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関連痛

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 病気の中で、臓器の特徴的な症状が出なく、まったく違う症状が出る患者さんがおられます。それを関連痛・関連症状と言います。

 有名なのが、心筋梗塞の関連痛(初めのイラスト)です。心筋梗塞にもかかわらず、胸は痛くなく、左の小指が痛かったり、左の肩が痛かったり、左の歯が痛かったりするのです。

 膵臓がんでは、腹部が痛くなく、夜間の背中が痛くなるのです。

 これらの関連痛は、臓器の支配する脊髄神経回路内で、近くを一緒に通過する神経回路に他の臓器の情報を渡してしまうのです。心筋梗塞の場合には、心臓を支配する胸椎の8番から上の神経に情報を流すので、それが左手、左肩、左の歯の痛みに錯覚してしまうのです。

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 病気のある場所が、下にあればある程、上部の各臓器の症状になり易いのです。例えば、イラストのように排尿障害が原因の間質性膀胱炎・過活動膀胱・慢性前立腺炎・膀胱疼痛症は、膀胱出口や膀胱三角部が過敏になります。その部分の脊髄神経中枢は、仙骨神経中枢の2番〜4番です。脊髄神経最下位が仙骨神経の5番ですから、ほぼ一番下の脊髄神経になります。イラストのように全身の関連痛症状になるのです。

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 神経の配分イラストを拡大しました。このイラストを見れば、一見して無関係な症状が出る理由が分かりますよね? 神経は一つ一つが自由に結合する生体配線ですから、他の神経と自由にシナプス結合するのです。

 

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