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原発不明がん

Img_1422女優の角替和枝(つのがえかずえ)さんが先日お亡くなりになりました。個性派俳優の柄本明さんの奥さんで、いろいろな映画やドラマに「ユニークなオバさん」役で出演している名脇役の女優さんでした。
死因は、「原発不明がん」でした。原発不明がん?とお思いでしょう?

あるガンの悪性度が高くなり、全身に転移すると、転移先、例えば、皮膚や肺、肝臓に転移部の組織を検出して、組織像を検討すれは、原発巣を推定できます。例えば、胃がんであれば腺がん細胞、肝がんであれば肝細胞がん、肺がんであれば肺腺がんの個性が見えてくるという具合にです。

しかし、検出した組織像が悪性度が非常に高く、本来のガン細胞の個性や特徴が無くなると、特定できなくなってしまうのです。それが「原発不明ガン」です。ガン患者の1〜5%が、この原発不明ガンと言われています。原発不明ガンで多いのが、膵臓ガン、胆道ガン、肺ガンと言われています。原発巣が小さければ、転移巣にも見えてしまうので、特定できません。すると、治療方針が立てられなくなり、医師は経過をただ見守るしか方法がなくなるのです。

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コメント

先ほど義母の相談をした者です。久しぶりに拝読していたら、義母の姉妹と同じ病気の記事があって驚きました。一人暮らしだったのですが、夜間に救急車を呼ぶのを避け自分でタクシーを呼んで病院に行きそのまま入院しました。お見舞いと退院後の医療ケアを受けられる住まい探しに広島から横浜に行き、近くに滞在していたら見舞った翌朝急変の知らせを受け、駆けつけてまもなく息を引き取りました。40代で乳がんの手術を受けたそうですが亡くなったのは84歳でした。肝硬変もあったようです。今ふとベッド脇の尿バッグは色が濃く血も混じり少量だった気がしました。まもなく90の義母は70代に乳がんの手術をうけています。何度もお邪魔してすみません。

投稿: 50代女性 | 2019/01/03 07:26

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