尖圭コンジローマと抗ヘルペス剤治療
巨大な尖圭コンジローマの治療をすることがあります。肛門の大きな腫瘍を診ると、手術をしようにも術後の後遺症を考えてしまい途方に暮れます。
実例の患者さんは51歳男性です。肛門に巨大な尖圭コンジローマができていて、手術前に抗ヘルペス剤で治療を試みました。少しでも小さくなればとの思いからです。すると、この治療が劇的に効果があり、結局手術をしないでもOKになりました。しかし治療に9週間もかかりました。
【治療前の所見】
肛門の穴が確認できないほど広がった尖圭コンジローマの腫瘍塊です。表面の腫瘍が腐れ初めて腐敗臭を放っています。
【治療3週間後の所見】
抗ヘルペス剤の内服と軟膏塗布の治療3週間後の所見です。腫瘍の塊のボリュームが全体的に小さくなり、隙間が開いてきました。全体的に薄くなってきました。薬が効いています!
【治療6週間後の所見】
内服薬は抗ヘルペス剤から他の薬に変えました。すると効果はてき面で、尖圭コンジローマの大きな塊がほぼなくなりました。小さな粒が散見されるのみです。悪臭はほとんどありません。
【治療9週間後の所見】
尖圭コンジローマは完全に消失しました。健康な肛門が確認できます。これでこの患者さんは手術をせずに済みました。患者さん大喜びです。
| 固定リンク
コメント