ガン細胞

 ガン細胞は、本来の人体細胞から作られます。人体の細胞が60兆個の集団になり、分野を細かく分けて、複雑な構造の人体になるのです。1日で1兆個の細胞が死に再生し、1ヶ月で30兆個、2ヶ月で60兆個の細胞が入れ替わると言われています。脳・神経・心臓・肺・腎臓・膵臓・脾臓・消化菅・甲状腺・卵巣・子宮・睾丸・前立腺・目・耳・鼻・口・平滑筋・骨格筋など、全ての細胞が同じ細胞から作られるのです。

Cell5

 原点は細胞内にある核の遺伝子が作るのです。核内の遺伝子はDNA構成されていて、基本の塩基数は4種類、アデニン(A) 、チミン(T)、グアニン(G) 、シトシン(C)が30億個も並んでおり、その組み合わせで、さまざまな個性が出来上がるのです。DNAは二重構造ですから、片側だけで15億個塩基が並んでいます。塩基の種類が4種類ですから、種類は4の15億乗✖️2種類になります。1個の細胞の核だけでもまるでスーパーコンピュータです。

 この多彩な能力のある人体細胞が、ガン細胞を作ったのです。そのガン細胞が無能とは思えませんよね。ガン細胞には、人体細胞ほどの能力はありませんが、その分、無知な本能的な仕事しかしなくなるのです。その結果、周囲の状況は無視して自分の事しか行わないのです。結果、人体の全ての細胞が死んでしまうのです。

Dd39c73449ee4f8d946a3dd15a316401  臓器によっては、悪性度も違うのです。複雑な仕事をしている臓器、例えば、消化管から吸収されたあらゆる物質を分解・合成をする肝臓、食事で高くなる血糖を常に低下させるインスリン分泌で毎日負担を掛けられる膵臓、決して休むことのない呼吸器の肺なとは、毎日24時間・生涯働き続ける臓器は、細胞に余裕がなくなります。そして散々、細胞分裂を繰り返しますから突然変異が起きて、それがガン細胞になるのです。本来の細胞が優秀ですから、ガン細胞になっても能力が高いのです。当然として悪性度も高くなります。

 表に記載されたガン患者さんの生存率をご覧下さい。
肝臓ガンは5年生存率40%、膵臓ガンは9.6%、肺ガンは40.6%、食道ガンは44.4%です。肝細胞は5ヶ月に1回の細胞分裂ですし、食道粘膜は2、3日に1回の細胞分裂、肺胞は再生しないと言われています。細胞分裂の多さと、ガン細胞の発生率は異なります。あくまでも、それぞれの細胞の仕事の負担によって比例するようです。

Cell6 以上の事実からガン細胞予防のために、❶肝臓にはお酒を飲み過ぎない、薬も飲み過ぎない、❷膵臓には炭水化物・タンパク質を取り過ぎない、❸肺胞には運動をし過ぎて肺胞に負担を掛けない、綺麗な空気を吸う、❹食道粘膜にはアルコール・唐辛子のような刺激物を控える……等などです。

 ガン細胞の発見方法・検査方法・治療法だけに固執しないで、何故ガンが発生するのか、それを根拠にいろいろ考えれば、ガンの発生が防げるでしょう。過去の過去の人間が考えた知識だけではなく、自分たちで積極的に考えるべきです。それが医師です。

| | コメント (0)

オシッコを出す微妙さ

Dysuria13_20201215175901  オシッコを出すのは簡単だと思っていますよね? 実は微妙なバランスでオシッコを出しているのです。

それをイラストで示しています。
❶尿意が強くなったのでトイレに行き、出そうとすると自分の意思で動く随意筋である尿道括約筋が膀胱出口を下に引っ張ります。
❷その影響で、膀胱出口を常に閉じている自分の意思で動かせない不随意筋の膀胱括約筋が少しゆるみます。あるいは尿道括約筋に負けるのです。
❸やはり不随意筋の膀胱縦走筋が収縮して膀胱を収縮させます。すると、膀胱出口が漏斗状になります。
❹さらに腹圧をかけるので膀胱出口は開くのです。

