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ウオシュレットの効用

Img_0691私が、現在の自宅とクリニックを建て27年経過しました。開院が1990年4月ですから数え易いのです。その際に、自宅のトイレをウオシュレットにしました。それまで、1年に2回〜3回程、裂肛(切れ痔)になる事があり、悩んでいました。……チョッと恥ずかしい🤗。そのため、新築するのだったらウオシュレットをと思っていました。

ウオシュレットの開発者は、痔で苦しんでいた父親のために、開発したというエピソードがあったからです。その効果はバッチリです。毎年認めたあの切れ痔のエピソードが、ほとんどなくなりました。排便後に単に肛門を洗浄しているだけなのに、何故?という感じです。

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考えてみると、排便後にトイレットペーパーで単に拭くだけだと、肛門の粘膜皮膚には大腸菌をはじめとしてあらゆる腸内細菌が大量に付着します。肛門の粘膜皮膚の表面には相当の細菌が存在することになります。生体の生理的反応により、免疫反応が生じ軽度の炎症が、夜間の入浴まで毎日繰り返し継続します。Img_0700炎症は組織を傷めます。組織は薄くなって柔軟性がなくなり、肛門が開く時に粘膜皮膚が裂けやすくなっても不思議ではないでしょう。
Img_0701さらに、切れ痔が問題になる肛門の粘膜皮膚は、本当の粘膜ではなく、普通の皮膚と同じ扁平上皮です。肛門の歯状線から上が円柱上皮、歯状線から下が扁平上皮です。円柱上皮は伸縮性があり、扁平上皮は伸展性がありません。当然、切れ痔になるのは、歯状線から下の扁平上皮に決まっています。

ウオシュレットによる肛門洗浄により、肛門粘膜皮膚に明らかに付着している便が激減します。当然、細菌の量も1万分の1、10万分の1に減少しているのでしょう。その結果、粘膜皮膚の組織変化が、肛門が開く際の物理的緊張に対して許容範囲の能力を維持できるのでしょう。

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