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婦人科医師からのメール

高橋 知宏先生、突然のメールで申し訳ありません。
私は福岡市の婦人科開業医で、吉満陽孝と申します。

訳あって尖形コンジローマの診断に関する情報をネットで検索していましたら、先生のウェブサイト(http://hinyoukika.cocolog-nifty.com/std/)を見つけ、内容を拝見し、お尋ねしたくメールを差し上げた次第です。
先生の記述の中で、女性婦人科医が膣内の粘膜のヒダをコンジローマと誤診した症例があり、先生は男性医師による診察を勧めていましたが、実は男性医師でも同様の診断を行い、しかも正常であると思われる部位にレーザー治療(?)を多数行っているケースが身近にありました。診断の未熟さは男性女性は関係なく、同様の誤診をする男性医師がいる事も知って頂ければと思います。
男性医師は「膣内に多数のコンジローマがあり、biopsyを行った組織検査の結果でも尖形コンジローマである」と説明し、手術を勧めているようです。
婦人科医の私が質問するのも変ですが、外陰部や子宮膣部の例はよくありますが、膣内のコンジローマの症例をほとんど診た経験がありません。それほど多いケースなのでしょうか?
もうひとつの疑問は、患者さんがその検査結果のコピーを持参されましたが、確かにその結果には、「診断名:尖形コンジローマ。koilocytosisを認める。」と記載されていますが、しかし視診では膣内は正常であり、病的なイボは見つかりませんでした。私は病理の専門医ではありませんので、病理の資格を持つ他の婦人科医に尋ねてみたところ、コンジローマの診断の基本は肉眼的所見であり、組織検査はあくまでも補助的なもの(悪性や他の疾患の鑑別)で、組織検査から「尖形コンジローマ」という診断をつけるのは少々行き過ぎだと思うが、最近は病理医も積極的に診断をつける傾向があるようだ、とのコメントでした。
病理検査側の問題はないのでしょうか。その病理検査の結果があるが故に、臨床医も診断を誤り、不必要な治療を行うという結果になっているように思えてなりません。先生の後意見をお聞かせ下さい。
吉満陽孝

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よしみつ婦人科クリニック-不妊カウンセリングオフィス-
  E-mail= yfc@asahi.email.ne.jp
 URL= http://www.ne.jp/asahi/clinic/yfc/
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お答えいたします。
メールありがとうございます。

さて、病理医の誤診?については、私もかねてより疑問を持っていました。
明らかな膣前庭乳頭症を病理の医師が尖圭コンジローマと診断することについて、私の先輩の牛込新一郎先生(東京慈恵会医科大学名誉教授、国際病理学会会長、病理診断アトラス編著)に、以前お聞きしたことがあります。すると、臨床医が十分に情報を与えてくれれれば、病理医は誤診はしない。病理医はあくまでも臨床医の診断を優先するとのこと。病理申込書に「尖圭コンジローマの疑い」としか記載がなければ、病理医は臨床医の診断を尊重し、尖圭コンジローマを明らかに否定する所見がなければ、尖圭コンジローマと診断するのは止むを得ないでしょうとのことでした。
何のことはない、臨床医と病理医がお互いを過信したところに誤解が生じたのでしょう。要するに臨床医が自分の目を鍛え信じていればよかっただけなのです。
お互いに臨床医としての診断能力を鍛えましょう。
また、膣内の尖圭コンジローマですが、私で3例経験しています。膣の正常粘膜と明らかに異なる粘膜でした。ただ通常は膣外に尖圭コンジローマが多数存在していて膣内に浸入したという印象です。
このメールのやり取りをブログに匿名で掲載してよろしいでしょうか?
また、先生をブログの中で信用できる婦人科医としてご紹介してもよろしいでしょうか?
お便りお待ちします。


高橋クリニック 高橋 知宏
クリニック:03-3771-8000
院長直通:03-3771-8034

高橋 知宏先生、婦人科の吉満です。
さっそくの返信をありがとうございます。大変参考になりました。
また遅くなりましたが、貴重な症例を多数供覧していただいている先生のサイトは婦人科臨床医にとっても大変勉強になることを付け加え、お礼を申し上げます。

> このメールのやり取りをブログに匿名で掲載してよろしいでしょうか?
> また、先生をブログの中で信用できる婦人科医としてご紹介してもよろしいでしょ
>うか?