たかだか膀胱出口が開くために、これだけの工程が必要なのです。当然、このバランスとタイミングが微妙に合わなくなると、膀胱出口は開きにくくなり、排尿障害になるのです。この状況が年を取れば取るほど、長期間繰り返されれば繰り返すほど、排尿障害が強くなるのです。ですから、高齢者が泌尿器科にたくさん来られるのです。

治療としては、膀胱出口を常に閉じている膀胱括約筋を緩めば良いのです。
❶その治療薬が、α1-ブロッカーのユリーフ・ハルナール・フリバスです。
❷さらに最近では、「ボトックス」と言うボツリヌス菌毒素の注射薬を膀胱括約筋に注入すれば、膀胱括約筋は緩むので排尿は出やすくなります。しかしボトックスは尿失禁の治療にしか保険適応がありませんから、困ったものです。

 単に排尿障害と言われても、素因はいくつもあるのです。前立腺肥大症の患者さんの多くは、若い頃から排尿障害があったのです。その排尿障害のために前立腺に物理的負担がかかり、次第に前立腺が大きくなったのです。前立腺肥大症だから排尿障害になると言うのは、実は逆だったのです。

病気は単純に考えてはいけません。そうすると、神様は『バカだな』と笑っているでしょう。

| | コメント (1)

間質性膀胱炎の原因

Dysuri10

 間質性膀胱炎と診断されて、膀胱水圧拡張術を何回受けても治らんない患者さんが多く来られます。日本間質性膀胱炎研究会が指導する正式な治療である「膀胱水圧拡張術」を受けても、逆に症状が悪化するののです。

 間質性膀胱炎は原因が不明とされています。不明の免疫疾患とも考えられているのです。中には、難病指定までされた、「ハンナ型間質性膀胱炎」まであります。

 実は、患者さんが自覚しない排尿障害が原因なのです。しかし、医師は患者さんが排尿障害を訴えないので、排尿障害について調べもせずに、膀胱水圧拡張術だけにこだわるのです。

Dysuria12 例えば、頻尿症状の患者さんに対して、2枚目のイラストのように考えて診断するのです。尿検査で白血球・細菌が認められれば、単純に膀胱炎(急性膀胱炎・慢性膀胱炎)と診断し、尿失禁があれば過活動膀胱、内視鏡検査で膀胱粘膜に点状出血・ハンナ型潰瘍があれば間質性膀胱炎と診断するのです。ところが、いろいろな治療しても治らないと、「気のせい・歳のせい・治らないと病気」とまで診断されるのです。

 全て排尿障害が原因ですから、抗生剤・過活動膀胱治療薬・免疫治療薬・水圧拡張術を行なっても治る訳がないのです。排尿障害の治療薬であるα1-ブロッカー(ユリーフ・ハルナール・フリバス)を中心に治療すれば症状は軽快するのです。

 膀胱水圧拡張術を行った間質性膀胱炎の患者さんを排尿障害を中心に治療すると、症状は明らかに改善するのです。

排尿障害が原因で膀胱出口周囲の膀胱括約筋が肥大して、排尿障害がさらに悪化するのです。すると、排尿の度に、尿意センサーである膀胱三角部に物理的負担がかかり、膀胱三角部が過敏になるのです。それが原因で頻尿になり、さらに脊髄神経回路で脚色されて、痛み・不快感になってしまうのです。

| | コメント (0)

慢性前立腺炎の原因

Dysuria9

 非細菌性の慢性前立腺炎が治らない患者さんがたくさん来られます。

 抗生剤や抗菌剤を長期間処方され、漢方薬(桂枝茯苓丸)や抗うつ剤を処方されても治らないと、検査しても異常がなく、自律神経失調症・治らない病気と診断されるのです。

 実は患者さんが自覚していない排尿障害が全ての原因なのです。イラストで示したように、前立腺肥大症・神経因性膀胱・慢性前立腺炎・間質性膀胱炎など様々な病気の原因が、実は全て排尿障害が原因なのです。それらの治らない患者さんに排尿障害を主に治療すると、ほとんどの患者さんが軽快します。

