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いろいろな患者さん#14

0101200636ba44458e7ed994ca1eb394 近所の方で、今年の6月にがんセンターで舌ガンの手術をした男性患者さんが、8月に代替医療も希望され、ご夫婦でお越しになりました。近々、放射線治療を受ける予定なのですが、今後の事を相談にいらしたのです。

ガンのことが気になって、見るからに「うつ状態」です。手術のために顔も少し変形しています。そこで私はガン対する考え方を説明しました。
患者さんの多くは、死に対して「ポックリ」と死にたいとお答えになります。ポックリと死ぬ病気は、心筋梗塞、急性心不全、脳梗塞、動脈瘤破裂などですが。確かに突然死をすれば、気を失い苦しむ時間は自覚しないで済むことが多いのです。しかし、その反面、ご家族や奥さまに遺言や亡くなった後の事を一切告げることが出来ません。その点、悪性度の高いガンの場合は、自分の死を予想できます。それまでの時間を利用して、今までやりたいと思っていた事、死後の家族への遺言やご家族と一緒に過ごす、例えば家族旅行や行ったことのない外国への海外旅行などを実現することが可能です。ポックリ死とガン死のどちらがいいですか?とお話しをしました。

ご主人は私の言葉で、「目からウロコが落ちた!」(奥さまのご感想です。)と気持ちが反転して、放射線治療にも積極的に受け、週に2回~3回当院で代替医療やリハビリを定期的に受診されました。
ところが、放射線治療が終わり喜んでいたころ、10月23日までリハビリで当院に通院していました。翌日10月24日、朝になってもご主人が起きて来ないので、奥さまが起こしに行ったら、ご主人が眠るように逝ってしまったのです。警察の司法解剖で虚血性心不全が原因だったのです。糖尿病があり、心血管の狭窄は以前からあったのですが、データ上まったく問題がなかったのてす。もしかすると、頸部の放射線治療で心筋に負担がかかっていたのかもしれません。

D482a84c4f66484aa60255096bfeee57 奥さまががご挨拶に来られました。私はご主人を助ける事が出来なかったことを陳謝しました。奥さまは、逆に感謝されました。ガンでうつ状態になっていたご主人が、私の説明で元気に生きようとしていたことをご夫婦ともに感謝していたのでした。私は恐縮致しました。

 

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投稿: | 2021/04/13 03:00

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