熱中症の誤解
極暑の夏になり、熱中症の予防のために「水を飲め飲め」とマスコミやテレビでアピールしていますね?ところが、毎年何千人もの人々が熱中症で救急搬送されています。では、この人たちは水を十分に飲んでいなかったのでしょうか?そんな訳はありません。水は飲み始めると止まらずに、すぐに水中毒になるからです。では、どうして水をたくさん飲んでいたにもかかわらず熱中症になってしまったのでしょう。
実は、これには訳があるのです。世界中の猛暑の際の熱中対策は、確かに水分摂取を重要視しています。猛暑の中で水分をたくさん摂取して汗をたくさんかけば、汗は蒸発して体温を下げてくれます。いわゆる『気化熱』です。日本を除く大陸系の世界の猛暑では、【高温+湿度が低い】のです。ですから、汗はドンドン蒸発して体温を下げてくれますが、逆に『脱水症』になってしまうのです。それを防ぐために、水分をたくさん補給しなければならないのです。
ところが、日本の猛暑は、【高温+湿度が高い】のです。そのため、いくら汗をかいても、汗が蒸発せずに流れるだけです。結果、気化熱になりませんから体温は下がりません。体の体温は徐々に上がり、ついには熱中症になるのです。水分をたくさん補給することは『脱水症』の予防にはなりますが、『熱中症』の予防にはならないのです。環境が異なるのに、世界的な標準的医学常識をそのまま日本に移したバカな医師たちの無能さが、日本のたくさんの熱中症被害者を作っていると思えます。
では、熱中症に対してどういう対策を取れば良いのでしょうか?日本以外の国々では、湿度が低いので、汗の気化熱だけに依存した水分補給だけで熱中症対策は十分です。しかし、湿度の高い日本では、汗の気化熱に依存した水分補給だけでは不十分です。熱中症は脱水症が原因ではなく、体に熱がこもったことによる細胞融解が原因です。ですから体の熱を下げれば良いのです。冷たい水を飲むのだけではなく、冷たい水を体にかけるのです。あるいは冷たい水で湿らせたタオルを首に巻く、運動中は定期的にミストスプレー空間で休むなどをすれば良いでしょう。
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