アラジン
独身のきれいな王女ジャスミンが、父である王様が支配する城下町を秘密に見学していました。そこに身分の低い「コソ泥」のアラジンと出会うのでした。
様々な事が起きて二人は結ばれるのです。貧乏なアラジンとジャスミン王女さまが結ばれて幸せになるのです。この映画を見ると、自分はアラジンかな?と思うのです。
私の実家は金持ちではありませんし、私は医師の息子でもありません。今ほど有名校ではなかった海城高校で、学年の一番として表彰されました。しかし医学部にたくさん入学できた学校ではありませんでしたから、私が偶然に医学部に合格し、医師になったのでしょう。私の妻は会社社長のお嬢さんで、女子大の先生から、何人も同級生が拒否された「慈恵医大第三病院の泌尿器科教授の秘書の面接に行ってきなさい!」と指示され、イヤイヤながら行ったのです。すると、たった一回の面接で秘書として採用になったのです。当時、私は県立厚木病院(現在の厚木市立中央病院)に勤務しており、教授に学会発表に必要な資料を持ち、秘書である妻と初めて出会いました。妻は独身の私を見て、『子供が2人いて奥さんに振り回されているお父さんだろう?』と思っていました。まさか、それが自分だとは思いも寄らなかったのです。
その後、慈恵医大第三病院に勤務していた私の親友である倉内君が、秘書である妻と私をお見合いさせたのです。しかし私はお坊ちゃんではありませんから、お嬢さまとお付き合いするつもりはなかったので、逃げていました。すると妻は自分を拒否して逃げる私に興味を持ってしまったのです。
私はそんなに頭脳明晰でもなく、大学で出世して教授になれる程の才能もなく、ただひたすら医療を行なっている平凡な人間でした。金持ちの医師でもない、ハンサムでもないただのデブ、何で興味を持たれたのか分かりませんでした。もっと素敵な医師を見つけたら?と言いました。さらに彼女のお見合いの話しも聞きました。大きなビルを三つも保有している人の息子で医師、横浜で有名な宝石店の経営者、大きな土地を保有している脳外科医、大企業の経営者のご子息などです。私なんかは単なる医師にしかすぎません。
彼女が唯一興味を持ったのが、私がいろいろな宗教の世界観や不思議なお話しをした事でしょう。そうこうしている内に、妻と付き合い始めました。5月のある日に私の父親が脳梗塞で倒れ、慈恵医大に緊急入院しました。そして6月に亡くなりました。その間、妻は毎日お見舞いと介護に来てくれたのです。父親が糖尿病が原因で亡くなったので、私も同じ病気で亡くなる可能性があるから、私を捨てなさいと警告したのですが、妻は拒否しました。そして父が亡くなった6月に婚約をして、その年の11月に結婚したのです。
その後に私は糖尿病で慢性腎不全になり、今は血液透析をしながら生きている人間です。そんな私を品川駅の透析クリニックに週3回も自家用車の送り迎えしてくれるのです。本当に妻は大変ですが、気持ち良く対応してくれます。
アラジンが結婚した王女ジャスミンは、アラジンが「コソ泥」だったのに結婚して、アラジンを次期の王様にしたのです。この映画を見ると、私もアラジンかな?と思うことがあります。私の実家は一般家庭です。たまたま慈恵医大が私を合格させ、医師にしてくれました。ある意味で慈恵医大は魔法のランプの魔人ジーニーかも知れません。医師になった私を妻が興味を持ち、そして結婚してくれました。
「アリ王子のお通り」の歌を聴くと、『自分かな?』と思う大好きな曲です。魔人ジーニー(慈恵医大)がコソ泥のアラジン(私)をアリ王子(医師)に仕立て上げて、王女ジャスミン(妻)の元へ行列行進しているシーンです(笑)。私の変わった世界観の話しを「空飛ぶ絨毯」で世界を見るように感じたのでしょうね。
魔神ジーニーである慈恵医大がコロナウィルス感染で、収益がガタ落ちしてしまいました。同窓生全員に寄付を求めたのです。世の中がコロナウィルス感染拡大で、開業医たちの患者数が減り、収入が激減でしたが、多くの卒業生が寄付しました。私も大変でしたが、100万円を寄付しました(笑)。
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