刺青(いれずみ)手術
前回、一般的な皮膚の修正手術を解説しました。今回は刺青の修正手術に関して解説します。
刺青は金属性色素を皮下組織に注入するので、皮膚が新しくなっても、色素は残り続けます。ですから、何十年経過しても刺青は残るのです。
ですから、刺青を治すには皮下組織に存在する色素を除去するしかないのです。電気焼灼手術で刺青色素の上にある皮膚細胞も蒸散させるしか方法はありません。そして下にある金属性色素を十分に蒸散させて手術は終了です。
細胞が欠損した部分に、新たな細胞が再生するよう促します。欠損部分の周囲の皮膚細胞から新たな細胞が生まれます。その細胞は空気の酸素に触れると死滅して線維化が起こり、単なる傷になってしまいますから、空気に触れないようにしなければなりません。そのために白色ワセリン軟膏のクリアなプロぺトを傷に塗ります。また、そのプロペトに鉄分を含んだミネラルを混ぜると、細胞がスムーズに生まれるのです。
刺青は面積が広いので、幅が2センチほど処置しては、1ヶ月後に再び2センチ幅を処置して繰り返します。結構めんどくさい手術です。一番難しかったのが、オチンチンの先端=亀頭に龍の刺青を入れた患者さんです。亀頭の皮膚は薄く、すぐ下に鬼頭の海綿体があるので、慎重に手術しました。この刺青は龍には見えませんでした。どう見ても豚か熊にしか見えませんでした(笑)。
| 固定リンク
コメント
高橋先生
ご無沙汰しております。
早いもので、7月の手術からちょうど3ヶ月経ちました。
経過のご報告ですが、痛みもだいぶ落ち着いています。でも波があり、モヤモヤしてきたらニコウェーブをすると、すごく楽になります。週に1回程度使用中です。
薬も継続し、前向きに生活しております。
尿閉になった際には、早朝からお世話になり、ありがとうございました。
あれ以来、尿閉もなく、トリプタノールの許容量も理解でき、調整しています。
では、また。
投稿: yo | 2020/10/07 17:54