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頻尿で見つかった膀胱腫瘍

60歳代のご婦人で、9月より排尿痛と頻尿で、地元の内科で「膀胱炎」と診断されました。尿検査で潜血反応と白血球がわずかに認められました。抗生剤をフロモックス、レポフロキサシン、ミノマイシンなどいくつも変えられましたが、効果が得られませんでした。

そこで泌尿器科の当院に来院されたのです。エコー検査で頻尿と血尿の原因が判明しました。膀胱の左壁に腫瘍陰影が確認できました。ドップラー検査で、腫瘍陰影内に動脈の流れが確認(赤い部分)できました。おそらく膀胱ガンです。

Bt16904f63大きさは一番長い部分で5.0cmもあり、おおよそ33ccの大きさです。このくらいの大きさであれば、膀胱壁の粘膜→粘膜下層→筋層までガン細胞が浸潤している可能性が高いので、場合によっては、膀胱全摘出手術+人工膀胱の必要があります。当然、街中の小さなクリニックでは治療はできません。そこで、基幹病院や大学病院に紹介しなければなりません。(初めの写真は膀胱の側面像、2枚目が正面像)

Bt16904f633ご主人と一緒にご夫婦で、病気について説明しました。ご希望の病院を指定して頂ければ紹介しますとお話ししました。地元では、東邦大学医療センター大森病院、昭和大学病院の主任教授とは、懇意にしていますし、私の出身の慈恵医大でもどこでもご紹介はご希望通りにします。

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