❷コロナ治療薬レムデシビル
❷レムデシビル
新たな治療薬であるレムデシビルは、エボラ出血熱ウィルスの注射治療薬として開発された薬です。多くのRNAウィルスの治療薬にも応用され、コロナウィルスの増殖を抑える作用があるようです。
以前にもアビガンで説明したRNAポリメラーゼの作用を抑制して、完全なRNAを作らせないのです。そのためにコロナウィルスが増殖できません。
しかし、生物活性にとって重要なRNAを完全に作ることが出来ないことが原因で、副作用も多くあるそうです。それが肝機能障害、腎機能障害、多臓器不全、最後に敗血症です。
それは、当然です。なぜなら、コロナウィルスの増殖は、人体の感染した細胞によって増殖するのです。増殖を抑えるためには、感染した細胞を殺すしかありません。感染した細胞が多ければ多いほど、人体の細胞は殺される訳ですから、当然でしょう。最終的には、壊れたたくさんの細胞を処理する白血球が貪食して、更にたくさんの白血球が集合・貪食し合うので、白血球の攻撃成分であるスーパーオキサイド、過酸化水素、次亜塩素酸が無制限に漏出・拡散されて、敗血症になるのです。
レムデシビルがRNAポリメラーゼを間接的に制限して、不完全なmRNAを作ってしまうのです。そのために、リボゾームに正確な情報が伝達されないので、コロナウィルスの正確なコピーが作れないのです。
しかし、影響を受けるRNAポリメラーゼが、コロナウィルス専用のRNAポリメラーゼだけではないはずです。そのため、RNAポリメラーゼを使用する全てのmRNAにも影響を受ける可能性があります。結果、DNAからの指令情報のmRNAが作られないかもしれません。結果、細胞内のATPエネルギーが低下して、肝機能障害、急性腎障害、神経機能低下になる可能性があるのです。
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コメント
先生、質問があります。
日本の神戸大によれば、抗体所持者は3%でした。アメリカでは20%前後だと話があり、真偽はわかりませんが、このコロナウイルスの抗体持ちとは、つまり感染者の意味なのでしょうか?
【回答】
症状はでないまま感染が治まった可能性があるのでしょう。
投稿: イノマタ | 2020/05/11 09:13
薬の副作用が、よく理解出来ました。その様な理由から、多用されないのですね。
コロナ治療を取るか、薬の副作用を考えるか、お医者様も本当に大変ですね。
投稿: にしべ | 2020/05/11 11:30