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宗教と医療

Img_1119宗教は、一人の教祖が、神様がお造りになった世界観をユニークに描き、多くの人を共鳴させた、ある意味で文化です。ユダヤ教はモーゼが、キリスト教はキリストが、イスラム教はムハンマドが初代教祖として作った宗教です。
また、仏教は神さまの存在は取り敢えず横に置いといて、神さまの造ったこの世界をどう生きるか?のノウハウを解説した宗教です。
つまり宗教は、このキビシイ現実世界をどう生き抜くかを心の中の宗教の世界観に迎合させて、心・肉体を現実の世界に順応させようとする哲学です。
しかし、教祖の考え方が正確に伝わるとは限りません。弟子たちが、その後、自分たちの考え方を反映させるのです。初代の教祖が神から直接お言葉を聞いて、あるいは、悟りを開いたのは、教祖の天性の才能なのです。そうではない凡人に弟子たちの考え方が合っているとは思えません。初代の教祖も、きっと不愉快に思われているでしょう。『誰か宗教戦争でたくさんの人々を殺害しろと言った?』『誰がきらびやかな衣装をまとい、荘厳な儀式を行えっと言った?』『誰が経典・教典をの印刷して精読・暗唱・読み上げろと言った?』お釈迦様も現在の密教の儀式や作法を見たら、大笑いでしょう。初代の教祖たちは、『こんな事、言った覚えはないぞ!』とお怒りになるでしょう。現代の宗教は、初代教祖の考案した世界とは、かけ離れているのです。しかし、その中心には、初代教祖のオリジナルの思想が流れていますから、枝葉に振り回されることなく、本質を見極めましょう。

Img_1120さて、医療は人間が発見した病気に関するたくさんの知識や治療法を基に病気の世界を解明しようとしています。常に現在進行形であって、ゴールはありません。問題点は、現在の常識がすべてであると思い込むことです。その常識で治らない患者さんは、常識が不完全である可能性が高いのです。
多くの医師は、自分が習ったことしか信じません。既知の知識をベースに自分の力で新たな発見を見つけようとはしないのです。
前立腺ガンの腫瘍マーカーであるPSA検査を開発したアメリカの研究者は、前立腺ガンのステージⅢ・Ⅳ、つまり、ガンの浸潤・転移の状況を把握するためにPSA検査を開発しました。ところが、その後の研究者たちが初期の前立腺ガンも把握できると言い出して、PSA検診の過剰診療になってしまったのです。まるで、初代の教祖の考えを曲げてしまった代々の宗教家たちと同じです。

私たちの存在するこの世界には、私たちが予想もつかない無限のあらゆる可能性を含んでいます。宗教にしろ医療にしろ、1つの方向性の世界観しか存在しないのは、どう考えても信じられません。私たちが生まれるはるか昔にいろいろな神さまが存在し、さまざまな世界を創り、また、医療も含めた文化にも、さまざまな方向性や考え方があって……当然です。


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