心と体

熟年離婚の真実

Cac26bacfc0b4b93a50c2849e75354f9ニュースなどで熟年・高齢者の離婚が増えているとされています。仲良く長い間連れ添ってきたのに、何故別れるのだろうと思いませんか?

その理由を人間の生理学的観点で考えてみました。男性は睾丸から男性ホルモンが分泌され、副腎から女性ホルモンが分泌されます。ご婦人は卵巣から女性ホルモンが分泌され、副腎から男性ホルモンが分泌されます。

当然、男性は【男性ホルモン≫女性ホルモン】ですし、ご婦人は【男性ホルモン≪女性ホルモン】です。加齢とともに睾丸も卵巣も機能が低下しますが、副腎の機能は変わりませんから、更年期を過ぎると、男性は【男性ホルモン<女性ホルモン】、ご婦人は【男性ホルモン>女性ホルモン】と各々が逆転するのです。

ご夫婦には色々なパターンがあります。例えば❶物凄い活発で男らしいご主人と、優しくおしとやかな奥さんのご夫婦ケース、❷逆に静かで内向的なご主人と、活発で活動的なキャリアウーマンの奥さんのご夫婦ケースです。

❶のケースのご主人は男性ホルモンが多く、奥さんは男性ホルモンが少ないのですよね。更年期を過ぎると、ご主人は男性ホルモンが一気に低下して女々しくなり、奥さんは女性ホルモンが低下して男性ホルモンが優位になるので逆に男らしくなるのです。男らしいご主人を愛した女らしい奥さんが、更年期を過ぎると、女々しいご主人を男らしい奥さんとが好きになるでしょうか?結果、奥さんから離婚を要求されるのです。

❷のケースでは、更年期を過ぎても、ご主人はおとなしく、奥さんは男らしいので、結婚当初と変わらないので、ご夫婦はいつまでも仲が良いので離婚しません。いつまでも仲が良い高齢者ご夫婦は、このパターンが多いのでしょう。おそらく、上皇さま・上皇后さまも、今の天皇陛下さま・皇后さまも、このパターンだと私は思います。

ご主人が病気で来院される仲の良いご夫婦は、ご主人がもともと内気な性格ですが、奥さまはもともと活気的な性格で、ご主人のことが心配でご一緒にいらしている雰囲気です。

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エンパス体質

先日、包茎手術した20代の患者さんとのエピソードです。

手術中に患者さんを安心させるために、雑談をしています。仕事は?趣味は?出身は?などいろいろです。そしたら、その患者さんは少年期〜高校生にかけて、四国の香川県善通寺市で育ったそうです。何と!ビックリです。私が産まれたのが善通寺市だったのです。そして、当時の四国新聞の赤ちゃんコンクールで、私が一位だったのです。そんな私が、60年以上経ってから慢性腎不全で透析しなければならない身体になり、赤ちゃんコンクールで優勝て何だっただろうねなと、大笑いしました。
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さらに話しは進み、私の能力・体質に及びました。「私はヒトの残りの命のを観ることができます。」見えると言っても6ヶ月の命ですが…患者さんの顔を観て、命の影が正常であれば、手術をすると説明しました。「貴方は大丈夫だから手術しているんですよ。」
次に、彼がご自分の体質が教えてくれました。「エイチピー」です。「エイチピー?」と聞くと、他人の気持ちや感覚と過敏に協調する体質だと言うのです。他人が痛がっているのを見ると、自分も同時に痛くなるのです。悲しんでいる姿を見ると、自分もとても悲しくなってしまうのだそうです。後で調べると、私の聞き違いでHPではなく、「エンパス」でした。

患者さんの希望で、高額のテクニックの難しい手術を希望されたので、手術時間が1時間30分もかかりました。手術慣れしていても、さすがに、66歳の私も疲れました。手術が無事に終わると、患者さんが「とても疲れました⤵︎」……「おいおい、一番疲れているのは、寝ていた君ではなく、手術している私だよ!」……「そうか、君の体質だね?私の疲れに同調したんだ!……そう言えば、私はそれほど疲れていないから、同調したのではなく、私の疲れを吸収したのかもしれないね?」

