痛みの患者さん
慢性前立腺炎、間質性膀胱炎、膀胱疼痛症などの病名を付けられている患者さんが多く存在します。エコー検査や細菌培養検査や尿流測定検査で異常が無いと、「治らない病気です。」「気のせいです。」「ストレスが原因です。」と診断されて、とても悩み苦しむ患者さんがたくさん来られます。
しかし、エコー所見を細かく観察すると、排尿障害の後遺症所見が見つかるのです。病気が原因でいろいろな症状が出ます。しかし患者さんによっては、検査所見が必ずしも異常と出ない事もあるのです。例えば、インフルエンザで症状の出ない人も、検査で陰性と診断されて、翌日に肺炎などで亡くなられる患者さんもいます。医師たちが決めた正常の範囲が、常に正しいとは限らないのです。
排尿障害があるにも関わらず、排尿検査の尿流測定で正常の患者さんもたくさんいました。残尿測定でも残尿量が認められない患者さんもいました。ですから、私は尿流測定検査ウロフロメトリーも最近では行いません。
患者さんの症状が膀胱や前立腺に深く関連した症状であれば、検査結果が正常であっても、それらの病気を考えなければなりません。
下記のブログ記事は、ある時、オシッコをしたら突然、陰部が強烈な痛みになり、歩けなくなった30代のご婦人です。地元の大学病院に入院しました。2週間精密検査をしましたが、原因不明のまま退院させられたのです。お父様がインターネットで私を見つけ、二人でクリニックを訪れました。排尿障害を見つけて、それに準ずる治療薬で、1か月で症状はなくなりました。詳しくは、下記のブログをご覧下さい。
http://hinyoukika.cocolog-nifty.com/kobore/2018/08/post-3fd3.html
排尿機能障害や神経因性膀胱の原因は具体的には不明です。一般的には概念だけで、具体的には不明です。次回は私が思い付いた考え方を具体的に解説します。
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