男性の下部尿路症のタイプ
以前に、男性の下部尿路症の患者さんの統計を学会で報告しました。
その際に通常の超音波エコー検査では区別できない構造が、3D立体画像超音波エコー検査で鑑別できるようになりました。
そこでタイプ別に分類すると、表の4つに分けることが出来ます。私も一般のエコー検査だけでは、前立腺の大きさと膀胱頸部硬化症しか判別できませんでした。3Dエコー検査のおかげで深〜く読めるようになったのです。今では、普通のエコー検査でも立体画像が想像できます。
一般に前立腺の触診と普通のエコー検査だけでは、前立腺の大きさしか鑑別できません。前立腺が大きくなければ、頻尿や痛み症状があっても、慢性前立腺炎や「気のせい」と誤診されてしまうのです。炎症と診断されれば、抗生剤・抗菌剤+セルニルトンを処方され、「気のせい」と診断されれば、抗うつ剤や向精神薬を処方されれるのです。結果、症状は治りません。
タイプ1の膀胱頸部硬化症は、全症例の53.5%で半数以上でした。前立腺の大きさは、平均18cc以下で、「異常なし」と診断される大きさです。平均年齢も40歳で、しかも若い人は17歳からです。若い人に排尿障害がある訳ないという一般常識で医師も判断します。したがって、これらのデータからは、誤診されるのが多いのも必然でしょう。しかし、治らない理由を全て患者さんのせいにすること自体が、医師としてはなさけない行為です。「病は気から」という迷信をプロの医師が信じていること自体が、医師失格です。
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コメント
ベオーバは いつ頃 処方して頂けるのでしょうか?
【回答】
早くても11月でしょう。
投稿: | 2018/10/04 18:21