『?!』フッと思いつきました。他人の気持ちや感覚に対して過敏に同調あるいは協調するという現象は、もしかすると、一次的な表面的な症状かも知れません。本当は、他人の能力や才能を吸収できる能力があるのです。そのつもりで、憧れの人物や尊敬している人物の人格や才能を吸収できるか試してみてはどうか?と、アドバイスしました。

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人生の浮き沈み

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BSテレビで、「ボディガード」をたまたま観ました。その際に、若きホイットニー・ヒューストンさんを見て、『魅力的だな』と思いました。ホイットニー・ヒューストンさんは、高音の声が素晴らしく、アメリカの国歌斉唱を1991年第25回スーパーボールという華やかな公の場で独唱するほどでした。モデルも仕事にするスタイル抜群の容姿の黒人歌手でした。天が二物を与えた存在でした。映画「ボディガード」で一躍有名になりました。それが絶頂期だったのでしょう。

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その後、DV亭主がキッカケで、心労が重なり、酒とコカインと薬物に逃避しました。しかし、中毒になり、施設に入って立ち直ろうとしていました。
声もガラガラになり、美声とは程遠くなり、晩年の彼女の風貌も写真のように別人です。薬物中毒が引き金の心筋梗塞のため48歳で他界しました。
Img_0438美輪明宏さんの考え方で、人生にはリズムがあり、陰陽☯️、プラスとマイナス、山あり谷あり🏔、幸不幸など色々な波🌊が押し寄せて来ます。安定した人生は起伏の幅が少なく、波瀾万丈の人起伏の幅が大きいということです。サーファーが次から次へと寄せてくる大きな波を如何に処理するかが、サーファーの腕の見せ所です。人生も同じです。

ホイットニー・ヒューストンさんは、若くして想像を超えるエベレストの頂上を登ったために、その後は、一気に深い渓谷に転落したのでしょう。絶頂期を迎えた時には有頂天になりますが、それがいつまでも続くとは思ってはいけません。ソフトランディング出来るように、それまでの努力以上に、必死に努力しなければなりません。
また、現在絶不調の人は、これから来るであろう絶好調に備えて、力を蓄えましょう!

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約束

Faljutan妻が近所のご婦人(私の患者さんでもある)から耳にしたエピソードです。

彼女の実のお兄さんにまつわる話です。
お兄さんは体を患い、死を覚悟していました。しかし、心残りなことが一つありました。
奥さんには先立たれ一人身だったお兄さんには、15年仲よく連れ添った老犬がいました。自分が入院した後、その老犬のことが気になって気になって仕方がありません。入院する時に親戚に、その老犬を預けました。その時に「俺が逝った時には必ずこの犬を迎えに来るから、それまでよろしく・・・」と言葉を残して入院してしまいました。

大方の予想通り、お兄さんは天に召されました。残された老犬はさぞかし悲しんでいるかと思いきや、元気いっぱいで毎日うるさく吠えています。飯はガツガツ食べます。お兄さん以外になつかない犬でしたから、親戚は大弱りでした。「あの約束はどうなったんだ!」と親戚中が思っていたそうです。

お兄さんの葬儀が終わり、49日に納骨する予定でした。しかし、親戚の都合で急遽35日に納骨することになりました。元気いっぱいに騒いでいた老犬が、納骨の日の朝、ポックリと亡くなっていたそうです。
『お兄さんは約束を果たした・・・』親戚一同皆そう思いました。

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こころとは?魂とは?

