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病気はパズル

Img_1093下記の症状から、一連の病気の原因を想像できますか?
⒈頻尿
⒉残尿感
⒊尿意切迫感
⒋排尿痛
⒌下腹部痛
⒍陰茎痛
⒎陰部痛
⒏陰部のかゆみ
⒐睾丸の痛み
⒑睾丸が引っ張られる感じ
11.睾丸が釣り上がる感じ
12.陰部のベタベタ感
13.足の痛み
14.お尻の痛み
15.肛門の痛み
16.肛門のかゆみ
17.胃の痛み
18.胸焼け
19.首の痛み
20.舌の痛み
21.口内炎
22.自分がオシッコ臭い
23.副鼻腔炎
24.顔のかゆみ
25.手足のしびれ
26.手足の振るえ
27.口の渇き
28.眼の渇き
29.アレルギー性鼻炎
30.男性の不妊症
31.精液に血が混じる
32.尿道炎症状:尿道の痛みと分泌液増加
33.下痢症
34.腰の痛み
35.汗をたくさんかく
36.朝が起きれない
37.マイナス思考になる

これから想像できる病気は、次の通りです。
❶慢性前立腺炎
❷間質性膀胱炎
❸過活動膀胱
❹膀胱疼痛症候群
❺前立腺症
❻慢性骨盤疼痛症候群
❼非細菌性慢性尿道炎
❽過敏性腸症候群
❾坐骨神経痛・腰痛症・頚椎症
➓多汗症
⓫うつ病
⓬不安神経症
⓭自律神経失調症
⓮原因不明の腰痛症
⓯陰嚢掻痒症
⓰線維筋痛症
⓱シャイドレジャー症候群
⓲舌痛症
⓳幻臭症
⓴血精液症

私が臨床現場でお会いした患者さんの悩まれていた症状と、すでに診断されていた病名です。患者さんに隠れていた排尿障害の治療で、ほとんどの患者さんが症状の軽快を得ました。
どうです?これらの症状が、すべて排尿障害が原因だと思えますか?
では、どうして排尿障害という一つの原因で、こんなに多種多彩な症状が出るのでしょうか。理由は、それほど難しくはありません。
Img_0929
排尿障害の膀胱出口の近くに、センサーができたり、過敏になるのです。膀胱出口の近くに膀胱三角部というセンサー部分があります。このセンサーに繰り返し繰り返しの負荷がかかると、膀胱三角部は過敏になりあす。その大量の情報が求心神経を通して脊髄神経回路に流れ込むのです。脊髄は情報量の多さに驚き、頻尿や残尿感などの普通の症状では不十分と判断するのでしょう。脊髄神経回路がバージョンアップして、次々に複雑な回路を作り脊髄神経回路が支配する他の臓器・分泌腺・感覚器官に情報を流して、多彩な症状を作るのです。

これから、排尿障害の治療と膀胱三角部の過敏を抑える治療すれば改善します。ところが、内視鏡手術を実施しても完全に治らないことがあります。その理由は、センサーが膀胱三角部だけでなく、膀胱出口周囲までセンサーになってしまうからです。膀胱出口がすべて手術するわけにはいきませんから、執刀医としては悩み続けるところです。
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簡単に示すと下記の通りです。
【排尿障害】
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【膀胱三角部・膀胱出口】👈(入力 インプット input)
ーーー⬇︎ーーー
【脊髄神経回路】👈👈(ソフト ブラックボックス black box)
ーーー⬇︎ーーー
【脳中枢➕他臓器】
ーーー⬇︎ーーー
【多彩な症状】👈👈👈👈👈(出力 アウトプット output)
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このように考えると、この壮大なパズルが解けてくるのです。

このようなパズルは。排尿障害だけが原因ではありません。他の臓器にもある筈です。特に物体を通過させる臓器にです。尿と言う流体を通過させる膀胱・前立腺を筆頭に、食べたものを通過させる食道・小腸・大腸、空気を通過させる気管・気管支などです。

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