺激してしまうからです。確定診断は出来ますが、寝ていたガン細胞を起こすことになるのです。放置すれば、その人の本来の寿命を十分に全うできる筈です。

 

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PSA値と排尿障害

Psa1 PSA値が高くなり、前立腺針生検をされても前立腺ガンが発見されない患者さんが多く存在します。そして、その後、ガン細胞を発見するために、何回も前立腺針生検をされてしまうのです。

 排尿障害の無い健康な男性は、膀胱出口がイラストのように十分に開いてくれるので、腹圧の圧力がスムーズにオシッコを出します。

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 ところが、膀胱出口が十分に開かない排尿障害がある人の場合には、排尿時の腹圧が健康の人のようにスンナリと排尿にはなりません。その結果、前立腺に腹圧の圧力がかかり、前立腺内のPSAが前立腺から漏れ出て染み出して、血液に流れてしまうのです。その結果、血液検査のPSA値が高くなるのです。これは前立腺ガンではなく、医師に誤解されるのです。

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PSA値が高いから、前立腺ガンを疑い、針生検をされてしまいます。しかし、ガン細胞が発見されないと、「良かったですね。」と言いながら、『くそう〜!』と思いながら、PSA値が高かった理由を説明しないのです。その後も定期的にPSA検査を行い、前よりも高くなったから、「ガンが必ず存在します。見つけましょう!」と、何度も針生検をすすめるのです。

 針生検をされると、前立腺内に少なくても10個所以上も穴が開けられるのです。術後その穴が必ずしも閉じるとは限りません。そして排尿障害がある人は、腹圧によって前立腺が強く圧迫されるので、そこから前立腺内のPSAが漏れ出てしまいます。そして排尿の度にPSAが穴から漏れ続けるので、穴は閉じなくなります。そのため、針生検後には次第にPSA値が上昇するのです。その結果、何回も針生検をしましょうと言われるのです。4回も針生検をされた患者さんが来院したことがあります。最後の針生検で悪性度の低いガン細胞が見つかりました。針生検を行った医師は大喜びでした。

 実は針生検を何回も行ったことで、前立腺内の正常細胞が傷付き、たくさん死滅します。その結果、細胞を補充するために何回も細胞分裂が起きるのです。最終的に細胞分裂で突然変異が生まれて前立腺ガン細胞になってしまうのです。それが、4回目の針生検の前立腺ガン細胞なのです。ある意味で、針生検でガン細胞が生まれたとも考えられます。ある意味で、医師による犯罪とも言えますね?

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間質性膀胱炎の原因

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 間質性膀胱炎と診断されて、膀胱水圧拡張術を何回受けても治らんない患者さんが多く来られます。日本間質性膀胱炎研究会が指導する正式な治療である「膀胱水圧拡張術」を受けても、逆に症状が悪化するののです。

 間質性膀胱炎は原因が不明とされています。不明の免疫疾患とも考えられているのです。中には、難病指定までされた、「ハンナ型間質性膀胱炎」まであります。

 実は、患者さんが自覚しない排尿障害が原因なのです。しかし、医師は患者さんが排尿障害を訴えないので、排尿障害について調べもせずに、膀胱水圧拡張術だけにこだわるのです。

Dysuria12 例えば、頻尿症状の患者さんに対して、2枚目のイラストのように考えて診断するのです。尿検査で白血球・細菌が認められれば、単純に膀胱炎(急性膀胱炎・慢性膀胱炎)と診断し、尿失禁があれば過活動膀胱、内視鏡検査で膀胱粘膜に点状出血・ハンナ型潰瘍があれば間質性膀胱炎と診断するのです。ところが、いろいろな治療しても治らないと、「気のせい・歳のせい・治らないと病気」とまで診断されるのです。

 全て排尿障害が原因ですから、抗生剤・過活動膀胱治療薬・免疫治療薬・水圧拡張術を行なっても治る訳がないのです。排尿障害の治療薬であるα1-ブロッカー(ユリーフ・ハルナール・フリバス)を中心に治療すれば症状は軽快するのです。

 膀胱水圧拡張術を行った間質性膀胱炎の患者さんを排尿障害を中心に治療すると、症状は明らかに改善するのです。

排尿障害が原因で膀胱出口周囲の膀胱括約筋が肥大して、排尿障害がさらに悪化するのです。すると、排尿の度に、尿意センサーである膀胱三角部に物理的負担がかかり、膀胱三角部が過敏になるのです。それが原因で頻尿になり、さらに脊髄神経回路で脚色されて、痛み・不快感になってしまうのです。

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慢性前立腺炎の原因

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 非細菌性の慢性前立腺炎が治らない患者さんがたくさん来られます。

 抗生剤や抗菌剤を長期間処方され、漢方薬(桂枝茯苓丸)や抗うつ剤を処方されても治らないと、検査しても異常がなく、自律神経失調症・治らない病気と診断されるのです。

 実は患者さんが自覚していない排尿障害が全ての原因なのです。イラストで示したように、前立腺肥大症・神経因性膀胱・慢性前立腺炎・間質性膀胱炎など様々な病気の原因が、実は全て排尿障害が原因なのです。それらの治らない患者さんに排尿障害を主に治療すると、ほとんどの患者さんが軽快します。

 医師は、患者さんが自覚していないと排尿障害を十分に調べもしないのです。患者さんが自覚しないから、体のシステムは様々な症状を作って患者さんに教えようとするのです。医師は単に症状に応じて病名を判断するので、結果治せないのです。

 多くの医師は、男性は前立腺肥大症だけが原因で排尿障害があると思っているのです。ですから前立腺が大きくない男性や前立腺を持っていない女性には排尿障害がないと誤解するのです。ですから、前立腺肥大症の患者さんしか排尿障害の治療をしないので、苦しまれる患者が多くなるのです。

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❶男性の排尿障害は、前立腺肥大症と神経因性膀胱だけだたと決めているのです。

前立腺の大きさが、正常か小さければ、排尿障害の原因は膀胱=神経因性膀胱と診断するのです。

❸症状は前立腺炎・膀胱炎・間質性膀胱炎・気のせい・年のせいしかないと考えるのです。ですから、多くの人が誤診され、治らない病気と思われるもです。

 例えば、「頻尿」の患者さんの診断は2枚目のイラストの如くでしょう。前立腺が大きければ前立腺肥大症、前立腺が普通の大きさであれば慢性前立腺炎・過活動膀胱と診断されます。治療しても治らなければ、気のせい・歳のせい・間質性膀胱炎と診断されるのです。表面的な考え方だけで病気を診断するので、症状は改善しないのです。本当の原因は排尿障害なので、排尿障害を治さなければ、各病気は治らないのです。

 私の考え方は、本質を治療するのです。

①排尿障害は前立腺の大きさとは無関係で、膀胱出口が十分に弛緩しないために、膀胱括約筋が肥大したのが原因なのです。

②排尿障害が原因で膀胱三角部にふ物理的に負担がかかり、たくさんの頻尿を作ります。

③その頻尿情報が多過ぎると、脊髄神経の尿意神経が頻尿の情報を拒否して、シナプス結合で他の神経に情報を流すのです。その結果、痛み・痒み・痺れ・胃痛・舌の痛み・肛門の痛み・坐骨神経痛・手足の痺れなどの複雑な症状になるのです。

 

難治性の非細菌性慢性前立腺炎の患者さんに、排尿障害を中心に治療すると、軽快します。

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