開業医のひとり言のブログで「ハードとソフト」というテーマで自説を述べました。
また、慢性前立腺炎のブログで「入力と出力」というテーマで病気の本質を探究しようと、やはり自説を述べました。

これらを書いているうちに、人間のからだに起こる無形の何か、病気が病気として発現できるための「何か」や子どもが健全な発育を維持できるための「何か」は、脳や脊髄の媒体そのものである神経細胞が形成する複雑な神経回路、すなわち「プログラム・ソフト」ではないか?と強く思うようになりました。そしてその「何か」が、「こころ」・「魂」に似ているように思えてなりません。
もちろん「こころ・魂」が一つのプログラム・ソフトである訳もありません。神経細胞がプログラム言語となり複雑なプログラム(神経回路)を形成します。そしてその一つの複雑なプログラムが、また一つの大きなプログラム言語となり、そのプログラム言語で構成された複雑な巨大なプログラムが形成され・・・次々に幾重にもプログラム階層が作られて、とても大きなプログラムの塊りになります。この大きなプログラムが起動すると、「こころ・魂」という無形の形になるのでしょう。

今、私が操作しているこのパソコンも、私には理解できないほどの、プログラム言語の集合体であるプログラム・ソフトで動いています。単なる記号の組合せが、キーボードの連打で堅固な意味のある行動をとるのです。そして有形のものを作り上げます。無形から有形に、まるで奇跡です。こころ模様から行動にです。頭の中で思い描いた建物を設計図に仕立て、資金を集め建設会社に注文すれば、思い描いたこころの中の絵が、現実の高層ビルになるのです。

もしも「こころ・魂」が神経細胞の巨大なプログラム・ソフトであるならば、立体的な神経回路を2次元の図面におこし表現することは、今は無理でしょうが、遠い未来には可能でしょう。するとその描かれた神経回路図は「こころ・魂」そのものを図として絵として具現化されたことになります。その全体像を遠くから眺めることができたなら、きっと意味のある絵として見ることができるかも知れません。単なる神経回路図ではなく、意味のある図・絵として認識できてしまった時・・・恐ろしい秘密をまた覗いてしまうのかも知れません。そう、知らなくても良い秘密を・・・

人間の脳・脊髄を合わせた神経細胞の数は有限です。有限ですが、50億個とも60億個ともいわれるほど膨大な数です。20歳を過ぎてから脳細胞が1日に10万個死滅すると云われていますから、単純計算で155年(20+135)維持できることになります。人生が50年であれば全く問題はありませんが、今や日本は80年90年の時代です。50%近くの神経細胞は死滅しています。
もしも「こころ・魂」が有限の神経細胞で作られたプログラムソフトであるならば、寿命に近づくにしたがい、こころのプログラムは壊れるに相違ありません。

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友人の死

私の友人の山川和夫先生が亡くなりました。
救急病院の勤務医時代に、内科に関することを教えてくれた東大出身の内科医です。現在の臓器移植ネットワークの基礎を作った人です。当時、腎臓移植の延長線上にあった臓器移植の主導権をとろうと、既得権のある総合病院・有名病院・大学病院の魑魅魍魎の医師たちの争いの中で、まったくしがらみのないネットワークとセンターを作り上げました。当然、臓器移植ネットワークの初代総裁になるべき人物だったのに、完成されたの確認してからゴタゴタの責任を全て持って、在野(SONY健康管理部)に降りた人でした。「もったいない!」と私は思いましたが、正義を貫いた人でした。人脈も豊富で博識で尊敬できる医師でした。一流をとても愛した人でした。

武蔵高校を卒業、慶応大学医学部を現役で合格し、お父上の親戚が皆東大出身だったので、お母様のために翌年東大の理Ⅱに入り、教養課程で最高の平均点を上げ、理Ⅲ(医学部)に転部した脅威の頭脳の持ち主でした。
私の医師としての考え方、物事の曖昧さを排除し、事象をクリアカットに定義し、分からない部分は不明と定義するそんな考え方を教わりました。ですから患者さんにもクリアカットに説明できるようになりました。医師が曖昧に説明すると、混乱し困るのは患者さんだからです。
泌尿器科医の苦手とする超音波検査を私が得意となったのも、彼の1回のアドバイスで受けた一言(真髄)のお陰です。