 医師は、患者さんが自覚していないと排尿障害を十分に調べもしないのです。患者さんが自覚しないから、体のシステムは様々な症状を作って患者さんに教えようとするのです。医師は単に症状に応じて病名を判断するので、結果治せないのです。

 多くの医師は、男性は前立腺肥大症だけが原因で排尿障害があると思っているのです。ですから前立腺が大きくない男性や前立腺を持っていない女性には排尿障害がないと誤解するのです。ですから、前立腺肥大症の患者さんしか排尿障害の治療をしないので、苦しまれる患者が多くなるのです。

Dysuria11

❶男性の排尿障害は、前立腺肥大症と神経因性膀胱だけだたと決めているのです。

前立腺の大きさが、正常か小さければ、排尿障害の原因は膀胱=神経因性膀胱と診断するのです。

❸症状は前立腺炎・膀胱炎・間質性膀胱炎・気のせい・年のせいしかないと考えるのです。ですから、多くの人が誤診され、治らない病気と思われるもです。

 例えば、「頻尿」の患者さんの診断は2枚目のイラストの如くでしょう。前立腺が大きければ前立腺肥大症、前立腺が普通の大きさであれば慢性前立腺炎・過活動膀胱と診断されます。治療しても治らなければ、気のせい・歳のせい・間質性膀胱炎と診断されるのです。表面的な考え方だけで病気を診断するので、症状は改善しないのです。本当の原因は排尿障害なので、排尿障害を治さなければ、各病気は治らないのです。

 私の考え方は、本質を治療するのです。

①排尿障害は前立腺の大きさとは無関係で、膀胱出口が十分に弛緩しないために、膀胱括約筋が肥大したのが原因なのです。

②排尿障害が原因で膀胱三角部にふ物理的に負担がかかり、たくさんの頻尿を作ります。

③その頻尿情報が多過ぎると、脊髄神経の尿意神経が頻尿の情報を拒否して、シナプス結合で他の神経に情報を流すのです。その結果、痛み・痒み・痺れ・胃痛・舌の痛み・肛門の痛み・坐骨神経痛・手足の痺れなどの複雑な症状になるのです。

難治性の非細菌性慢性前立腺炎の患者さんに、排尿障害を中心に治療すると、軽快します。

| | コメント (1)

耳鳴りの理由

Miminari  来院される患者さんの中に、耳鳴りで悩まれておられる方が何人かいます。耳鼻科で精密検査をしても、原因不明の方がほとんどです。私は専門外ですが、チョッと考えてみました。

 全年齢の2割が耳鳴りを経験しています。50歳代では3割、65歳以上では7割近くの人が耳鳴りを経験しているのです。原因不明の事が多いのです。外から聞こえる音以外に、ジージーと鳴り続けるのです。

Mimimari

 例えば、ラジオ放送を聞いているとします。電波が流れたラジオのアンテナが受け取りスピーカーで音楽が流れます。

 ラジオ番組が終わり、電波が流れなくなると、どうなると思いますか?ラジオを切れば問題ありませんが、スイッチを切らなければ、雑音が流れます。


1d0262baa83344778670d9ad58e8ce0e では、この雑音は何なのでしょう。実は自然界の空間中に、意味にない電波が流れているのです。それと同じで、何かの原因で鼓膜、三半規管、聴覚神経に異常電気として流れて脳中枢に耳鳴りが聴覚に伝わるのです。

  • 耳鳴りがあるときにはどんなを使う?
  • アデノシン三リン酸二ナトリウム(ATP)(商品名:アデホス、トリノシン®など)
  • ビタミンB12製剤(商品名:メチコバール®など)
  • イソソルビド製剤(商品名:イソバイド®など)
  • 抗めまい
  • ステロイド(商品名:プレドニン®、プレドニゾロンなど)

B25a0422ebf2488abed62b7ba6892c88

しかし、これらの治療薬を投与しても治らない患者さんはたくさんおいでです。そこで原因を見つけるために、基本に戻って考えてみましょう。

❶解剖図から、まず考察できることは、音の振動を鼓膜が協調振動します。その振動を3個の耳小骨が同様に協調し振動して、振動センサーである蝸牛に伝達します。この耳小骨を固定しているのは、恐らく平滑筋でしょう。もしもこの平滑筋が痙攣しているとすれば、蝸牛に音以外の振動が伝達してしまい、それが耳鳴りの原因になっているかもしれません。