お役に立てるのであれば、どうぞ掲載して頂いて構いません。
自分は信用できるかどうかはわかりませんが、紹介していただく事も支障ありません。
逆に私のホームページは最近ほとんど更新していませんでしたが、今回を機会に久しぶりに更新致したく、先生のサイトにリンク(紹介)させて頂いてもよろしいでしょうか?
今後ともよろしくお願い致します。
吉満陽孝

追伸:慈恵医大出身で、婦人科をしている東原潤一郎先生と田村次郎先生を御存じですか?二人とも私のよき友人です。

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コメント

はじめまして。紹介されて参りました。
唐突ですが本題にて失礼をお許し下さい。
危機感をもっております。
本題質問
コンジロームは突如消えますか?先日まで亀頭にあったものがなくなっており、かわりに膣の入り口に同じ様なものが三つできました。婦人科へ行ったものの膣炎との診断でした。

【高橋クリニックからの回答】
突然消失することはありません。また突然出来ることもありません。

投稿: あや | 2006/04/14 19:27

先日2年半付き合っている彼女が産婦人科でコンジロームと診断されました。すぐに「浮気したやろ!1年前は何もなかった」とあたかも私が彼女に感染させたように疑われました。確かに浮気はしていたのですが、私の性器を見てもこの先生のHP解説によれば、どう見てもフォアダイスにしか思えません。このごく小さなぶつぶつもこれ以上全く増えてはいないですし、私はコンジロームではないと自負しているつもりです。彼女とのSEXは今まで生だったのですが、私が感染しないためにも以後は彼女の手術日までの性交渉はコンドームを装着した方が良いでしょうか?私が感染しておらず、1年前は正常だった彼女が現時点で感染しているということは彼女が浮気をして感染されたという可能性が高いということになるのでしょうか?また、念のため私も検査に行く必要があるのでしょうか?

【高橋クリニックからの回答】
性器にイボがなくてもウィルス感染していることがあります。
ですから、貴方にも感染の可能性はあります。
潜伏期間は1ヶ月~8ヶ月です。あなたと彼女の双方に感染の可能性があります。どちらが原因かは分かりません。

投稿: とし | 2006/08/14 23:44

高橋。おまえは最低の男だ。医師免許を返上しろ!患者の痛みも知らず、患者の苦悩に追い打ちをかけるだけで、患者を食い物にするだけだ。死ねよ、タコ! 皆さんもこの医師にかかってはいけませんよ。

【高橋クリニックからの回答】
はい。はい。

投稿: klone | 2006/08/30 15:17

先生はじめまして。
質問させてください。
3週間ほど前、小陰唇と膣の入り口に強い痒みを覚え、婦人科に行きました。ちょうど痒みのある所がぶつぶつというか、ざらざらしていたので「コンジローマかもしれない?」と言われ、病理検査に出したところ、コンジローマだと断定され、電気メスで除去手術を受けました。その際、口の中(上あごの真ん中あたり)にも小さな疣が一つあったので、それも少し切り取って、病理検査に出したところ、コンジローマと断定され、それについては耳鼻科で治療するようにとのことでした。
 後日、紹介状をもって耳鼻科へ行き、その疣はレーザーでとることになりました。また、他の場所にも疣ができていないか見てもらったところ、鼻の穴から小型カメラを通され、「鼻の奥(鼻咽頭だったと思います)のぶつぶつが少し大きめで怪しいから、少し切り取って病理検査に出そう」と言われました。まだその結果は出ていませんが、そのような場所にコンジローマの疣ができるということはありえるのでしょうか?もしコンジローマだとすると、1週間ほど入院の必要な手術になると言われ、不安でたまりません。
 このホームページを発見したのは、婦人科での手術の後だったのですが、今思うとひょっとして私のは膣前庭乳頭症だったのでは?と思うのです。しかし、病理検査の結果と口の中にもあるということを考えると、コンジローマなのは確実なんでしょうか?
 お忙しいところ大変恐縮ですが、お教えください。宜しくお願い致します。