お父上も東大出身で順天堂大学の有名な内科教授で、教授の任期中に心臓で亡くなられていました。
彼も18日の朝、自宅において急性心不全で亡くなられたそうです。

17日の夕方から私は体調を崩し、風邪気味?でした。その日は午後8時に就寝しました。翌18日の朝、午前中から手足が何となく自分のものではないような感覚があります。
Yamakawakazuo翌19日には、身体の右半分がしびれています。力が出ないわけではありませんが、頭の先から足のつま先まで、正座をしてしびれた足のようです。本日20日になって、しびれは軽減してきました。大分治ったと思って、新聞を開いたら死亡欄に友人の記事です。

今回の私の症状は、風邪ウィルスによる脊髄神経根の炎症が原因でしょう。風邪症状の翌日から発症で全身の右側半身だけというのが、脳梗塞でもなければ、ギラン・バレー症候群でもありません。こんな風邪症状の患者さんを、医師になってこの29年臨床現場で経験したこともありません。友人が旅立つ前に、私にチョッといたずらし、勉強させてくれたのかも知れません。

お通夜に行きました。大勢の参列者がいました。彼の叔母さんで同時に私の患者さんでもある方と会釈をしました。参列者に話しを聞くと、彼は5月に不整脈で入院精査していたそうです。6月には仕事場に出ていたそうです。突然の死です。
私の右手は90%近く回復し、自分の氏名をいつもと同じに記帳することができました。私と違って、例えいたずらでも、やることにそつがない先生でした。味方にすると頼りがいがあり、敵にすると恐いタイプの友人でした。

彼のご冥福を、合唱。

【追記】
Yamakawadrあれから2年が経ちました。
平成22年6月6日(日)神谷町近くのお寺で三回忌法要があり参列しました。その後、ホテルオークラで「偲ぶ会」がありました。
生前の山川先生のお人柄や業績をみんなで歓談し、とても和やかな会でした。奥様をはじめ三人のお子様も立派に成長され、山川先生もきっと安心されていることでしょう。


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時間の存在

最近、「時間はどこで生まれるか」(橋本淳一郎著 集英社新書)を読み面白かったの感想を述べます。

本によると、ニュートン物理学の世界観では、絶対的空間と絶対的時間が存在していました。我々人間が五感で容易に認識できる世界観です。
ところが時代が変わり、アインシュタインの相対性物理学の世界観では、時間と空間は密接に関係しており、相互に変動する可能性があることが分かりました。空間そのものもエネルギーに変換しうるというのです。でもこの現象は五感を持った人間にはとても理解しにくい現実です。
さらに量子物理学のミクロの世界では、時間も空間もエネルギーも存在しないというのです。我々凡人には到底理解できない現実です。

時間という概念は、マクロ世界の人間も含めた生命が認識する概念なのです。生命が存在しなければ「時間」という概念は存在しないのです。宇宙はただそこに存在するだけのものなのに、生命が存在することで、宇宙に時間というものが生じたことになります。

生命が時間を認識するためには、変化を認識しなければなりません。その変化の認識によって、生命は「好し」と評価し、自分が生きていると自覚し喜びの状態になるのでしょう。
すると、変化がないときには、生命は「不快」と感じるのでしょうか?その事こそが「病気」の原因かも知れません。

Time例を具体的に挙げましょう。
排尿のサイクルは右のイラストの如くです。蓄尿・排尿・リセットの各相が存在してます。毎日の排尿回数を5回~6回とするのならば、蓄尿時間は7千秒~1万秒、排尿時間は30秒前後、リセット時間は10秒前後でしょう。
脊髄や脳はこのリズムを心地よく感じていて、それを正常な排尿と認識するのです。このリズム、すなわち秩序ある時間の流れの繰り返しこそが、生命の好物なのでしょう。

