マクロファージと結核菌
結核菌のワクチンであるBCGワクチンを積極的に接種していた日本人が、海外と比較して新型コロナウィルス感染が感染者と死亡者数が少ないようです。
結核菌の外膜成分とコロナウィルスの外膜成分との共通点があるのかも知れません。その結果、BCGワクチンで免疫抗体がコロナウィルス≒結核菌と誤解して、コロナウィルスに免疫抗体IgGが付着して、白血球やマクロファージが集中して貪食するのです。
昔、BCGワクチンが普及するまでの結核による死亡者数は多く、死亡原因のベスト1位〜3位に入っていました。当時の優秀な医師は、積極的に結核の専門医になりました。出来の悪い医師は、仕方がなくガンの専門医になったのです。ところが、結核治療薬のストレプトマイシンが開発されたら、結核は治療されて一気に少なくなりました。優秀な結核の専門医は仕事が少なく困り、医学の世界でも日影の医師になったのです。
逆に優秀ではなかったガンの専門医が、表舞台に登場したのです。過去のガンの分野で有名な医師は、当時の優秀な医師ではなかったのです。(笑)
ファゴサイトーシスがウィルス・バイ菌を取り込んで「ファゴゾーム」になり、ピンサイトーシスが細胞外の水分を取り込み「ピンゾーム」になります。加水分解酵素を持つリソソームと、ファゴゾームとピンゾームの三者が合体して「ファゴリソソーム」になり、バイ菌・ウィルスを加水分解・破壊するのです。白血球はスーパーオキサイド・過酸化水素・次亜塩素酸の酸化作用でバイ菌やウィルスを殺菌しますが、マクロファージは加水分解酵素で殺菌しているのです。
写真のように、マクロファージ・樹状細胞・単球が結核菌を貪食するのですが、実は思わぬ出来事が起こるのです。普通のバイ菌やウィルスを貪食して、結核菌を分解しようとします。
しかし結核菌が難治性だった理由は、ここにあったのです。体を守るためのウィルスや細菌を貪食・分解するマクロファージ・樹状細胞・単球の中で、結核菌が何と増殖するからなのです。特にマクロファージの中で殺菌する加水分解酵素のファゴリソソームをブロックし繁殖できるのです。もしかすると、コロナウィルスもマクロファージに貪食されても、殺されないで、マクロファージの中で増殖するのかも知れません。
結核菌は人体のあらゆる細胞に接着融合します。その証拠に、結核の病気には、肺炎以外に、リンパ節が最も多く、その他にも骨や関節、腎臓、喉頭、腸、腹膜、また眼や耳、皮膚、生殖器にくることもあります。いちばん怖いのは脳にくる場合で、菌が血液の中に入って全身にばらまかれ(粟粒結核)、脳を包んでいる膜(髄膜)にたどり着き、そこに病巣をつくることによって結核性髄膜炎が起こります。結核菌はあらゆる細胞に接着融合するのですが、コロナウィルスは特に腺細胞に接着融合するのですから、接着能力に関しては似ています。
結核菌とコロナウィルスを外見上比較したのが、このイラストです。結核菌の長さが、コロナウィルス20個分です。短径がコロナウィルスの2個分です。もしも結核菌とコロナウィルスの外膜成分に共通のものがあるとれば、結核菌に対する免疫抗体IgGが反応するのかも知れません。それでBCGワクチンで作られたIgG抗体がたくさん産生されてコロナウィルスに反応するのかも知れません。
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