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思い込み 「神経因性膀胱は治らない?」

この命題は、ある意味「本当」で、ある意味「嘘」です。
医師は、神経因性膀胱そのものは元の健全な膀胱に戻ることはないし、神経因性膀胱による症状(排尿障害)も治ることはないと、考えています。
私は、膀胱が元の健全な膀胱に戻ることはないと思っていますが、神経因性膀胱による排尿障害という症状は「治る」と考えています。
膀胱に力がないから排尿できないというのが神経因性膀胱の一般的な概念です。
私はこの概念を否定しています。例え本当に神経因性膀胱であっても治療法が的確であれば、排尿障害は治るというのが、私の自論です。

下記にその実例を上げましょう。

患者さんは岩手県在住の73歳男性です。
たまたま受けた健康診断でPSAが4.2(正常値は4.0以下)とわずかに高く、前立腺癌を疑われ、病院に入院して前立腺針生検を受けました。
12ヵ所の生検で1ヵ所から偶然に(12分の1ですから偶然と考えてよいでしょう)癌細胞が発見され、その後お決まりのホルモン療法を受けています。
前立腺癌の骨転移を調べる骨シンチ後に、まったくオシッコが出ない尿閉状態になり、それ以来6ヵ月間1日6回の自己導尿(自分でカテーテル・管を尿道から膀胱まで挿入し排尿する操作)を続けています。
大学病院から定期的に来る「神経因性膀胱専門」の偉い泌尿器科医は「神経因性膀胱」と当たり前のように診断し、自己導尿は一生続ける必要があると誰でも思いつく判断です。
患者さんにしてみれば、それまで自分の力で排尿できたのに、針生検や検査後から自然排尿できなくなったことを考えると納得がいきません。神経因性膀胱も以前からあったものだとの医師の判断です。
前立腺癌腫瘍マーカーのPSAは1を前後しています。患者さんの悩みは前立腺癌ではなく排尿障害であるにもかかわらず、主治医は執拗に放射線治療をすすめます。

さてさて、その患者さんが業を煮やして岩手から東京の高橋クリニックに来院されました。
検査で頑張って自尿が85ml、残尿が500ml以上です。患者さん曰く、「何とか自然排尿できた時は、直後の自己導尿での残尿は必ず500ml以上」という状態です。

ここで問題点を整理しましょう。・・・

ここで問題点を整理しましょう。

1.前立腺癌腫瘍マーカーPSAが4.2とグレイゾーンであった。
2.針生検の結果、前立腺癌が発見された。
3.検査後から、十分な自然排尿ができなくなり(0~100ml未満)、毎日6回自己導尿(毎回500ml以上)を繰返している。
4.排尿障害は神経因性膀胱のためであり、以前からあったと主治医は判断している。
5.現在の患者さんの苦しみは、前立腺癌ではなく排尿障害である。

患者さんの苦しみを無視し、前立腺癌を「錦の御旗(にしきのみはた)」にしている医師の姿が見えて来ます。命にかかわる「癌」の治療をしているだから、細かいことは黙れ!と、言っているようにも思えます。

誤解1.PSAは前立腺癌だけではなく、前立腺炎や排尿障害を来たす前立腺肥大症・神経因性膀胱の際にも上昇するのです。【PSAの上昇=前立腺癌】は誤解で、経過から判断すると本当は【PSAの上昇=神経因性膀胱】だったのです。針生検で確認した前立腺癌は潜伏癌だったのでしょう。

誤解2.高齢者の場合、潜伏癌は必ずしも治療する必要はなく、命にはかかわらないエビデンスがあります。

誤解3.患者さんの苦しみは前立腺癌ではなく、自己導尿を行なっている排尿障害です。

患者さんの強い希望で、前立腺癌は取りあえず横に置いといて、排尿障害を軽減させるため内視鏡手術を行ないました。
手術の結果は膀胱頚部硬化症+前立腺肥大症で、手術中に採取した組織からは、前立腺癌は認められませんでした。
手術後3ヶ月を経過しました。平均自尿86ml、平均残尿320mlと改善傾向にあります。自尿が多い時には200ml、残尿が少ない時には200mlということもあるのです。自己導尿も1日6回から4回へと減りました。患者さんは手術の手ごたえを感じ、平成20年2月に2度目の手術を強く希望しています。

【2回目の手術後経過】
Nb20745m74letter患者さんから右の術後報告の手紙をいただきました。
患者さんに根負けして2度目の手術を行ないました。以前の手術を行った時も地元の主治医に気分を悪くされたそうです。一般的に神経因性膀胱は治らないとされていますから、それを内視鏡手術で治そうとする無謀な医師(私)に拒絶反応が出たのでしょう。新しいことを考えて実行すると非難轟々です。しかし、この治療法が一般的になれば「コロンブスの卵」と同じで「なぁ~んだ」ということになるのです。

