ウィルスの違い
ウィルスの病気はいりろあります。そして、病状はいろいろです。ウィルスの構造の違いと症状の違いを考えてみました。
❶ウィルスの基本的構造はイラストの通りです。ウィルスの構造は「芯」の部分と外側の「被膜・外壁」に区別できます。芯の部分は核酸=遺伝子RNA・DNAが含まれています。外側の被膜・外壁はタンパク質で出来ており、センサーや他の細胞に接着結合する突起があります。ウィルスによって、この突起の密度と厚みが違うようです。
❷今回は、電子顕微鏡の所見で考えてみます。今話題の右の写真は、新型コロナウィルスの電子顕微鏡所見です。ウィルスの直径は、ほぼ100ナノメートルnmです。1万分の1ミリメートルです。小さくて外壁と芯のバランスが良いようです。これから考えると、小さいので飛沫感染しやすく、容易に呼吸器管に接着しやすく、感染リスクが高まるでしょう。
❸右の写真はインフルエンザウィルスの電子顕微鏡所見です。ウィルスの大きさは、200ナノメートルnmほどあり、コロナウィルスの2倍の直径です。体積で考えると8倍の大きさでしょう。よく見て分かるようにウィルス芯は大きいのですが、外壁はとても薄いですね?これから考えると、体積が大きく粘着度が弱いので、白血球が捕まえやすく、貪食・殺害しやすいようです。
❹右の写真はノロウィルスの電子顕微鏡所見です。ウィルスの直径は90ナノメートルnmほどです。新型コロナウィルスよりも芯ははるかに小さいのですが、外壁の被膜は、芯に比べてかなり厚いですね。そして、外壁の粘着力が強いようで集団状態です。この形状から見れば、人間の細胞に接着しやすいようです。
❺以上の違いをイラストで示しました。形状からすると、明らかに違いますね。大きさの違い、粘着性の外壁の違いで、症状が変わるのです。インフルエンザのように粒子が大きく、粘着外壁が薄いから、体内の細胞には接着しやすいが、大きいため、また大きいので細胞間に侵入し難く、大きいので白血球に貪食殺害されるのです。
コロナウィルスは、適度の粘着外壁があるので、組織に侵入しやすく、粒子が小型で白血球にも大量に接着してしまうので、ウィルスの外壁のタンパク質に反応し白血球同士が、お互いをウィルスと錯覚して貪食殺害し合うのです。そのため、白血球内の攻撃成分か放出拡散して、組織が致死性の炎症、肺炎に至るのです。
ノロウィルスは超小型ですが、粘着性の外壁のタップリあるので集団になるのです。そのため白血球が大きな粒子と錯覚して次々に貪食殺害するのです。また粒子の集団が組織にピッタリと接着するので、消化管にたくさん入り急性胃炎・急性腸炎になるのです。
私は感染症の専門医でもウィルスの専門家でもありませんから、
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