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平均寿命とガン

Agelevel男女の平均寿命の推移を年代別に表現したグラフです。グラフで見て分かるように、2015年(平成28年)には、男性が80歳を越え、女性は87歳になろうとしています。1935年(昭和10年)頃は男女ともに50歳に満たなかったのですから、驚くべき現象です。織田信長が「人生〜🎵〜50年〜🎵」と唄いながら舞った事を裏づけるものです。

平均寿命が延びた理由は、いろいろ言われていますが、挙げるとすれば次のようです。

①公衆衛生が整備されて乳幼児の生存率が高くなったこと、

②ストレプトマイシンやペニシリンの発見で結核や感染症での死亡率が極端に少なくなったこと、

③肉を食べる欧米の食習慣が、日本の隅々まで浸透し、栄養状態が高度になってからでしょう。

今では政府も含めマスコミなども「人生100年時代」と強調されています。国を支える若者の人口が次第に減り、逆に国から支えてもらう高齢者が増え寿命が延びたのですから、……国の未来ははたしてどうなるのでしょう?

Agelevel2_1ここで男性の平均寿命と各種ガンの増加率を比較すると、神さまのご意志が見えて来る気がします。グラフを見ての通り、平均寿命が上がるに応じて、ガンの増加率も明らかに増えています。特に近年では、肺がん、大腸がん、膵臓がん、前立腺がんの上昇率が顕著です。70歳までは、それほどでもないのに、70歳を過ぎるとガンの増加率が急激に上昇しています。つまり、70歳を超えると体に潜んでいるガン細胞の活動スイッチが入るのだと予想できます。したがって70歳を超えたらあらゆるガンになるものだと思えば、ガンに対して神経質になりません。神さまは作り上げた人の体に、寿命の時限爆弾を設置されていると思えば、ヒトの運命だからと気楽に対応できるでしよう。

このグラフをよく観ると、それまで前立腺ガンは本当に少なかったのです。1990年を超えてから、増加率の傾きが急勾配になっています。これには理由があります。なぜかと言えば、PSA検査が普及して、泌尿器科ばかりでなく、内科、健康診断、人間ドックでもPSA検査が頻繁に行われるので、見つけなくてもよいラテント癌(潜伏ガン)が発見され、必要以上の検査・治療を受け、結果、前立腺がんで亡くなる方が増えています。これは、ある意味で問題ですね?

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コメント

高橋先生
ベオーバが発売になり半年近くになりますが、先生の治療でのご感触は如何ですか?
【回答】
ほぼ同じです。人によってベタニスが良い人もいれば、ベオーバが良い人もいます。

投稿: あかね | 2019/05/21 16:09

神(創造主)が、定めた人間と云う生物の 寿命は、何年ですか?
【回答】
ワクチンも抗生剤も豊富な食事もない自然環境であれば、恐らく50年でしょう。

投稿: | 2019/05/22 00:49

先生の今までの人生を読ませていただいていると塞翁が馬の人生に思えます。
私も同じようにその時には失敗と思っていたことが、実は後々幸運だったということの連続です。
寿命も巧妙にプログラムされた人智でははかれない物なのだと思います。
100年前に書かれた柳田国男さんの「遠野物語」に、どこそこ村の誰々さんは現在70余歳でまだ存命であると驚きの表現で書かれています。
70歳というのは分岐点なのかもしれません。
毎年恒例の同窓会では70歳を境に急に亡くなる人や重い病気の人が増えました。
ほとんどの人は何らかの疾患を抱えて出席していました。
みんなの結論は何があっても事実を事実として受け入れて生きていこうと言う考えでした。
【回答】
70歳以上の寿命を、すべて神様からいただいたオマケと考えれば、病気で悩む必要もないでしょう。

投稿: 京都在住 | 2019/05/22 08:41

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