水をたくさん飲めば、老廃物が出るという【ウソ】
水をたくさん飲んだために、頻尿や残尿感で悩まれている患者さんがたくさんおられます。何故、水分をたくさん飲むのですか?と質問すると、健康のために、老廃物を体からたくさん出すためですと、多くの人が答えられます。
人間の体から排出される老廃物は三つあります。1つ目は大便・ウンコです。食事の栄養素を吸収した後の残骸と3分の一が腸内細菌です。2番目が尿・オシッコです。尿には、尿素・電解質(ナトリウム・カリウム・塩素)が排出されます。3番目が汗です。汗は尿とほぼ同じですが、尿素が含まれていないだけです。
これらの老廃物は、個人によって異なるのです。運動をする人は老廃物がたくさん出ます。運動をまったくしない人は、老廃物が少ないのです。つまり身体の活動によって、老廃物の量が決まるのです。また、食事をあまりしない人も老廃物は少ないのです。
水分はあくまでも老廃物を溶かす溶媒であって、たくさん飲んでも薄い尿や薄い汗をかくだけてます。また、水分の少ない人は、濃い尿が出るだけです。排泄した老廃物の総量は常に同じなのです。
例えば、トイレで排便する時に、終わって水洗をしますが、10回水洗したら10倍のウンコガ出ると思いますか?なのに水分をたくさん摂取したら老廃物がたくさん出ると考える事自体が非科学的です。
しかし、排尿機能障害のある人は、水分を飲めば飲むほど、頻尿や残尿感や痛みなどの症状が出るだけで、老廃物の量は変わらず、苦しむだけです。間違った常識を常に見つけるように、努力しましょう。
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