前立腺ガンの触診
最近の泌尿器科の医師は、PSA値が高くても前立腺の触診を実施しないで、即、針生検を行います。その理由は、触診でで前立腺ガンを触れなく確認できなくても、針生検で発見出来るからだと思っているのです。
大昔は、前立腺ガンの確認は触診と針生検しかなかったのです。当時はPSA検査が存在しませんでしたから、触診が重要だったのです。結果、針生検をしていませんでしたから、前立腺ガンの発見も少なく、前立腺ガンで亡くなられる人も少なかったのです。現在では、その他にエコーけんさとMRI検査で確認できます。しかし、一般的な泌尿器科医はエコーや触診では分からないと思っているのです。
先ずは、必ず触診を実施すれば、一定の確率でガンを確認できます。このグラフで分かるように悪性度と人数を計算すると、
❶悪性度の低いのが161例の20%が触診できない、
❷中間の悪性度が520例の10%が触診できない
❸高度の悪性度が350例の10%が触診できないとすると、
129+468+315=855/1031=83%
最低でも83%の人が触診で前立腺ガンが確認できます。最低でも83%の人が触診で前立腺ガンが確認できます。
触診のイメージはイラストのようです。80%〜90%は触診で確認できます。触診で硬さが判明すると、悪性度のグリソンスコアが判定できます。とても硬いと悪性度が高い、比較的に柔らかいと良性にに近いと判断します。
触診で分かりにくいのが右のイラストです。前立腺の外腺に存在する前立腺ガンは容易に確認できますが、右図のように内腺に存在すると触診では分かりにくいのがのです。
エコー検査で観察すると、前立腺ガンは真黒に見えます。前立腺は腺細胞と線維組織と平滑筋が混ざっていますから、エコー所見では白っぽく見えるのです。とところが前立腺ガンは、水々しいガン細胞だけが密集しているので、赤い矢印示すように黒く見えるのです。
ところが前立腺ガンはガン細胞だけで集合しているので、真黒にしかみえないのです。ちょうど見える尿の溜まっている膀胱と同じ色具合です。
この患者さんが他院でPET検査を行いました。前立腺の中に赤く見える部分が前立腺ガンです。この所見です。PET検査では前立腺の右中央にガンが存在するように見えますが、私の行ったエコー所見では、前立腺の外腺に存在することが分かります。
PSA値が高いと言う理由で、十分に調べもしないで、前立腺針生検する医師が多いのです。イラストに示すように、PSAが漏れ出て血液中に上昇するのは、前立腺カンだけではないのです。PSA開発当時は、前立腺ガンが独自にPSAを産生していると誤解されていたのです。それがキッカケでPSA=前立腺ガンだと思い込んでしまtったのです。
初回の針生検をした際に、ガン細胞を発見できない場合には、PSA値が高くなるので、何回も前立腺針生検をするバカな医師が存在します。一回の前立腺針生検で6か所~10か所以上も穴が開け有れます。前立腺内のタンパク分解酵素であるPSAがはりの跡を閉鎖させないのです。結果、PSAが常に漏れ出てしまうのです。バカな医師は、前立腺針生検の後に、今度こそ前立腺ガンが増悪していると誤解するのです。
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