さて、話を手紙に戻しましょう。驚くことに残尿量が激減したのです!文面の通り、排尿の勢いは未だ悪いようですが、自尿の量も増えました。
自己導尿を実施していますが残尿量がゼロの時も多くなり、自己導尿も行なわなくなっています。
下の排尿日誌を見ると、自尿の平均が255ml、残尿量の平均が32mlです。一番最近の3日間では自尿平均が282ml、残尿量はゼロです。
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【補足】
この患者さんの事例に限らず、神経因性膀胱=積極的な治療法なしという構図が一般的です。
治療法としては、自己導尿かカテーテル留置しかありません。神経因性膀胱にもっと手術を!と考えている医師はほとんどいないのが現状です。
この患者さん以外にも神経因性膀胱と以前にどこかで診断され、私の内視鏡手術でQOLが改善した患者さんが3人います。確かに神経因性膀胱そのものは私の手術では治せませんが、悩みを軽快させることは可能です。
泌尿器科医のみなさん!だまされたと思って下部尿路の尿流抵抗を軽減させる手術をぜひ行なって下さい。高齢男性であれば前立腺切除手術、若い男性あるいはご婦人であれば膀胱頚部切開手術です。きっと患者さんに感謝される筈です。

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コメント

スイマセン!心配な事があって質問します。前に同じ質問があったかもしれませんが......最近、以前と比べて睾丸が小さくなってきているのですが、何か病気でしょうか? (自分は、母子家庭なので親に質問しずらいので聞かせてもらってます)

原因かは、分かりませんが自慰を13歳ぐらいから毎日のようにしていました 現在、年齢は14です

【高橋クリニックからの回答】
まず問題ないでしょう。
心配なら地元の泌尿器科医を受診して下さい。

投稿: 少年 | 2008/01/06 13:52

すみませんが心配な事があるので質問させて下さい。5日ほど前から尿道口にそうように幅1mm程度、長さ3mm程度の平で薄い膨らみが出てきました。痛み,かゆみ,匂いは無いのですが,ほんの少し膨らみの範囲が大きくなった様な気がします。性交の経験はありません。何かの病気でしょうか??

【高橋クリニックからの回答】
性交渉がなければ、性病ではありません。
様子を見てよいでしょう。
心配なら地元の泌尿器科医を受診して下さい。

投稿: 高校3年 | 2008/01/07 11:09

すみませんが心配な事があるので質問させて下さい。5日ほど前から尿道口にそうように幅1mm程度、長さ3mm程度の平で薄い膨らみが出てきました。痛み,かゆみ,匂いは無いのですが,ほんの少し膨らみの範囲が大きくなった様な気がします。性交の経験はありません。何かの病気でしょうか??

投稿: 高校3年男 | 2008/01/07 11:12

下の書き込みの性別は男です。

投稿: 高校3年 | 2008/01/07 11:18

御回答本当にありがとうございます。おかげさまでとても安心しました。

投稿: 高校3年男 | 2008/01/07 18:07

ご回答ありがとうございます。一応、今日頑張って親に言ってみて、病院に行ってみようと思います。

投稿: 少年 | 2008/01/07 18:19

2004.5.19~地元で通院 23~27日まで入院、髄膜脳炎と28日に大学に移送され、診断されました。10日間くらい意識がなく(麻酔)その後8,12の退院までの間にカテーテルを数十回しました。
それから退院後通院して、そのときの医者との診断で、
膀胱内視鏡、水圧検査、尿流、残尿検査をしました。
1度尿閉ありです。腰椎穿刺を10回くらい髄液採取の為したために、出にくくなりました。
ウブレチド ハルナール セルニルトン ベシケアなどを飲んでました(いまはセルニルトン ベシケア)です。自然排尿が忘れ今年で4年目です。
通常の尿意を催したときの感じより10倍くらいの痛さが襲ってきます。腰もヘルニアです。
SSRIを飲んでてSNRIを服用したいが、排尿困難には出せれないと言われました。今の大学ではそれ専門は難しいようです。紹介とかも話しましたが、どういった方向に進めばいいですか?
思い切り力まないと出ません。残尿感はありません。

【高橋クリニックからの回答】
力むことができるのなら、膀胱出口~前立腺にかけての抵抗を除去するしかないでしょう。
場合によっては、内視鏡手術になります。
しかし、射精ができなくなるリスクがあります。

投稿: T | 2008/03/03 18:06

そうですか・・・手術はどうしても嫌なので、今後も薬と鍛えるつもりで頑張ってみます!!
ありがとうございました!!

投稿: トシ | 2008/03/06 10:25

去年の夏に“脊髄星状細胞腫”と診断され、手術をしました。
その際に“T12-L1”の位置を一部骨切りをし、腫瘍を除去しようと試みました。
しかし、病理検査の分しか、取れませんでした。
その時に、神経に触れたのか、徐々に下肢に麻痺が出現し、歩く事(立位も)が出来なくなり、寝たきり状態になりました。
今年の4月には、排泄障害も出てきました。
症状が出る、数時間前までは、尿意があり、尿器に出てましたが。
その後、尿意が無くなり、失禁状態になりました。
数日後になると、今度は出なくなり、腹部の膨満感が酷く、バルーンを挿入すると、一気に“3000cc”ほど出ました。
それからは“バルーン”を留置しています。
今は尿意・便意は無く、時々“ペニス”が「ザワザワする」と言ってます。
脊髄の病気になると、一度機能が停止した部分は、戻らないと聞きましたが、かすかに感覚がある!?以上は、望みを途絶えたくないと思ってます。
このような症状でも、尿意が戻り、自尿が出るようになりますか?
彼はまだ“50歳”です。

長くなりまして、申し訳ありません。

【高橋クリニックからの回答】
内容がとても重いので、テーマとして詳細に回答します。
http://hinyoukika.cocolog-nifty.com/urology/2008/06/post_de5c.html
少しずつしか回答できませんので、お待ち下さい。

投稿: さえ | 2008/06/01 05:19

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