投稿: Y | 2006/11/02 20:10

申し訳ありません。メールアドレスを書いてしまいましたので、至急消しておいてください。宜しくお願いします。

投稿: Y | 2006/11/02 20:34

以前、地域のコラム誌に地元の婦人科の先生が「コンジローマ」について書かれていらっしゃるのを見て、それまでは何ら気にかけていなかった自分の症状と似ていると思い、その婦人科を受診しました。
その結果、「コンジローマの疑い」と診断され、うちの婦人科では処置できないので処置の出来る皮膚科(皮膚科)を紹介しましょうと言われ、皮膚科に転院「コンジローマ」と診断されました。
しばらくその皮膚科で、液体窒素による処置を続けましたが再発を繰り返したこと、内部に手術でないと切除できない大きなものがあるとのことで、総合病院の皮膚科(女医さん)を紹介され転院しました。
総合病院の皮膚科では、やはり「コンジローマ」と診断され、切除・縫合手術や電気焼灼をし、液体窒素の処置をしながら様子を見ましたが、やはり再発を繰り返しました。
主人にはなんら症状がなく、男性の場合、症状がないと治療のしようがないとのことでしたので再発を繰り返すのだろうと思い、どうせ再発するのなら・・・と思ったこと、また仕事が変わったため診察時間の少ない総合病院への受診が難しくなったことで、ここ2年ばかり放置状態にしておりました。
そんなとき、高橋先生のHPを見つけまして、いつかは先生に診ていただこうと考えておりました。とはいっても、やはり仕事と先生の診療時間を考えると、実現できる日は程遠く、いつになったら治るのだろうか・・・と思っていました。
そんな矢先、隣接する市にある婦人科が日曜日も診療していることを知り、わらをもすがる思いで、そちらの先生のHPで「コンジローム」について、上記の不安を質問してみました。

以下がその際の回答です。
> まず総合病院を受診して治療を受けられていると伺いました。
最先端の治療を行うのが総合病院なので、何度も再発するようならその点を詳しく主治医の先生にお話を聞くのが一番でしょう。
次に私どもでは液体窒素による冷凍治療とポドフィリン液塗布、それに5FUという抗癌剤の塗布を行います。
それぞれの処置を丁寧に行えば殆ど治癒しています。

きちんと回答をいただいた上で、こちらの先生なら、安心して聞けるかもしれないと思ったので本日早速受診してきました。
その結果は、「静脈瘤」ということでした。
これまでずっと「コンジローマ」と思っていただけに、えっ?と耳を疑ったのですが、主人に症状がないことも、これで納得できたような気がしました。

そこで高橋先生に質問です。
高橋先生のHPでは「尖圭コンジローマ」と「膣前庭乳頭症」や「フォアダイス」を誤診するDrがいらっしゃるとのコメントがかなりありますが、私が診断された「静脈瘤」は「膣前庭乳頭症」や「フォアダイス」とは違うものなのでしょうか?
また「静脈瘤」は「コンジローム」と誤診されても不思議ではないのでしょうか??

【高橋クリニックからの回答】
尖圭コンジローマ・膣前庭乳頭症・フォアダイス・静脈瘤はそれぞれ別の状態です。
尖圭コンジローマと膣前庭乳頭症は区別がつかないことがあります。

投稿: km | 2007/02/26 00:33

即答ありがとうございます。

ぜひ「静脈瘤」についても、診断例を載せていただけるとうれしいのですが。

【高橋クリニックからの回答】
ありません。

投稿: km | 2007/02/26 22:06

始めまして。先日ヘルペスに感染し現在婦人科に通院中ですが、不安な点が解消されないのでいくつか質問させていただきます。
ヘルペス治療の際にコンジローマの疑いがあるイボが見つかりました。正に鶏のとさか状で、先生も99%コンジローマだということだったのですが、後日病理学検査の結果はコンジローマではなかったといわれました。先生も珍しいと驚かれていましたが、イボはとったほうが良いと言われました。
これはSTDではなくただのイボと解釈していいのでしょうか?
また、ヘルペスは完治し、できものも無くなりましたが、足の付け根のリンパが、片方だけ強くおすとまだ痛く違和感があります。他の病気も考えられるのでしょうか?
宜しくお願いいたします。

【高橋クリニックからの回答】
残念ながら、よくわかりません。

投稿: ERI | 2007/04/16 18:17

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