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お父さんと娘さん

Ilastoyako ある日、お父さんと娘さんの親子が来院されました。

 

1ヶ月前に、オシッコの直後から突然陰部が痛くなりました。まるでナイフで刺されたような激痛でした。地元の大学病院に入院して、婦人科と泌尿器科の両方の診療科で精密検査を行いました。9日間入院しましたが……原因不明の陰部疼痛症という素人でも思いつく診断名でした。

 

さあ〜お父さんは、必死になって娘さんの原因不明の病気を何とかしようとインターネットで必死に探しまくりました。そして、私のブログにたどり着いたのです。

 

Oaboyako1 娘さんは女優さんのようにとても奇麗なお嬢さんでした。悲しみに暮れているお姿が逆にとてもチャーミング👰でした。
陰部の痛みがひどく、歩行困難な状態だったので、お父さんが埼玉から自動車でお連れになりました。
早速、エコー検査とウロフロメトリー検査を行いました。ウロフロメトリー検査では、明確な異常は認められませんでしたが、エコー検査では、異常が認められました。この画像は、このお嬢さんの所見です。膀胱出口がスズメの口ばしのように膀胱側に飛び出しています。

 

Oaboyako2 画像に説明を付けました。
膀胱三角部と膀胱括約筋がかなり肥大化していることが明白です。検査の排尿後に、娘さんは陰部の激痛が出てきて😖😚、待合室で膝ま付き_| ̄|○、うずくまって泣いていました😭。そこで急きょ仙骨神経ブロック0.25%マーカイン10㎖注射を行ったところ、30分後には痛みは落ち着き、笑顔😀で歩いて帰れました。お父さんさんも一安心です。

 

検査結果から、排尿障害➡︎膀胱三角部・膀胱括約筋の肥大化➡︎膀胱の知覚過敏・知覚異常➡︎陰部の激痛と診断しました。そこで、排尿障害の治療薬である前立腺肥大症のα1ブロッカー(ユ…/ハ…/フ…)をお父さんに処方して、それを娘さんに服用してもらいました。また、膀胱三角部・膀胱括約筋の興奮を抑えるために、ベタニスを処方しました。

 

2週間後、お二人が来院されました。期待通り痛みは軽減し🙂、わずかに感じる程度になりました。さらに1ヶ月後には、痛みは完全に消えました😄。その後も、3ヶ月に一回と定期的にお二人が来院されます。思いがけず喜ばしい事が報告されました。
婚約していたのですが、痛み症状がひどくて、結婚をあきらめていました。ところが、私の治療を受けてから痛みが消え、自信が持てたので、無事に結婚しましたと報告を受けました。❤️😄

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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