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ガン細胞の気持ち

人の正常の細胞から突然変異で生まれたのが、ガン細胞です。周囲の正常の細胞と比べると、ほんの少し違うのです。そのために、不完全細胞として、免疫細胞に殺されるのです。ある意味で、「いじめ」と同じです。

その突然変異は、年齢と共に増えてきます。すると、次第に何十万個と増えると、医療検査で何とか発見されるのです。ガン細胞にしてみれば、それまで散々「いじめ」られてきた訳ですから、そのガン細胞の気持ちは「復讐心」でいっぱいでしょうね。

その後、自分たちの力を誇張するために、あらゆる臓器に移動し、正常な細胞に迷惑をかけるのです。それが原因で、全身のバランスが崩れて、次第に死へと進んで行くのです。ガン細胞は自分たちの主張ばかりに集中していますから、最終的な結果を認識していないのです。

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これから考えると、ガン細胞の悪性度を高めたのは、細胞間の「いじめ」が原因です。言い換えると、免疫システムの幾度もの攻撃が原因なのです。免疫システムが強くなる人=運動選手・アスリートです。運動する人間は、あらゆる環境を走り回る人間だと、体は認識するのです。人間が類人猿から原始人だった頃、獲物を取るために、ジャングルや草原を裸で走り回っていたはずです。当然ながら、ケガをすることが多々あった筈です。体は、ケガに対して、傷からバイ菌が侵入しないように、事前に免疫システムを増強する体質にしたのです。

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現在の運動選手・アスリートは、ジャングルを駆け回る訳ではありませんが、そのような体質は、類人猿の生まれた1,700万年もかけて作られてしまったのです。当然として遺伝子に組み込まれており、消すことはできません。運動を酷使すると、遺伝子にスイッチが入り、免疫システムがバージョンアップするのです。ですから、運動選手・アスリートや相撲取りやレスラーなど体力を頻繁に酷使する人びとが、ガンにかかることが多いのです。健康のために国を挙げて運動やスポーツをしましょうと言うのは、若い内の健康と外見上はたくましくて良いのですが、長期間のことを考えると、ある意味でガンを作らせる行為かもしれません。

ガンの患者さんを治療する際には、今の事だけではなく、子どもの頃からの歴史とガン細胞の気持ちを考えてあげると、そのうち有効な治療のヒントが見えるかもしれません。

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コメント

私の息子は元プロスポーツ選手ですが、不思議なことが周りの選手たちにあります。
選手たちはみんな素晴らしい身体能力をしていて、ほとんど贅肉はありません。
毎日過酷な練習に耐えて試合に臨んでいます。食事にも万全の注意を払っています。
なのにみんないつも風邪をひいているのです。
こんなにすごい体をしているのに不思議でした。
私はいつもオーバーワークなのではないかと思っています。
免疫が限界を超えているのかもしれません。
息子のジムの先輩に京大の医学部の現役ボクサーがいましたが、彼は絶対に無理な減量はしませんでした。
好きなものを食べて自然のままの状態で試合をしていました。東日本大震災の被災地の小さな診療所で医者をしていました。
医療改革をするために奈良県知事選に立候補しましたが、残念ながら落選しました。

【回答】
お久しぶりです。お元気でしたか?
スポーツマンはケガをしやすいので、バイ菌に対する免疫、いわゆる細胞性免疫が強硬になるのです。
風邪はウイルス疾患ですから、対処する主役は免疫抗体である液性免疫です。
ところが、ウイルスに感染したと認識しても、直ぐには免疫抗体が作れないのです。
作られるまでの間、タイムラグが3日~5日かかるのです。
その間、感染をジッと見ていることの出来ないスポーツマンの強硬な細胞性免疫が、感染した咽頭部に攻撃を掛けるのです。
しかし、ウィルスは死にませんが、咽頭部の常在菌が死滅するのです。
常在菌は対抗処置として細胞を増やすのです。それが細胞性免疫に認識されて、さらに攻撃をかけて悪循環になり、結果、風邪症状になるのです。

投稿: 京都在住 | 2019/12/20 13:50

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