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「顔」

クリニックの外来で診療していて、まず拝見するのが患者さんのお顔(表情)です。
「慢性前立腺炎」の男性は、目の周りがくぼんでいるような「うつ病表情」です。「間質性膀胱炎」のご婦人は目が大きく色白で目鼻立ちがハッキリした美人が多いように私は感じています。「インフルエンザ」の患者さんは、顔の表情筋が弛緩して「能面」のようになり、それでいて瞳がうるんでいます。病気に限らず死期が迫っている人は、顔の輪郭が薄く感じられます。ゴルフの上手い方は『前世が犬だったかな?』と思えるほど犬に似た顔をしています。(犬といってもハスキー・シェパード・コリー・ブルドック・柴犬など、いろいろ表情は違いますが・・・)
人間の体の中で、顔のように豊かな表情を演出する部分が他にあるでしょうか?・・・あるのです。つい最近、私も偶然に気が付いたのですが、泌尿器科の排尿障害の病気になると、3D(立体観察)超音波エコー検査で膀胱出口が顔のように豊かな表情を演出してくれるのです。
まずは、【写真1】をご覧下さい。
Cp22445m30【写真1】
慢性前立腺炎で来院した30歳の男性患者さんの膀胱出口の所見です。オカッパ頭に大きな鼻の人が口をアングリと開けているように見えませんか?口の部分が膀胱出口です。あごの部分と鼻の部分が膀胱平滑筋の過形成で硬くなっている所です。目に見えてしまう凹みの部分は排尿障害によってできたうっ血拡張した静脈(俗に瘀血:おけつ)部分です。この写真を見せられても正常を知らなければ、異常と思えませんね?

そこで【写真2】をご覧下さい。
Wnlmorifice【写真2】
何となく丸い形の真ん中に真円に近い穴が開いて見えます。変形した日の丸に見えます。これが正常の男性の膀胱出口周囲の表情です。人の顔には見えません。膀胱という臓器ですから当然と言えば当然です。実は56歳の私の膀胱出口の所見です。ところが排尿障害があって、膀胱出口を中心に周囲が凸凹してくると表情が出現するのです。
Cp21557m17【写真3】
これは、18歳の男性患者さんの膀胱出口の所見です。よ~くご覧になって下さい。何に見えますか?人が悲しく嘆いているように見えませんか?

Kao【写真4】

Kaomun【写真5】
【写真4】のように画像を反転させ、白黒強調画像にすると、何と!ユンクの絵【写真5】です。

Scri17578m31【写真6】
膀胱の顔表情は、人間の顔ばかりだけではありません。
【写真6】の膀胱出口は、まるでネコがあくびしているかのように見えます【写真7】。
Necoakubi【写真7】

Bns21957m183【写真8】
この方は18歳の男性です。慢性の会陰部痛で勉強が手につかず、今までずっと泌尿器科医に「慢性前立腺炎」と誤診されていた患者さんです。実は「膀胱頚部硬化症」が原因で膀胱出口が硬くなっていたのです。

Dorfin【写真9】
3D画像で観察すると、イルカが「のん気」に笑っているように見えます【写真9】。でも患者さんは必死に悩んでいます。

Kao20975m37cp【写真10】
この患者さんの3D画像【写真10】は、アニメのドラゴンボールに登場する「牛魔王」【写真11】に似ています。病気の姿が「牛魔王」ですから、人を苦しめる理由になるでしょう。
Middle_1159899387【写真11】ドラゴンボールの1シーン

Ookamiselfcath22972f643d【写真12】64歳ご婦人の膀胱出口です。排尿障害のため自己導尿を行っています。

Okami【写真13】オオカミです。

Erimakicc22424f34erimakitokage3d【写真14】34歳ご婦人の膀胱出口です。

Erimaki【写真15】走るエリマキトカゲです。

Bnsop21176m42【写真16】

White_lion【写真17】ホワイト・ライオン


Varix22131f393d2【写真18】ご婦人の膀胱出口周囲の静脈瘤
赤ちゃんが目をつぶっているように見えます。凸凹している部分は排尿障害により拡張した静脈です。

Blackbaby【写真19】黒人の赤ちゃん人形


さて、ここに上げた「顔の表情」として観察できる膀胱出口の所見は、すべて病的な異常所見です。膀胱が自分の辛さを3D画像検査という言葉を介して、私に一生懸命に訴え掛けているかのように思えて仕方がありません。「真言宗」では宇宙の中心に存在する大日如来が、あまねく宇宙全てに「真言」を発し続けているとされています。しかし、残念ながら悟りを開いた人間にしか、この真言を見たり聴いたりすることができません。まるで放送局から番組の電波が空中に流れているのに、ラジオやテレビなどの受信機がなければ鑑賞できないのと似ています。
もちろん私は「悟り」を開いている訳でもありませんし、超能力者でもありません。でも3D画像検査で膀胱出口を観察していると、一瞬、そう一瞬ですが「真言」を垣間見ているように錯覚します。

【補足】
ここに掲載した内容は、NPO法人心身医学臨床研究会のHPに投稿した内容とほぼ同じです。
代替医療にご興味ある方は、心身医学臨床研究会にご連絡下さい。

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コメント

頑固な陰部の痒みからこのような興味深いページに辿り着きました。
私は相道を多少かじっており、人の顔に現れる他人の画相を日々観察しております。 利害関係や愛人など所定の位置に顔がアザのように見えます。

先日歯科で撮ったレントゲン写真にも顔がみえ、こういうのも
意味があるかなと思っておりましたが、この膀胱出口の写真類はまさに画相にしか見えないです。

膀胱出口の部位にどんな意味があるかという診断がつけば現れた顔との関連が分かってきますが、顔の外側は未開の領域です。

投稿: 指天打地 | 2020/12/26 14:33

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