Mimimari ❷蝸牛神経は、音の情報を電気信号に置き換えて神経に伝達させる装置です。電波塔から流れる電波を受けるラジオと同じで、電波の周波数によって音楽や会話が聞こえるのです。
しかし、番組が終了して電波が流れなくても、ラジオがオンになっていれば、ガーガー、ジージーと雑音が出ます。ラジオの電波が流れていないのに、おかしいですよね。これは空間中に様々な電波が流れているからです。蝸牛からも一定の電気信号が流れていたのかもしれません。通常は、この信号を抑えていたのです。歳を取ると、この信号を抑えられずに耳鳴りになったのかもしれません。

Miminari2_20201210103801 ❸内耳をさらに詳細に観察するとイラストのように、聴覚神経(蝸牛神経)と平衡感覚神経(前庭神経)が直ぐそばに平行に位置しています。そして、それぞれの電気信号が混線しないように、神経は外膜で覆われています。ところが、発生初期に完璧に離れて独立していない人がいるかもしれません。神経に外膜が覆っても、一部で開いているかもしれません。すると、前庭神経の一部が蝸牛神経のスペースに侵入するのです。そして平衡感覚の神経が聴覚神経の一部にシナプス結合しても不思議ではないでしょう。その結果、平衡感覚の情報が聴覚神経に伝達すると、それが耳鳴りのになるかもしれないのです。あるいは脳中枢の範囲で、前庭神経と蝸牛神経がシナプス結合してしまい、前庭神経→蝸牛神経→「耳鳴り」になり、蝸牛神経→前庭神経→「めまい」になるのかもしれないのです。これは排尿障害が原因の慢性前立腺炎や間質性膀胱炎の関連痛と同じです。

 

どれが正しいのか分かりませんが、これに関連した治療薬を試してみたいですね。

❶の耳小骨が原因だとすれば、平滑筋の痙攣を抑える薬が考えられます。その一つが肩こりの治療薬である筋弛緩剤のミオナール、リンラキサー、芍薬甘草湯(ツムラ68番)と、場合によってはα1ブロッカーであるハルナール・ユリーフ・フリバスなどです。

❷のバックグランドのベース音が原因だとすれば、基礎ベースの神経情報を抑えなければなりません。神経情報を抑える薬剤は存在しません。仕方なく、神経を何となく抑える抗うつ剤である「デパス」が候補に上がります。あるいは、音のメインの神経を増強させることで、相対的に耳鳴りの神経を低下させれば、耳鳴りの音が低下するでしょう。そのために、神経の電気エネルギーを作る「ミトコンドリア」のサプリメントである葉酸や代替医療であるプラズマ療法がいいでしょう。また、50歳以上の更年期がキッカケだとすれば、大豆イソフラボンの補強と微量なミネラル不足だと考えて、ミネラルパウダーがいいでしょうね。

❸の神経の予想外のシナプス結合が原因だとすれば、聴覚神経に侵入した平衡感覚神経シナプス結合をブロックするための薬剤がいいでしょう。情報伝達物質がアセチルコリンなので、抗コリン剤であるベシケア・トビエースが良いでしょう。また、関連痛に処方するトラムセット・トアラセット・リリカ・タリージェなどです。l

以上のお話しは、私個人の仮説ですから、そのおつもりでご理解下さい。

| | コメント (0)

女性ホルモンの変化

1fb24fa87d7344fe9aa74feb82431120

女性には必ず生理があります。その生理の期間によって、卵巣から産生する女性ホルモン(卵胞ホルモン・黄体ホルモン)に、グラフのように変化の波があります。この波を毎月毎月繰り返すのです。

Estr1 十代から45歳くらいまで、30年以上、何と360回以上の生理があるはずです。小さな卵巣に360回も負担が掛かるのです。結果、疲れた卵巣が40歳過ぎに卵巣がんになっても不思議ではありません。

