« 記憶術勉強セミナー | トップページ | 新書 »

下部尿路症の理解のためのイラスト

私が唱える下部尿路症の症状は多岐に渡ります。
1)頻尿
2)残尿感
3)尿意切迫感
4)切迫性尿失禁
5)陰部(陰嚢・睾丸・尿道・ペニス・膣・クリトリス・肛門)の痛み
6)陰部(同上)のカユミ
7)陰部の違和感(上下の牽引感・ジメジメ感)
8)会陰部の痛み・違和感
9)鼠蹊部の痛み
10)恥骨部の痛み
11)坐骨神経痛
12)足の痛み
13)手足のシビレと痙攣
14)原因不明の胃痛
15)原因不明の胸焼け
16)腰痛
17)顔のカユミ
18)首の痛み
19)冷え性
20)過敏性腸症候群
21)前立腺ガン腫瘍マーカーのPSAの高値
22)多汗症
23)舌痛症
以上の症状を持っていた多勢の患者さんが、下部尿路症を治療することで改善しました。
一般の素人の人から見たら『そんなバカな!』とお思いでしょう?実は一般の医師もそのように思っています。これらの症状がいくつかあると「気のせい」「ストレスが原因」と診断するのです。病気の本質を考えようとしないこの診断は、ある意味で患者さんに丸投げです。医師とは思えない言動です。
Recepconp
膀胱括約筋と膀胱三角部には、それぞれにセンサーがあります。そのセンサーのスイッチが現在知られているのが、α1受容体、β3受容体、ムスカリン受容体です。これらスイッチの配分は場所によって異なります。膀胱括約筋にはα1受容体が、膀胱三角部にはβ3受容体が、膀胱体部にはムスカリン受容体がそれぞれ多く存在します。α1受容体は平滑筋を緊張させるスイッチで、β3受容体は平滑筋を緩めるスイッチで、ムスカリン受容体は平滑筋を緊張させるスイッチなのです。

平滑筋の緊張が各部署のセンサーとなり、脊髄神経に情報を流すのです。脊髄神経回路は単なる中継基地ではなく、高度のコンピュータと同じで、ニューロン配線を駆使して様々のニューロンとシナプス結合をします。その配線網ネットワークが、ある意味でコンピュータのソフトウエアーと同じです。これらソフトウエアーは人によって個性が生じます。頻尿の人もいれば、痛みやカユミの人も出てくるのです。千差万別です。

治療する医師としては、目の前の患者さんの症状に振り回されることなく、どの場所のどの受容体スイッチを入力したり切断したりすれば良いのかを考えることです。病気の症状が激しい患者さんは、各部署の平滑筋の興奮が半端ないということになるので、α1受容体スイッチとムスカリン受容体スイッチを切断して、β3受容体スイッチを入力することに徹するのです。

下部尿路症の病気の本質は、①膀胱括約筋による排尿障害→②膀胱三角部の過敏→③脊髄神経回路の高度発達です。


|

« 記憶術勉強セミナー | トップページ | 新書 »

コメント

高橋先生
おはようございます。

いつもお世話になっております。
診察券No.32159です。

私の場合、ベタニスよりベオーバの方が効果を感じております。

ありがとうございます。
ただ、ベオーバにしてから便秘気味でスッキリしません。
何か対策はありますでしょうか?
どうしたら良いでしょうか?

どうぞ、宜しくお願い致します。
【回答】
下剤の服用になります。

投稿: | 2018/12/26 07:06

先生 よろしくお願いいたします。わたしは高校生ですが、射精したあと すぐおしっこをしたくなります。しかし、思いとは逆にいざトイレにいくと、いきまなくては出ません。射精後は普通のことなのでしょうか?
★回答
おそらく排尿障害が隠れていて、前立腺に日頃の負担がかかっているからでしょう。

投稿: 前田 | 2018/12/28 00:33

お世話になっております。臍炎はその後一度もありません。ありがとうございます。

膀胱炎が心配で調べていましたが、ここにある症状がたくさん当てはまります。頻尿(トイレから一度で帰れず、念のためすぐまたトイレに入り直すこともあります)、神経痛で腰からももまで左がしびれる、尿に苦いようなにおいを感じる時がある、股関節に痛みが走る時がある、ナプキンをあてているせいかもですが陰部が痛い時もある等々。泌尿器かむやみつ

投稿: 50代女性 | 2019/01/15 21:52

すみません!スマホに慣れず、打ち間違いを直そうとしたらそのまま送信されてしまいました。泌尿器科に行くべきでしょうか。主人の付き添いでは行きましたが、自分か行くのはハードル高いです
★回答
泌尿器科に行くべきです。
ただし、いくつか受診しても治らなければ、当院にお越しください。

投稿: 50代女性 | 2019/01/15 22:41

先生ありがとうございます。時々上下にひきつる感じも一体何なんだろうと思っていたので、ますますあてはまる気がします。糖尿の家系で今はぎりぎりセーフ(5.5?)ですが関係あるでしょうか。近くならすぐにでもお訪ねしたいのですが、いつか上京の機会をつくりたいです
【回答】
糖尿病とは無関係です。
私の書いた本が今日発売されました。
「本当はこわい排尿障害」です。そこに貴方の症状について記載されています。
参考になさってください。

投稿: 50代女性 | 2019/01/17 06:12

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 記憶術勉強セミナー | トップページ | 新書 »