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尖圭コンジローマ治療の新時代(2007年日本性感染症学会レポート#2)

Condy200712std12月2日(日)に昨日と引き続き日本性行為感染症学会に出席しました。
今回はコーヒーブレイクセミナーです。共済は持田製薬です。なぜ持田製薬か分かりますか?尖圭コンジローマ治療新薬のベセルナクリーム5%を販売している会社だからです。
待ちに待った薬が今月12月にやっと販売になります。この記事をお読みの方もルンルンでしょう。
Condy200712std1この講演を聴いていたら、どこかで見たことがある組織の写真が出ていました。『似ているなぁ?』と思ってみていました。自分のクリニックに返って確認してみたら、やはりそうです。私の作成した組織のスライドと同じなのです。
Condmicroよくよく考えてみたら、以前に持田製薬から私の作成したブログの写真を使用させていただきたいと申し出があって、了承したことを思い出しました。年はとりたくないものです。すぐに忘却ですから・・・。
でも、大学病院の専門家に一開業医である私の作成した組織スライドが認められたということは、ある意味名誉なことです。チョッと嬉しい・・・。
Condy200712std2このスライドはHPVの攻撃細胞を的確に示しています。
HPV6型・11型は扁平上皮細胞のみを攻撃します。これが尖圭コンジローマの原因になるのです。
HPV18型は子宮頚部の腺細胞を攻撃し、HPV16型も子宮頚部の腺細胞と異型性細胞を攻撃します。これが子宮頸癌になるのです。
尖圭コンジローマの原因であるHPV6型11型は子宮頸癌にはならないのです。
Condy200712std3尖圭コンジローマ感染者は、ここ10年足らず(1999年~2005年)で2倍に増えています。性感染症の分野で治療法に限界を感じた時に、ベセルナクリームが登場です。

Condy200712std4ベセルナクリームの主成分であるイミキモドは、免疫細胞にスイッチを入れ炎症を起こさせる薬です。
その炎症によって、ウィルス感染した細胞の自滅とウィルスそのものの死滅を謀るのです。有名なインターフェロンが介在しています。
Condy200712std5ベセルナクリームの刺激により、自然免疫と獲得免疫の両方の免疫作用により尖圭コンジローマは死滅します。
しかし、獲得免疫はベセルナクリームの主成分であるイミキモドの介在があって初めて形成された獲得免疫ですから、再感染の可能性は十分あります。すなわち、尖圭コンジローマが治っても尖圭コンジローマの免疫はできません。尖圭コンジローマの感染機会があれば、何度でも感染し発症する可能性があるのです。

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