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性感染症クリニカルセミナー

Postermochida2009年11月11日千代田区平河町の海運クラブ(赤坂プリンスの裏)にて、開業医向けの「性感染症クリニカルセミナー」が開催されました。
講演内容は「尖圭コンジローマ」についてです。
座長は東京慈恵医科大学感染制御科教授の小野寺昭一先生(日本性感染症学会常任理事)、講師は札幌医大講師の高橋聡先生と開業医の私の二人です。

高橋聡先生は海外を飛びまわっておられる忙しい先生で、その分、海外のデータをたくさんお持ちです。
高橋聡先生の講演の中で興味ある事実を知りました。
尖圭コンジローマの感染にはコンドームが無力だという常識になっていたのですが、実はそうでもないという統計データがあるのです。
ヒトパピローマウィルス・HPVに感染している女性のボーイフレンドで常にコンドームを装着してセックスをする男性100人と、コンドームを装着しないでセックスをする男性100人のグループに分け、1年間で男性にヒトパピローマウィルス・HPVの感染率を比較しました。(対象者は日本人ではなくアメリカの学生です。)
●常にコンドームを装着している男性100人の感染率:約40%
●コンドームを装着しない男性100人の感染率:約80%
感染率が何と倍違うのです。コンドームを装着することで感染のリスクが半分になるのであれば、患者さんにはぜひすすめるべき予防法です。

尖圭コンジローマの患者さんがセックスをすることで、相手に感染させる可能性は約15%です。
またセックスにより、実際に尖圭コンジローマが発症する可能性は1%~2%だそうです。

包茎手術を行った方が尖圭コンジローマの感染率は低いとされていましたが、実際は包茎であっても包茎でなくてもデータ上は変わらないようです。

私の発表内容は、後日ここに掲載しましょう。

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