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動悸の原因

 心臓がドキドキする、動悸がある際に、心電図検査を行なっても、異常なしと診断されることは、よくあることです。医師が頻脈も不整脈もありません、血液検査も異常はありませんから、自律神経失調症でしょうと診断されます。

結果、安定剤を処方されます。普通の医学知識では仕方のない結果です。

Katana2  話しがガラッと変えて、血流の速度をご存知ですが? 秒速30cm前後が正常です。しかし不思議な現象があります。通常、手首の橈骨動脈の脈拍が触れますよね? その脈と心臓の拍動と一致すると思いますよね? 脈拍はドキドキと波がありますが、時代劇などで日本刀で切られると、動脈出血はピューと消防車の放水のように一直線で噴霧しますね。決して脈拍のようにビュービュービューと波のように出ませんよね。

60afe006ff9744d384ceee5c49cca06c  心臓の出口の大動脈弁から脈拍を確認する橈骨動脈までの距離は、私でしたら約70センチです。血流速度が毎秒30cmだとすれば、橈骨動脈の脈拍は心臓から出た血流の2秒以上の時間差の脈拍になります。でも心臓の拍動と橈骨動脈の脈拍がほぼ同時に感じます。不思議でしょう?

Heikatukin3  これは心臓から発生する電気信号が原因なのです。心臓の洞結節というペースメーカーから発電する電気信号が、心臓の筋肉を次々に収縮させるのです。この電気信号が大動脈弁から抹消の動脈まで伝達するのです。動脈壁の中膜にもたくさんの平滑筋が存在します。心臓から伝達された電気信号が動脈壁の平滑筋を収縮させ、それが波のように伝達するのです。電気信号が通過すると平滑筋は弛緩します。結果、脈拍になるのです。

Myaku2 では何のために脈拍があると思いますか? 上のイラストは、脈拍がない場合の動脈を示しています。ご覧のように動脈壁に渦が生じます。この渦が原因で血栓ができてしまいますから、脳梗塞、心筋梗塞になってしまい、人間は生きていけません。

 下のイラストは脈拍のある動脈を示しています。動脈の内径が変化するので、血流も影響を受けて、波を打つのです。その結果、渦が生じませんから、血栓は発生しないのです。

 この脈拍を作る電気信号の速度は、神経細胞で一番遅い伝達速度の毎秒7メートルです。心臓からの電気信号が動脈に伝達されます。この電気信号を利用して動脈壁の平滑筋が収縮と弛緩を繰り返します。その波が動脈の末端まで伝達されます。この動きが橈骨動脈で触れることのできる脈拍なのです。伝達速度が毎秒7メートルですから、心臓の拍動と70cmも離れた手首の橈骨動脈の脈拍が70cm➗7m=0.1秒差で伝達するのです。ほぼ同時ですね。ですから、電気信号で作られるこの脈拍が、血栓が発生しないために絶対に必要なのです。

さて、問題の動悸は、この心臓からの電気信号が動脈だけではなく、周囲の筋肉に伝達されるから感じてしまうのでしょう。ですから、心臓だけを診断する心電図検査を調べても異常が出る訳がありません。では、この動悸を抑えるためには、神経の伝達をブロックさせる飲み薬で、おそらく軽快するでしょう。神経伝達ブロックする「痛み止め」のリリカやタリージェやドラムセットが候補に上がるでしょう。タリージェは副作用が少なくお勧めです。

しかし、動悸が発生したのは、高血圧や他の原因があるので、それを認識してもらうために、心臓からの電気信号を脳に気づかせているのかもしれませんね。

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