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生活習慣病と過活動膀胱

製薬メーカー共催の講演会に出席しました。そこで某大学病院の教授が、生活習慣病と過活動膀胱との関連性について講演していました。

生活習慣病(高血圧、糖尿病、脂質異常など)やメタボリックシンドロームなどの内臓脂肪の多い患者さんと、そうではない患者さんとを比較すると、明らかに病気を持っている患者さんの方が、過活動膀胱を合併している確率が高いという内容でした。多くの研究費用をかけて、たくさんの人たちを調べたようです。

Bladpress2 その理由をいくつも挙げていましたが、結局不明でした。私からすれば、『意味のない研究だなぁ』と思いました。その理由は、過活動膀胱の原因は隠れた排尿障害による、膀胱三角部が過敏だからです。あくまでも排尿機能障害が原因で、生活習慣病やメタボリックシンドロームが原因ではありません。また過活動膀胱の患者さんたちは、子どものころから過活動膀胱の症状が見え隠れしているのです。当時の子ども達が生活習慣病やメタボリックシンドロームだったと思えますか?

では、生活習慣病やメタボリックシンドロームの患者さんに、過活動膀胱の症状がなぜ出やすくなるのでしょうか?それは膀胱が内臓に中で最下位に位置するからです。当然、座ったり立ち上がると、内臓のすべての重さを膀胱が一人受けてしまうのです。太っている人ほど内臓脂肪が多くて重量は重い筈です。尿意とは膀胱の内圧のセンサーですから、太った人ほど膀胱は圧迫され、膀胱内圧は高まり尿意を感じやすくなるのです。そして以前から排尿機能障害があり、膀胱三角部が過敏であれば、過活動膀胱の確率が高くなるのは当然でしょう。

この研究を価値あるものにするのであれば、対象者の内臓重量を想定して、その比較で過活動膀胱の発現率を調査すれば良いでしょう。タニタの体重計では、体重・体脂肪率・内臓脂肪を簡単に測定出来ます。これを利用すれば簡単です。

データを懸命に集めて統計を取っても、初めの考えがいい加減だと、結果もいい加減になるのです。

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