Time2ところが、何らかの原因で排尿障害があると、このリズムは狂います。生命にとっては不愉快極まりない状態です。
排尿障害で膀胱頚部が振動し、そのため感覚器である膀胱三角部が硬化すると、蓄尿相に膀胱三角部が十分に伸展しない、排尿時に膀胱三角部が漏斗状に変身しない、排尿直後に膀胱三角部がリセットしないと、本来の排尿サイクルのタイミングを失います。すると秩序あるリズムでなくなるので、脊髄も脳も不愉快になり、正常なリズムを捜そうと脊髄内の神経回路が発達し、増幅回路になり頻尿や関連痛の温床になるのです。

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ザ・シークレット

Secret書店に「ザ・シークレット:秘密」という題名の本が山積みになっています。そして、その関連書がいくつも平積みになっています。例えば「引き寄せの法則」、「マスター・キー」などです。
この宇宙には、究極の「因果律」が存在し、自分の周囲で起きる現象や人生のエピソードは、良いにつけ悪いにつけ、すべて自分の思考の結果だというのです。
「悪いこと」を思考すれば「悪いこと」が起き、「好いこと」を思考すれば「好いこと」が起きるというのです。
宗教の中の逸話などにそのことが見え隠れします。「求めよ!さらば与えられん!」「汝の敵を愛せよ!(敵を愛せるように努力すれば、いつしか味方になる)」「情けは人のためならず(回りまわっていつしか自分が困窮した時に、自分が助かる)」「人を恨まば穴二つ(恨んだ相手が死ぬかもしれないが、自分も死ぬような目に遭う)」「我思う故に我在り コギト・エルゴ・スムス(チョッと違うか?)」などなどです。
このブログをお読みの方も、幾つか経験したことがあるでしょう。願っていたら思いがけずに実現したことなど。
そのような現象を「たまたま」と思わないで、「法則」として積極的に取り入れようというのです。
私事ですが、高校2年生のクラス分けの時に、1年生のエリートクラスから普通クラスに落とされました。勉強不足もあったのですが、さすがに悔しい思いをしました。一度、思いっ切り勉強してやろうと1学期の中間試験を一生懸命勉強しました。普通クラスの生徒なのに・・・、一番をとりたい、その一心で・・・。テストの結果、何と学年で一番の成績を取ったのです。人生の中で一番を取ったのは、これが最初で最後でしたが・・・。2年生のクラス分けをした先生たちは大慌てです。勉強のできるエリートクラスからではなく、普通クラスの生徒が一番の成績を取ったのですから・・・。『思いはかなうものだ!』と実感したのでした。そして、その学年の年間最優秀成績の生徒として表彰されたのです。(その後は下る一方でしたが・・・医学部に入学するのに2年浪人しました・・・_l ̄l○)

Perfectvision3思わず自分の過去を吐露してしまいました。さてさて、話を本題に戻しましょう。
 宇宙に存在する無尽蔵のエネルギーが、有形・無形のあらゆる具体的な存在の形となって、思考した通りに目の前に実現するというのです。(超科学ですが、理論的にはエネルギーは物質に変換可能)
この法則で注意しなければならないことは、因果律そのものは人間のように善悪の判断をしないということです。また、細かい所まで思考の内容を反映しないのです。思考した最重要項目、全体像のみを反映するらしいのです。そして思考した概念と同じ性質のものを創り出すのです。ですから思考するサイドは注意を要します。

Perfectvision2私の領域で例えを上げれば、病気になった患者さんは、『病気から逃れよう』、『早く病気が治って欲しい』と病気のことしか思考しなくなります。この患者さんの思考で何が最重要事項かというと「病気」そのものです。ですから宇宙の因果律で、「病気」のことをなお一層思考できるように、病気がだんだん治りにくく、あるいは再発するというのです。