Estr2 さらに、卵巣からの女性ホルモンに360回以上も影響を変化の波を受けた、子宮や乳房にも負担がかかります。突然に生理の刺激反応がなくなると、子宮や乳房は自分たちの感度が悪くなったからと思ってしまいます。そこで、女性ホルモンに敏感な細胞を作ろうと努力します。それが子宮がんや乳がんになるのでしょう。

C2769d736a9a4374bc8f87fafc79c1f4 では、対策としては、どうすればいいでしょうか? 更年期前後で女性ホルモンの推移がなくなった事が原因だとすれば、女性ホルモンを変化させればいいのでしょう。しかし更年期頃から女性ホルモンの注射をするという気にはならないでしょう。そこで、対策として、女性ホルモン類似効果が得られる大豆イソフラボンを服用すれば良いでしょう。しかも変化を作らなければなりません。毎日一錠ずつ服用して、月の中間ごろに10日間ほど二錠服用すれば、生理のホルモン変化に似るでしょう。そうすれば、子宮と乳房は『また生理が再開した!嬉しい!』と喜んでガン細胞を作らないでしょうね。

B7bae3241411421cb286c33d3b5a1936 医師がお勧めするのは、医師専用のドクター・アグリマックスです。60錠入りが6,000円、180錠入りが15,000円です。60錠入りで毎日1錠〜2錠飲めば、1ヶ月〜2ヶ月、180錠で3ヶ月〜半年分になります。

私の考えが常に正しいとは限りませんから、参考にしてください。

| | コメント (0)

膀胱出口の欠点#3

膀胱出口の欠点の続きです。

Blinc ご婦人の場合には前立腺がありませんから、排尿障害がないと医師は誤解するのです。女性には前立腺がありませんから、膀胱括約筋と尿道括約筋との距離は、女性の方が短いのです。しかし、距離が短くても、肛門と同じように平面状ではないので、尿道括約筋が開いても膀胱括約筋は容易には開いてくれません。そのような状況で何十年も排尿すると、何が起きると思いますか?実は尿失禁が起きるのです。いわゆる腹圧性尿失禁です。咳やクシャミをするとオシッコが漏れてしまう状態です。

Stresuinc 尿道括約筋が開いても、膀胱括約筋がやはり容易に開いてくれないので、無意識に腹圧で膀胱を圧迫してしまうのです。それが何十年も続けば、膀胱周囲の固定靭帯がゆるんでしまい、膀胱の位置が下がってしまいます。すると、膀胱の下半分が狭くなり、腹圧をかけた時に、圧力が膀胱出口を開きやすくするのです。さらに連続した尿道括約筋も位置が下がってしまい、開きやすくなるので、咳やクシャミでオシッコが漏れる、腹圧性尿失禁になるのです。

96e3215955104168a695fdde3c631935

 対策として、骨盤底筋のトレーニングが、尿もれを防いでくれます。骨盤底筋の中心が尿道括約筋なのです。骨盤底筋を鍛えることで、尿道括約筋の位置が内臓側に移動します。


 イラストのように肛門や膣をギュッと絞めるようにトレーニングするのです。しかし、膀胱そのものの位置は、靭帯がゆるんでしまったので、簡単には上に移動しません。それが実は排尿には好都合です。膀胱が骨盤の下に移動したことで、腹圧で膀胱出口が開きやすくなったからです。また、次のようにお尻を上にあげれば、骨盤底筋が収縮します。

骨盤底筋を鍛えれば、腹圧性尿失禁の軽快する理由を一般の医師は正確に解説していません。ただただ骨盤底筋を鍛えればいいと言って、その理由を説明しない人間を医師とは思えませんよね。

Cec2433616cb4715872bc6ac88bb275a  膀胱出口の常に収縮している膀胱括約筋をゆるめるために、α1ブロッカーのエブランチルを使用します。しかし残念ながら、エブランチルはもともと血圧の薬として開発されたものです。前立腺肥大症の排尿障害の治療薬として開発されたハルナールがα1ブロッカーだったので、エブランチルが神経因性膀胱の治療薬として承認されたのです。本質的には排尿障害の治療薬であるハルナール・タムスロシンやユリーフ・シロドシンの方が効果が強いのですが、保険では前立腺肥大症治療薬なので、女性には処方できないのです。

