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私の作った軟膏の治癒力

過去の記事です。

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❶ 私が傷に対して縫合しない方法を採用することがあります。 外科の概念からは非常識ですが、創傷学的に考えれば理由があります。それを一般治療にも応用しているので、ここで紹介しましょう。

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❷ 82歳の高齢のご婦人が4月14日に転倒して左親指を怪我しました。 4月16日になって傷のひどさが心配になり、懇意にしている内科の開業医を受診しました。かなりの傷であったので、開業医の先生から後輩の私のクリニックに紹介されました。 左親指の腹の部分にかなりの傷を負っています。皮膚がめくれ上がり、あるいは裂けた状態です。こういう場合は縫合したり消毒したりしてはダメです。ある軟膏で治療します。

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❸ 私の治療で2週間過ぎた5月2日の患部です。 裂けていた部分に新しい皮膚が再生されています。まだ傷は生々しく見えますが、全体的に乾燥傾向で皮膚らしくなろうとしています。あともう少しです。

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❹ 怪我から6週間を過ぎた5月31日の患部の所見です。 初診時の親指を想像できないほど良くなっています。この軟膏の効き目はすごいでしょう?実は白色ワセリン軟膏のプロペトです。もちろんその中に、チョッとした私なりの味付けはしていますが、ほとんどがワセリン成分です。ワセリン軟膏の効き目もすごいですが、82歳のご婦人の治癒力もすごいですね。縫合していれば、縫合糸の跡がクッキリ残ってしまいます。いわゆる湿潤治療だけでは、ケロイドも作られず、このように治るというのは、無理があります。ワセリンにこのような力があるのですが、別のブログで解説します。

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