では、宇宙の因果律を利用して、今現在の病気の苦しみから逃れるにはどうしたらよいのでしょう。
方法は単純です。思考の中心の重要事項を「病気」でないもの、すなわち「健康」なるものを置けば良いのです。
上の文面は、病気の人が宇宙の因果律を利用して、現在の状態から脱出するためのおまじない(呪文)です。「この宇宙」を「神様」でも「御仏」と置き換えても構いません。ご自分で文面を工夫・アレンジして下さい。
就寝前と寝起きに頭の中で唱えるか、実際に口に出して唱えるとよいでしょう。

地球上で意味のある言葉が発せることのできるのは人間だけです。人間は言葉に乗せて思考を確実なものにすることができます。ですから、バカバカしいと思われる呪文であっても、真面目に取り組んで損はしないでしょう。希代の陰陽師、安倍清明が真剣になって呪を唱えていたのです。荒唐無稽とあからさまに否定はできないでしょう。現在の科学だって400年後には陳腐なものになるでしょう。

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匠(たくみ)

Takumi私も今年で56歳になります。
幼稚園の園児から始まって大学卒業するまで、同学年の同級生だけで1300人以上にはなるでしょう。もちろん会話した人も見たことがある程度の人も含めてです。
開業医として18年診療し、2万を超える患者さんのカルテがありますから、2万人も診察・診療したことになります。勤務医の時代が大学8年、救急医3年の11年ですから、1万人以上は診察・診療にかかわっていたでしょう。医師との交流もあり、総勢3万3千人くらいは何らかの形で接触しています。

このように多くの人と接していると、さまざまな人の才能の形が何となくおぼろげに見えて来るものです。私が「凡才」だっただけに、才能豊かな人に憧れることもありました。勉強に関していえば、どうしてパパッと理解できないのか?一瞬にして解答が出せないのか?計算ミスをいつもするのか?授業中に自信を持って手を上げることができないのか?・・・。

上のイラストは私が考えた「才能」のイメージです。
人の才能を植物に見立てています。人が「認識できる世界」をはさんで上に「無限の神の宝庫」があり、下に「有限の人智の宝庫」が横たわっています。
私たち一般人は、「凡才」ですから「有限の人智の宝庫」から芽を出した植物のような存在でしょう。
「秀才」と称される人たち(東大・京大やハーバードに入学できるような人)は、「有限の人智の宝庫」にシッカリ根をはり、十分栄養を吸収して育つ樹木のようです。

「天才」あるいは「天賦の才」と称される人たちは、「無限の神の叡智・宝庫」から栄養を供給されて育つ植物のようです。このような人は本人が意識しなくても物事を認識・理解・行動ができるのです。少年で大学へ飛び級するような子供たちです。
我々「凡才」には可能性がない訳ではありません。コツコツと目標に向かって積み重ねれば、「努力の才」が花開くこともあります。


Takumi5しかし、天才や神童とマスコミなどで持てはやされた子供たちが、10年経っても20年経っても、一向に表舞台に出て来ません。
たまにマスコミに出て来たとしても、「あの人は今・・・」的な番組で、普通の人、我々と同じ「凡才」になっているのを発見します。本人の立場であれば、悲しい環境でしょう。
これを理解するため右上に図示しました。
急に育てられたりこねくり回されると、根や幹が十分に育たないうちに果実が大きくなり、ついには落ちてしまいます。「天才」は「凡才」の領域に下ってしまうのです。
「天才」の人が、ジックリと育てられれば、安定した存在になるのです。根も幹も太くなり、その果実はたわわに大きく立派になります。例えれば、アインシュタインがそうです。彼が子供の頃、教師に何でもかんでも質問をする「変な子」として周囲から見られていました。周囲がチヤホヤどころか白い眼で見ていたのでした。そのことが彼には逆にラッキーだったのです。日本では「米米クラブ」のカールスモーキー石井さんがそうです。彼は子供の頃、花を見てはメロディーが、また風が吹けばメロディーが頭に浮かび口ずさんでいたそうです。周囲からやはり「変な子」として見られたそうです。