 患者さんのご主人やお父上に、許可を得て処方したα1ブロッカーを飲んでもらっている患者さんが…。(笑)

 

 

| | コメント (0)

膀胱出口の欠点#2

 膀胱出口の欠点の続きです。

773884bd7ef049488a71113b692e4d80 膀胱出口の欠点は自然現象ですから治りません。この状態が何十年も続けば、骨格筋の尿道括約筋に負けないように、平滑筋である膀胱括約筋が次第に肥大して行くのは、自然で当然です。そのため、排尿障害がますます強くなり、排尿障害が原因のさまざまな病気が発症するのです。

Br2  例えば、前立腺肥大症で排尿障害がどうして強くなるかを説明しましょう。正常の大きさの前立腺の場合がイラストの左の絵です。膀胱出口の膀胱括約筋(内括約筋)と尿道括約筋(外括約筋)の距離が3cmほど前後あります。常に閉じている膀胱括約筋を 尿道括約筋が間接的に牽引することで、膀胱出口を無理やり開いているのです。

 ところが、高齢者になると、長期間繰り返し膀胱からの物理的圧力が前立腺にかかるので、生体反応として前立腺がだんだん大きく硬くなるのです。それが前立腺肥大症です。現在の日本では、男性の80歳代の8割が前立腺肥大症になります。

Bphdys

膀胱出口が前立腺肥大症の場合、膀胱括約筋と尿道括約筋との距離がさらに長くなる、【2cm〜3cm】→→→【4cm〜5cm】になります。そうなると、尿道括約筋が力強く引っ張っても、膀胱括約筋はなかなか開いてくれません。逆に前立腺が硬くなったために、尿道括約筋が開くと、前立腺の硬い中央を支点として「テコの原理」で膀胱出口が閉じてしまうのです。

 対策の治療として、アボルブやプロスタールを服用して、前立腺を短く柔らかくすることで、テコの原理が消滅するので、尿道括約筋が開くと膀胱括約筋が開きやすくなるのです。

 また膀胱出口の膀胱括約筋を利用して、α1ブロッカーであるユリーフ・シロドシンやハルナール・タムスロシンで収縮を緩めるのです。 

 

 

| | コメント (0)

膀胱出口の欠点

Bladrect_2 膀胱と直腸は、一卵性双生児なのです。胎児4週目に総排泄腔の中央にくびれが生じて、胎児6週目にはドンドンくびれが深くなります。そして胎児7週目に、膀胱が前に、直腸が後ろに完成するのです。


75d150fa02b74e0597a96cb801ffabab  同じ臓器な のにも関わらず、膀胱出口と直腸出口(肛門)が不思議なことに構造的に異なります。その理由は貯めて出す排泄する物が異なるからです。
膀胱出口と肛門の構造を比較すれば理解できます。直腸は大便の塊りを出さねければなりません。そのために肛門は大きく開かなければなりません。そのために、内肛門括約筋と外肛門括約筋が同じ高さの平面状になります。内側の肛門括約筋は常に収縮しているので、随意筋の骨格筋である外側の肛門括約筋が開いてくれると、不随意筋の内肛門括約筋は負けてしまい開いてしまいます。

Bladderactive_20201114101801 ところが、膀胱には、大便と違って液体である尿を溜めなければなりません。ですから肛門と同じ構造では、液体の尿が漏れてしまいます。そこで、液体が漏れ出ないように、内括約筋(内尿道括約筋=膀胱括約筋)と外括約筋(外尿道括約筋)の位置を上下にずらしたのです。肛門のように外括約筋が開くと、内括約筋は容易に開いてしまいます。ところが膀胱出口の場合は、内括約筋と外括約筋が同じ平面に位置していませんから、外括約筋が開いても容易に内括約筋が開く訳がありません。間接的に開いているだけです。

 この状態で長期間・何回も何回も排尿すれば、内括約筋が外括約筋に負けないように、次第に肥大して排尿障害が出現するのは当然です。江戸時代のように平均寿命が50年もなかった頃であれば、排尿障害で悩む人はいなかったでしょう。しかし、現在の日本のように平均寿命が80年も超えるのであれば、8割の人が排尿障害になるのです。その証拠に、80代の男性の8割が前立腺肥大症になるのです。何故かと言えば、前立腺肥大症の原因は、実は排尿障害なのです。

