間質性膀胱炎の考え方
頻尿と膀胱の痛みのご婦人の患者さんが、間質性膀胱炎と診断されるのです。診断の根拠として、内視鏡検査で、膀胱容量の減少、膀胱粘膜に微小出血、粘膜の潰瘍(ハンナ型)、尿意切迫感、残尿感、夜間頻尿、膀胱痛、膀胱不快感などです。
そ の原因を自己免疫と思われています。しかし私からすれば、このように膀胱に負担のかかる病気は、どう考えても、患者さんが気が付かなかった何十年の長期間の排尿機能障害があり、膀胱に負担を掛けていたために、やっと症状を作ることができたので、絶対に症状を治しません。
その負担のかかって疲れ切った膀胱に、膀胱水圧拡張術で、さらに負担(膀胱の筋肉・粘膜・神経を切断)をかける訳ですから、間質性膀胱炎が治る訳がありません。医師は自分が間質性膀胱炎になった場合に、膀胱水圧拡張術で治せると思えませんよね。
膀胱に隠れた負担が掛かるので、間質性膀胱炎になるのです。てすから、積極的に膀胱の負担を解除するために、排尿障害を治療しなければならないのです。
昔は良いクスリがなかったので、内視鏡手術で膀胱出口と症状を作る膀胱三角部を切開して治していました。
頻尿・過活動膀胱の治療薬であるベタニス・ベオーバの出現で、軽快する患者さんが多くご婦人にも処方するので、なったので、手術件数が激減しました。また男性の排尿障害の治療薬であるユリーフ・シロドシンがご婦人にも効果が出ることが判明したので、手術は減りました。
男性向けのユリーフ・シロドシンは前立腺の緊張を緩めるとされていますが、実は前立腺ではなく、膀胱出口の『膀胱括約筋』の緊張を緩めることが判明したのです。ですから、男女に関係なく効果があるのです。ユリーフ・シロドシンをご婦人に自費で処方すると、「前立腺の治療薬なのに大丈夫ですか?」と言われる事が多いのです。「ホルモン治療薬ではないので大丈夫です」と答えることが多いのです(笑)。
過去の有名な医師や教授の決めた病気の定義が、常に正しいとは限らないのです。その証拠が、学会が作成したガイドラインに従って、診断・治療しても治らない患者さんがいるのが証拠です。結果、難病指定にされてしまうのです。治らないのは当然・常識ですと逃げられるのです。
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