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治療を無視された尿管瘤の患者さん#2

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事前の超音波エコー検査では、尿管瘤は左側の1個しか確認できませんでした。
しかし、内視鏡手術の事前検査で、左右2個の尿管瘤が判明しました。

この写真は、左側の大きな尿管瘤です。表面が炎症性ポリープ状に凸凹あいています。

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右の尿管瘤は小さく平滑です。
画面の右に左の大きな尿管瘤の一部が確認できます。

どちらの尿管瘤も手術する必要があります。

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尿管瘤のそれぞれに電気メスを利用して穴をあけました。
左尿管瘤内に結石を確認しましたが、直接把持することができずに、
今回は尿管瘤に穴をあけることだけで手術を終えました。

尿管瘤内の結石は自然排石を期待したのです。

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後日、結石が尿管瘤から膀胱内に落ち、その後、自然排石するかと思いきや、
尿道に結石がつまり、尿道結石の状態になり、痛みで患者さんが来院されました。

超音波エコー検査では尿道内の結石を確認できます。

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尿道結石は把持することができませんから、キシロカインゼリーと内視鏡で結石を膀胱に落としました。
結石が大きく把持することができませんから、電気メスの先端を結石に当てて放電します。
電気メスの切開出力は800度近くなりますから、結石が熱変性を起こし、崩れやすくなります。

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見事に結石は崩れ、粉々になりました。
それを膀胱洗浄しながら吸引して、採取しました。

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