排尿障害があると、スムーズに尿は出ません。出が悪いと腹圧をかけて排尿します。でも、膀胱出口がそのままで十分に開かないのです。当然、膀胱の圧力が前立腺に負荷がかかります。腹圧の負荷に負けない様に、生体反応として前立腺が大きく硬くなるのです。それが前立腺肥大症の原因です。

 女性の場合、中高年齢の34.5%の人びとが腹圧性尿失禁、切迫性尿失禁になるのです。その理由は、膀胱出口が十分に開かないと、無意識に腹圧をかけて排尿します。前立腺はないので、問題ないと思いますよね?しかしながら、何十年もかけて、排尿のたびに腹圧をかけると、膀胱が骨盤の正常の位置から下に移動します。同時に尿道括約筋の位置も下に移動するのです。排尿が出にくい位置の膀胱出口は下がると、膀胱出口が開きやすくなるのです。また、尿道括約筋も下に移動すると、尿道括約筋が閉じなくなるのです。結果として、咳やクシャミなどで腹圧性尿失禁になるのです。

以上に事から分かるように、人間は年齢を重ねれば重ねるほど、排尿障害になるのです。それが膀胱出口の欠点なのです。高齢者が多くなった日本では、それまで地味だった泌尿器科が、繁盛するのは当然です(笑)☺️。男性の場合は前立腺肥大症・PSA高値・慢性前立腺炎・神経因性膀胱、女性の場合は過活動膀胱・間質性膀胱炎・腹圧性尿失禁・切迫性尿失禁が増えてしまったのです。

 

 

 

| | コメント (0)

楽に階段を登る

 

Foko2 高齢者になると、階段を登るのが、だんだんと疲れます。イラストのように、手すりを使いながら登るようになります。
その対策として、登るテクニックをご紹介いたします。

Foko1 通常、階段の登り方は歩行と同じですよね。左足が登る際には左腕が後ろに、右足が登る際には右腕が後ろですね。結果、体重の重心が人体の中央になります。

Foko3 この状態だと、バランスを取るために、右足を踏みつけた際には左半身の体重をインナーマッスルで引っ張り上げないとバランスが取れません。次に左足で踏みつけた際には、右半身をインナーマッスルで引っ張り上げます。

  その方法だと、右足にかかる体重を利用して階段を登りますが、後ろ向きになっている左腕のせいで、ある程度の体重が反対側に残るのです。すると身体の平行を維持するために、左のインナーマッスルで吊り上げます。若者の場合は問題ありませんが、私のように高齢者では、インナーマッスルや足の力が衰えます。そのために階段を登るのが辛くなるのです。

Foko4 そこで対策としては、通常の歩行ではない歩き方をするのです。イラストのように右足−右手、左足−左手のように体重全体を前へ前へと歩行・登り進めるのです。そうすれば、インナーマッスルに負担が低下して疲労が少なくなるのです。

Img_0135

 日本人の古来からの武道と同じ歩行をすれば良いのです。柔道、剣道、空手、相撲でも、右足が前に出たら、右腕も前に出ます。左足が前に出たら、左腕も前に出るのです。つまり、敵と戦う時には片方の足に全体重を乗せれば安定して、攻撃力も高まるのです。

 つ6530c51f6eb743fea53a8bd016f05cefまり、敵と戦う時には片方の足に全体重を乗せれば安定して、攻撃力も高まるのです。例えば剣道の写真のように、右足を前に出し、右手は剣道の竹刀の柄の前方を握るのです。この姿勢は勝負中にも常に同じ基本姿勢です。

 江戸時代の一般の主婦は、毎日5里=20Kmも歩いていました。現在の主婦がそんなにも歩くことはできませんよね? つまり、階段の登り方と同じで、歩行する時に、前足に全体重をかけるように歩くので、疲れないのです。

 高齢者がイラストのように階段を登る際には、体重を左右に入れ替えるので、バランス維持のために手すりを使用してください。

 

 

 

 



 

 

 

 

 

 

 

 

| | コメント (0)

より以前の記事一覧