Takumi3これと同じ現象が「秀才」にも起きます。
「秀才」が、コツコツと研鑽すれば、茎は幹となり大きく成長します。すると、「神の宝庫」から援助の芽が出てきて補強しようとします。「神の宝庫」からの援助の芽は短いので、十分な高さがないと援助されません。
ところが、研鑽を怠り、ただ己の欲望のままに果実を大きくしていくと、背が低いままで不安定な樹木になります。すると、「神の宝庫」の裏に潜んでいた「闇」から援助の長い手が伸び、果実を補強します。と同時に根が腐り果実は熟してしまいます。

Takumi4私たち「凡才」にも成長の可能性があります。
コツコツと「努力」の人に成りきるのです。目標を決めても構いませんし、決めなくても結構です。がむしゃらに一心不乱にただひたすらコツコツと己の信じた道を進むのです。
すると、細い茎と根が次第に太く大きな幹となり、背の高い樹木に変身していきます。さらに成長すると「神の宝庫」から芽が出て援助の手を差し伸べてくれます。補強された時点で、「神の宝庫」からも十分な養分が供給されるので、「匠たくみ」の域に達します。
成長の段階で、バランスの悪い大きな果実を持つと、「闇」から援助の手が伸びてくることに気をつけて下さい。果実が直ぐに熟してしまいます。

「天才」や「秀才」と呼ばれる人が「匠」の人になったとは聞いたことがありません。「凡才」の人しか、まず「匠」になれないのです。
仏教の世界では、この世の人しか「仏」になれないのです。この世の人が修行して初めて「仏」という存在になるのです。仏教では、よい行いをすると天国に生まれ変わりますが、天国人は「仏」にはなれないのです。天国人が「仏」になるためには、一度人間に生まれ変わらなければなりません。

「仏教」のこの世界観と、「凡才」だけが「匠」の域に入れるというのは似ていませんか?

【注意】
このイメージは私の妄想ですから、左から右へ受け流して下さい。
特定の宗教を補佐するものでもありません。念のため。

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お金と引き換えに・・・

大田区の三医師会(大森医師会・蒲田医師会・田園調布医師会)の新年会が、ホテルで開催されたので出席してきました。
帰宅のタクシーの中で耳にした話が驚くべきものだったので、ご紹介します。

乗車したタクシーの運転手さんは60歳過ぎの方でした。かれこれ20年間タクシー業務に就いているそうです。その20年間に勤務した大手も含めた幾つかのタクシー会社で、飲食を共にしたり仲良く会話した仲間の内、50人!が亡くなっているのだそうです。
タクシー会社の運転手の中には、会話したこともない人はたくさんいますが、身近にいた運転手さんだけで50人も病気で亡くなっているそうです。その50人は、いずれも若い頃、会社の中でトップクラスの稼いでいた運転手さんだったそうです。会話をしたこともない運転手さんも含めれば、信じられないくらい多いでしょうと・・・。

最近では、飲み仲間の運転手さんが、2年前頃に酒の席で「体の調子が悪い」と言っていたそうです。話の運転手さんが「仕事を辞めたら?」と忠告すると、「年金がもらえる65歳まで頑張る」と答えたそうです。結局、年金がもらえる前の64歳で亡くなったそうです。「馬鹿野郎が・・・」と淋しそうにつぶやいていました。

その運転手さん曰く、
「長生きするためには、稼げるからといって無理をしたらダメなのですよ。」
「今日はこれで仕事は上げます。」

・・・私も仕事はほどほどにしたいです・・・。

【補足】
高血圧で通院中の患者さんでタクシー運転手さんがいます。
先の話を尋ねた所、患者さんの会社でも昨年の一年間に5人が病気で亡くなっているそうです。中には高速道路を運転中に心筋梗塞の発作で運転を誤り壁に接触したそうです。幸いにお客さんは乗っていなかったのですが、運転手さんはそのまま息を引き取ったそうです。

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