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幽体離脱

先日、前立腺肥大症の術後の74歳の患者さんが、1ヶ月ぶりに術後出血で深夜来院されました。午前0時36分です。
カテーテルを挿入し保存的に止血を懸命に試みましたが、止血できずに止む無く緊急手術になりました。
Coagulatampon12518m723超音波エコー検査で膀胱内にたまった血液の塊(凝血塊)を確認できます。
カテーテルを挿入して洗浄するのですが、一向に止血される形跡がないので止血手術に踏み切ったのです。

Coagulatampon12518m72上記の超音波エコー検査の3D画像です。
丸い球のように見えるのが凝血塊です。
手術が終了したのが午前2時47分です。
Coagulatampon12518m722止血洗浄で凝血塊は除去して、カテーテルだけが膀胱内に確認できます。
この後も、出血が続くので緊急止血手術になりました。

麻酔は仙骨神経ブロックですぐに歩行できます。手術中の録画を患者さんに説明しました。
その後、午前3時15分に手術台から立ち上がろうとした時に、いわゆる立ちくらみ状態で、患者さんが軽いショック状態になり一瞬意識を消失しました。すぐに気がつきましたが、完全ではないのでしばらく安静にしてもらいました。
結局、しっかりとした足取りで帰宅したのが午前6時ちょうどでした。

自宅の妻は0時前に、急患で私がクリニックに呼ばれたのを知っています。午前3時過ぎにふと目を覚まし、私がまだ帰宅していないのに気がつきましたが、また夢の中に入りました。
その時妻は、患者さんがショックを起こして私がてんやわんやになっている夢を見たそうです。午前3時15分に患者さんがショック状態になりましたから、まさにその時刻なのです。
緊急手術で止血に手間どり遅くなると思ってもよいのに、術後に患者さんがショックを起こしていると夢見たことに驚きです。私の手術技量に妻が絶大の信用を置いてくれているのか?、はたまた幽体離脱でクリニックの現場を見ていたのか?不思議な出来事でした。

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