ペットの葬儀
今日は、ペットの葬儀に行きました。大森ペット霊堂で葬儀と火葬をお願い致しました。診療を午前10時で止めて、午前11時から始まりました。初診・再診でお越しの方にはごめんなさい。
写真は、カゴ状の棺桶です。これを仏壇の正面に乗せて、浄土真宗のお坊さんに直接お経を唱えていただきました。その間、妻は泣き続けていました。14歳の子どもを亡くした母親が泣くのは当然です。でも、シッカリとした儀式で、今後の苦しみは少しでも少なくなります。
お経の後、お坊さんからのお話しをお聞きしました。その後、火葬ルームに案内され、再度お経の後に、火葬炉に挿入されました。1時間半後に、遺骨の説明を受け二人で遺骨を遺骨壷に収骨しました。三途の川を無事に渡らせるために、二人で箸=橋を使うのです。
ペットの存在価値
ペットを飼っているご家庭は多いと思います。ペットが家庭内に居ると、家族、特に夫婦の関係が安定すると思います。
夫婦と子どもだけの家族に比べて、ペットを飼っている家庭の方がはるかに安定します。子どもだけの家族は、子どもの病気・健康・イジメ・食事・教育・勉強・受験・塾・予備校・学費・就職・友人関係・結婚など子どもだけでなく、夫婦にもかなりの精神的・肉体的負担がかかるのです。特に現場に多く接する奥さまの負担が膨大です。ご主人はほとんどが仕事にシフトしているので、関わることが少ないか、あるいは自分の事しか考えない方が多いのです。
子どもが「ひとり立ち」して社会人になると、ご夫婦の接触時間が、それまでよりも極端に長くなります。ましてや、ご主人が定年退職となると、ご夫婦の共通の時間がさらに長くなります。それまで朝と夕方しか共通時間がなかったのが、人生の後半戦になり、ずっと一緒になるのです。すると逆に夫婦の間の溝が開いてしまうのです。
子どもが一人前になる前から、ペットを飼うと状況は一変します。ペットは自分の子どもと違って、いつまでも甘えん坊で可愛いくて、歳を重ねてもいつまでも子どもなのです。実の子どもと違い、食事・健康・病気・お散歩だけを心配すれば良いのです。夫婦間の共通の話題がペットになるのです。ペットに関して夫婦間で、喜んだり笑ったり心配したりするのです。
しかしながら一番つらいのが、ペットが天国に行った時です。ペットロスが本当に大変です。これを何とか乗り越えなければなりません。
写真はオスのココとメスのルルです。寒くなったので服を着せると喜びます。
セラピー・ドッグのチロリ
そこで名犬チロリの存在を知りました。日本で初めてのセラピー・ドッグでした。
チロリは雑種犬で5匹の仔犬と一緒に捨てられていました。特にチロリはキズだらけで、おそらく捨てた飼い主の虐待を常に受けていたようでした。ある子供たちがこの捨て犬を見つけて、自宅で飼えないが可哀想なので、親に内緒で使われていない倉庫の片隅で育てていたのです。
そこをたまたま通りがかった人物が、アメリカで成立したセラピードッグを日本で始めようとした大木トオルさんだったのです。彼は子供たちの気持ちを考えて、5匹の仔犬たちの里親を見つけてくれました。
後日、近隣住民の通報でチロリが保健所に確保されてしまいました。大木さんは急いで保健所に行ったところ、チロリがその当日に屠殺されるところでした。ギリギリに間に合ったのです。そして、大木さんがチロリを個人で飼うことになりました。
彼が日本で初めてのセラピー・ドッグ協会を立ち上げて、セラピー・ドッグを教育していました。アメリカでは血統書付きの犬しかセラピー・ドッグになれないのです。チロリは雑種犬でしたから、セラピー・ドッグには採用されませんが、取り敢えず教育をすることになりました。
ところが、驚いたことに、チロリはセラピー・ドッグの教育の吸収がとても速く、通常であれば2年半かかるところ、何と!半年でマスターしたのです。そしてセラピー・ドッグ協会のたくさんいる犬の中で初めてのリーダー犬になったのです。そして、日本で初めてのセラピー・ドッグ1号になったのです。
その後、たくさんの老人施設や老人病院を廻り、多くの病人やご老人の世話を行い、たくさんの人を助けたのです。さまざまな病気で、手が麻痺したり、歩けなかった人々を世話することで、手が動けるようになったり、歩けるようになった人が出てきたのです。さらにチロリの才能は、アイコンタクトが優れていることでした。愛情を持ってジッと見つめることがチロリの断トツの才能だったのです。お陰で、チロリに見つめられた病人やご老人の気持ちが穏やかで明るくなったのです。
セラピー・ドッグの先駆者として14年間、必死になって働いたチロリは、みんなに見守られながら天国に召されたのでした。チロリは最期まで自分の役目を果たそうとしていました。大木さんやスタッフは、悲しみのあまり大泣きをしました。
チロリの世話になった多くの病人や高齢者たちも、みんな悲しみ、セラピー・ドッグ協会に提案をしました。功績の証にチロリの銅像を作って欲しいと。歌舞伎座の裏の築地川銀座公園に「名犬チロリ記念碑」の姿が見えます。
私は血液透析をしながらこのテレビ番組を見て、チロリを目標にセラピー・ドッグではなく、セラピー・ドック(セラピー・ドクターtherapy doctor)になるように頑張ろうと思いました。
ムスメのヒザの手術
ムスメも同然であるペットのトイ・プードルが元気よくソファーから飛び降りた瞬間、小さい声で「キャン!」と鳴きました。すると、歩き方が変です。左足を完全につかないようなビッコの状態で歩くのです。
足を触れても痛がりません。『捻挫かな?』と思いました。夜の出来事だったので、一晩寝れば治るだろう……と思っていました。ところが一夜明けても、治っていません。さあ〜奥さんは心配になってしまいました。急いで友人の獣医さんのところに連れて行きました。……すると、ヒザ関節の靭帯損傷であることが判明しました。レントゲン検査でヒザ関節の位置が少しズレていたのです。
保存的に治療することも可能ですが、下手すると反対側の健康な足に負担がかかり、最終的に両足共に歩けなくなることがあるそうです。そこで、手術することになりました。翌日の23日に手術が決まりました。手術は無事に終わり、術後にICUのオリに入っているので、直接は見ることができませんが、モニター画面からは、キョロキョロして元気そうです。25日土曜日には、退院できそうです。