« 過活動膀胱の治療薬 | トップページ | α1の受容体の分布 »

北里大学の実験

下記はニュースの記事です。次亜水(次亜塩素酸水)の効果を否定されていました。
##########

北里研究所と北里大学は9月1日、日常的に利用されているハンドソープや消毒液によって、新型コロナウイルスが不活性化できるかを検証した実験結果を発表した。同研究所は「研究成果によって、感染制御を確実に実行する指針となることが期待できる」としている。

市販のアルコール系消毒剤については、アルコール濃度50%以上の製品であれば、3万個の新型コロナウイルスを完全に消毒することが可能だった。………

ーーーーー省略ーーーーー

空間除菌"で使われる二酸化塩素も効果なし

一方、同じく新型コロナウイルスに有効とみられていた次亜塩素酸水系の製品については、検証に使った6製品でいずれも3万個の新型コロナウイルスを完全に消毒できないことが分かった。社名と製品名については、5社中4社が非公開を希望。

実験では、0.5(5000ppm)、0.15(1500ppm)、0.1(1000ppm)、0.05(500ppm)、0.01(100ppm)の5段階の濃度の水溶液を作り、1分間および10分間の消毒処理を実施。その結果、1分間接触では、0.15(1500ppm)以上、10分間接触では0.1(1000ppm)以上の濃度の水溶液で完全に消毒できることが分かった。

しかし、厚生労働省が推奨する0.05(500ppm)濃度の水溶液では、10分間処理しても消毒が不十分で、生き残ったウイルスが細胞を死滅させてしまった。1分間で完全に消毒するためには、0.15%(1500ppm)の次亜塩素酸ナトリウム水溶液を使用する必要がある、と結論付けている。

"空間除菌"などに用いられる二酸化塩素水溶液(二酸化塩素0.01%)についても、製品の劣化がないことを確認してから試験を実施したが、3万個の新型コロナウイルスを完全に消毒することができなかった。社名、製品名の公開可否については回答がなかったという。

##########

Jiasuisolusion この記事を読んで、正確な実験をしていないと、思いました。実験の溶液中のコロナウィルスの環境と、空気感染で浮遊しているコロナウィルスの環境が全く同じと考えること自体が疑問です。イラストで示しました。左のイラストは、空気感染で浮遊しているウィルスに次亜水から放出された塩素を示しています。

右のイラストは、溶液中のコロナウィルスが、塩素による攻撃を防ぐために、ウィルス同士が密集するのです。外側に存在するウィルスが塩素によって死滅しても、タンパク質の変性でカバーになるのです。仲間が死滅してカバーになってくれたお陰で、中央に存在するウィルスは助かるのです。

ところが、空気感染の場合は、ウィルスが5個~6個集合したエアロゾルの形態で空気中を浮遊しているのです。次亜水による塩素がエアロゾルに当たれば、数が少ないので守られるウィルスは存在しません。ですから、濃度が薄くても効果が出るのです。この実験報告がすべて正解とは言えないでしょう。ウィルスを物として考えた実験です。ウィルスは生き物ですから、自分たちが生きるために様々な対応をするに決まっています。

 

|

« 過活動膀胱の治療薬 | トップページ | α1の受容体の分布 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 過活動膀胱の治療薬 | トップページ | α1の受容体の分布 »