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西郷輝彦さんの前立腺ガン再発

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6年前に前立腺ガンの手術を実施した俳優で歌手の西郷輝彦さんの前立腺ガン再発がニュースで話題になって報道されました。

このことから、私が思い付くことがあります。
前立腺ガンの治療として手術治療を選択したということは、ステージⅡ〜Ⅲだと言うことが想像できます。PSA値が高かったために、針生検した結果、悪性度がグリソンスコア7〜10だったのでしょう。つまり、悪性度が中等度〜悪性と高かったのです。
悪性度の高かった癌細胞を針生検で何本も刺激したのです。そんな微妙な癌細胞が、その後ジッと黙っているとは思えません。また、傷付いた癌細胞を、自然治癒力が免疫細胞を使って攻撃を掛けたり、癌細胞を何処かに持って行かれるかも知れないのです。

通常、針生検した後に直ぐに手術する訳ではなく、患者さん自身に治癒手段を選択してもらうまで、2週間から1カ月も掛かります。その間に癌細胞は増殖します。それは、前立腺だけに留まらず、免疫細胞で何処かに運ばれた場所で腰を下ろし増え続けるのです。増殖を繰り返すうちに悪性度が増すのです。その結果、前立腺ガンの骨転移となり、数年後に再発とされてしまったのです。

以前から私が主張しているように、針生検の弊害を考えなければなりません。しかし、針生検してしまった場合は、直後から手術するまでの間にホルモン治癒をするべきだったのです。しかし、手術までの時間も手術後もホルモン治療を行いません。外科医である泌尿器科医師は、自分の手術が完璧だから、それにケチを付けるホルモン治癒を決して許さないのです。そんな丁寧で繊細で完璧な手術にも関わらず、何で術前に針生検で10本も20本も前立腺を傷付けるのか不思議でなりません。そんなエセ完璧さに喜んでいる医師の能力を疑いたくなります。見えるテクニックだけでなく、見えないソフトウェアにもアンテナを張るべきです。

Img_0731天皇陛下も前立腺ガンの手術後に再発し、現在ホルモン治療を行っておられます。日本で最高のVIPである天皇陛下は、最高の医療機関で最高の治療を受けている筈です。その陛下であっても、不完全な医療を受けてしまい、このような結果になってしまったのです。
もし、針生検をした直後の人が、これをお読みになっているのであれば、内緒でホルモン治療薬を処方します。

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コメント

高橋先生

先生のおっしゃる「針生検をした直後」というのはどれくらいの期間をいうのでしょうか。
先月11月20日頃に針生検をして、その後感染症で5日程再入院しました。検査後2週間で、今週検査結果を聞きにいくことになっております。検査後1カ月くらい経過していてもホルモン治療薬は間に合うのでしょうか・・。
★回答
間に合います。
手術を選択してからでも間に合います。
感染症になった事からすると、前立腺肥大症や排尿障害が潜在していたと考えられます。
高橋先生のブログを読み、疑問を持ちながらも針生検査を受け・・感染症になったことや今回の報道もあり、疑問がどんどん大きくなり、今後の選択について迷い、考え込んでいます。このような状況の中で、今回の高橋先生の記事を読み、もっと詳しく教えていただきたい気持ちでいっぱいです。どうぞご回答の程、宜しくお願いいたします。

投稿: | 2017/12/03 18:08

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