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ご夫婦の絆

19ded1203b5243ad992cddc61ce04fe5大阪からご夫婦で患者さんが来院されました。一見して仲の良さそうなご夫婦です。

検診でPSA値17.2(正常:4.0以下)とても高く、触診でも前立腺に硬い部分が認められたので、主治医が針生検を勧められました。ご主人は、医師の方針を受け入れ針生検を受け入れる気持ちになっていました。
ところが、奥様から「待った!」が掛かりました。奥様は現代医療より代替医療に傾倒されていたのです。奥様は必死になって前立腺ガンについて調べました。調べた中に、現代医療でありながら、チョッと違う高橋クリニックに行き着き、ご主人を強制的に高橋クリニックに連れて来たのです。

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さて、エコー検査を実施すると、前立腺肥大症を認めました。さらに良〜く観察すると、前立腺の右葉に影が見えます。(赤い矢印)早速、触診をすると、同じ部位に硬結を触れます。間違いなく前立腺ガンのステージⅡでした。ステージⅡでは、手術してもしなくても、5年生存率は変わらず同じなのです。同じであれば、前立腺ガンを刺激しないで治療を始めても良いのではないのか?と思ってしまいます。

ご存じのように、私は針生検が前立腺ガンを刺激して悪化させると思い込んでいます。ですから、針生検なしに治療を行います。その事をご主人にお話ししましたが、悩まれていました。従来の方針でガン細胞確認して手術治療か放射線治療を選択しようかと悩んでおられました。しかし、奥様は『なんで〜?』という印象です。

治療方針を決めるのは、自宅に帰ってから、良〜く考えてからでも良いでしょう。決断によって、すぐに治療が始められるようにと、取り敢えずお薬を処方しました。
エストラサイト毎週1錠、ビタミンD3毎日1錠、タガメット毎日4錠を1ヶ月分処方しました。
さあ〜ご主人は、前立腺針生検を選択するのでしょうか?それも私の治療法を選択するのでしょうか?

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