不完全な医学常識
❶慢性腎不全の最終的なゴールは、透析と腎臓移植です。腎臓を治す方法が無いのです。しかし、健康な腎臓を移植で提供したドナーは、しばらくすると、残った腎臓が1.5倍くらいに大きく増殖するのです。その原因は調べられていません。手術した何百人ものドナーを手術後に定期的に血液検査を行い、どのようなホルモンや酵素が増えるのかを調べれば、慢性腎不全を治すヒントが見つかるかもしれません。
❷自分の父親が脳梗塞で倒れ、1ヶ月の入院後に64歳で亡くなりました。原因は、糖尿病でした。息子である私にも糖尿病の血は流れており、30代で糖尿病が発症しました。当然、積極的に糖尿病の治療を行いました。最終的にはインシュリン注射を工夫してバンバン打ちました。血糖を正常値に安定させたのです。当時は糖尿病の患者さんは早期にインシュリン注射でコントロールするべきだ、と言うのが世間の常識でした。
60歳代になると体が疲れて仕方がありません。血糖は正常なのに⁇…と思っていたら原因不明の貧血になり、調べてみたら慢性腎不全だったのです。そうなると、治療のゴールは透析か腎移植で、私は透析を選択しました。妻と娘が移植のドナーになると言われたのですが、これ以上、家族に迷惑を掛けたくないので拒否しました。
その後、インシュリンについて調べてみると、体内でインシュリンを代謝分解するのが、何と腎臓だけだったのです。インシュリンを大量に注射すればするほど、腎臓にかなりの負担がかかり、結果、慢性腎不全になったのでしょう。近年、糖尿病性腎不全の患者さんが、うなぎ上りに増えているのは、インシュリン注射を積極的に行ったり、膵臓からのインシュリン分泌を大量に促進させたことにあるのです。最近の糖尿病治療薬で血糖を腎臓から排泄させるクスリが発売されているので、血糖が下がりインシュリン分泌量が下がるので、腎不全患者さんが減るかも知れません。
江戸時代から昭和初期までの平均寿命は、50歳未満でした。しかし50歳にも満たなかったのに、当時は老衰が死亡原因の筆頭でした。今から考えると、日本人はお米しか食べていませんでした。少量の塩分の多いオカズで、どんぶりご飯を3杯くらい食べていました。お米→ブドウ糖→血糖になりますから、当然、インシュリンが大量に出ます。それを40年間以上続けるので、結果として慢性腎不全になったのでしょう。当時も不完全な医療でしたから、原因不明のまま。「老衰」という診断にしたのでしょう。
❸視覚が不鮮明でメガネを何回も変えて購入しても治りません。眼科で調べてもらったら、何と!50歳代で白内障が見つかりました。大学病院の眼科で白内障の手術を受けたら、今度はそれまでなかった緑内障になり、網膜浮腫になり、レーザー光線で網膜の血管を焼かれ、虹彩が動かなくなり、明るい時には虹彩が閉じないので極端にまぶしく、暗い時には虹彩が開かないので真っ暗なのです。最終的には現在、視野が4分の1、光度が10分の1しかありません。外出時には白いテープを貼ったステッキを持ち、周囲の人に『目が悪いんですよ』とアピールしています。どう考えても目の治療がキッカケにさまざまな眼の病気になったような気がします。目の前の所見だけで治療して、その後の経過がどんなにひどくなっても、その人の体質だと思って多くの眼科の先生は、気にしていないようです。欧米では、眼のレーザー手術はやってはいません。レーザー手術で逆に眼が悪くなる人が多いからです。
❹この世には難病が沢山あります。厚労省の指定難病が333件もあります。これは医師の無能さによるところが多いのです。なぜなら、難病の一つのハンナ型間質性膀胱炎の患者さんを何人も治しています。
❺過去に胃潰瘍の原因が、胃の下3分の1部分の胃酸分泌細胞の多さが原因とされ、手術で胃の3分の1を切除されることが多かったのですが、今ではピロリ菌が主な原因で、また胃酸分泌を抑えるクスリが出て来たので、胃潰瘍の手術はほとんどなくなりました。当時は、ピロリ菌の存在は知られていましたが、体内の常在菌が体に影響する訳がないと思われていました。
❻更年期を過ぎたご婦人がコレステロールが高くなります。医師は、その理由を言及せずに、肝臓が作るコレステロールをクスリで下げるため処方します。これにも問題があります。なぜなら、更年期を過ぎれば必ず女性ホルモンが低下します。体は女性ホルモンを増量させるために、ホルモンの材料であるコレステロール、特にLDLコレステロール(悪玉コレステロール)作るのです。ところが、卵巣は材料が供給されてもホルモンが作れないので、血液中のコレステロールが増加してしまうのです。それが動脈硬化の原因になるのです。では下げるためには、女性ホルモンを補充してあげれば、コレステロールを下げてくれます。それが自然体の流れです。一般的な治療では、コレステロールを抑えるクスリで肝臓に負担がかかります。
昔、コレステロールの高い患者さんは、コレステロールを含んだ食材を避けるようにと言うのが常識でした。血液中のコレステロールは、肝臓で作られた自家製です。食べたコレステロールは、分解されて吸収されるだけです。ですから、食事のコレステロールの制限は意味のないことでした。最近になって、食事のコレステロールは制限の必要はないことになったのです。
❼大人の亀頭包皮炎のほとんどが「カンジダ性包皮炎」です。ところが、一般の医師は、「化膿性亀頭包皮炎」と診断し、抗生剤の軟膏を処方されるのです。当然治らずに、患者さんはさまようのです。化膿性亀頭包皮炎になるのは、乳幼児だけです。
❽中高年のご婦人が、膀胱炎症状で医療機関を受診して、尿検査を実施します。ばい菌が見つかると「膀胱炎ですね。」と診断され、抗生剤を処方されます。しかしながら、症状が消えないと、抗生剤を何度も変えられて、最終的にには、ばい菌が見つかりませんからと言って「膀胱炎は治りました。」「今は、気のせいです。」と診断されてしまうのです。ここに盲点があるのです。
ご婦人は、オシッコの際に、性器を洗浄しながら排尿しているのです。当然、洗浄後の尿検査では、「ばい菌や白血球」が見つかるのは、当たり前です。また、本当の急性膀胱炎は、性行為の後に発症するのです。中高年の方で性行為を頻繁になさる方はいません。結果、違う病気で膀胱炎症状を膀胱炎と誤診しているのです。だから、治らないのです。
❾怪我や手術のあとに消毒をする医師が、今でも多く存在します。消毒は、ばい菌を殺菌するのは当然ですが、再生細胞も殺してしまうのです。そして、傷を乾かすことでも、細胞は死んでしまい、傷が目立ち瘢痕化ケロイド化するのです。ですから、怪我や傷跡を消毒してはいけません。もしも、そのような医師に出会ったら、逃げましょう。
➓夜寝る前に脱水予防のために水分を補給してくださいとアドバイスする医師がいます。排尿に問題がなく、夜間にオシツコで起きない患者さんであれば問題ありませんが、何回も起きる患者さんの場合は、禁忌です。
➓❶PSAは、正常の前立腺細胞が作るタンパク分解酵素です。この酵素が漏れ出ないように密閉されていますが、排尿障害や炎症があり、漏れ出ると当然、血液中のPSA値が高くなります。馬鹿な医師は、ワンパターン思考で、PSA値が高い→前立腺ガンの疑い→針生検をするのです。結果、必要以上の前立腺ガンの患者数と死亡数が増えているのです。
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