誰も知らない排尿の仕組み
排尿の仕組みを正確に知らないので、病気の原因が分からずに、見当違いの治療をしてしまうのです。私が独自に思い付いた考え方を公開しますよう
このイラストは、膀胱そのものには膀胱の自然な解剖学的構造です。構造を理解すると、物理的な動きが理解出来ます。膀胱は膀胱粘膜と膀胱壁と膀胱三角部と尿管出口と膀胱三角部があります。膀胱壁は二重構造になっていて、外側に膀胱縦走筋があり、内側に膀胱輪状筋があるのです。どちらも膀胱を収縮させるための臓器筋肉=平滑筋です。
膀胱三角部は尿管の組織で構成されていて、その役割は尿意のセンサーなので巣。膀胱に尿が溜まっると、その圧力を自覚して、尿意として中枢神経に連絡します。
このイラストは正常の排尿のメカニズムを示しています。膀胱出口の周囲には、膀胱括約筋(内尿道括約筋)が左右に存在します。膀胱括約筋も平滑筋(無髄筋)でできています。そして膀胱括約筋を開くのが、尿道括約筋(外尿道括約筋)です。尿道括約筋は横紋筋(骨格筋)でできていますから、随意筋です。したがって、自分の意志でオシッコを出そうとすると、尿道括約筋が自分の意志で開くのです。膀胱出口周囲の膀胱括約筋は尿道括約筋に引っ張られて開くのです。
当然、膀胱括約筋と尿道括約筋とは、連結している筈です。それが普通の線維組織か。あるいは、硬くなったり柔らかくなる平滑筋線維なのでしょう。オシッコを出そうとすると、膀胱括約筋と尿道括約筋の間に存在する線維・平滑筋線維が平等に存在し、尿道括約筋が開きながら下向きになると、膀胱括約筋が下に引っ張られ、外側に移動して、膀胱出口が開くのです。
ところが、何かの原因で、膀胱括約筋と尿道括約筋の間の線維・平滑筋線維が平等ではなく、外側にある線維・平滑筋線維が硬くなって伸びないか短いので、尿道括約筋が下向きになると、膀胱括約筋が上向きになるのです。結果、膀胱出口が膀胱側に突出するので、膀胱内圧で押されると膀胱出口狭くなり、排尿障害になるのです。これが排尿障害の理由です。
ブロッカーを投与すると、排尿障害が改善するのは、平滑筋である膀胱括約筋と、平滑筋線維が緩むので、膀胱出口が開きやすくなるからです。間質性膀胱炎、過活動膀胱、慢性前立腺炎も、実は排尿障害が原因と私は考えていますから、それらの患者さんにα1ブロッカーを処方すると、症状は軽快するのです。
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