« 治らない五十肩 | トップページ | 腱鞘炎の治し方 »

スマホの弊害

Img_0562
最近では、若い患者さんがスマホを見ながら、自分の病気について説明している人もいれば、病気の説明に私の目を見ないで、スマホに一生懸命に記録している人がいます。

患者さん自身が長年わずらって苦しんでいた、ご自分の病気の経過や症状をスマホの記録を読まなければ医師に説明出来ない?記憶障害?と思ってしまいます。
また、私の説明を耳から聞いて、そのままスマホに記録することでは、ご自分の頭に記憶が残りません。
記録することは確かに重要ですが、あくまでも記憶の補助です。この事を続けていたら、聞いたことを反射的にスマホで記録だけで、脳の記憶回路が働けなくなり、記憶する神経回路(海馬)が廃用性萎縮してしまいます。やがて、高齢者になった時には認知症になってしまうのです。
42829ad690b745858aaa46789ffd3ec4
耳から聴覚性言語中枢に入った音としての言葉は、次に感覚性言語中枢に流れ理解されます。これが文字文化のなかった頃の言語認識の基本の神経回路です。
音読は、文字図形→視覚性言語中枢→運動性言語中枢→発声→聴覚性言語中枢を介したこの原始的な基本回路の応用です。
黙読は、眼→文字図形→視覚性言語中枢→聴覚性言語中枢で音に翻訳→感覚性言語中枢に入力するという、リアルな音ではないバーチャルな音を利用する複雑な経路(回路)を辿るのです。
音読の神経回路に比較して、黙読の神経回路の方が複雑ですから、その形成には音読よりも長期に渡る教育が必要になる事は容易に理解出来るでしょう。音読の方が理解するのに時間が短く、情報のエネルギーのロスが少なく、情報が胡散霧散にならないので、物事を記憶するには黙読よりもはるかに優れています。

音読にしろ黙読にしろ記憶に重要な働きをする海馬を介しています。
ところが、スマホだけで指を使って記録するのでは、聴覚言語中枢から感覚性言語中枢にほんのわずかな介して手の運動野に命令するだけです。音声を聞いて条件反射で画面タッチしているだけです。スマホでは、黙読以上に記憶が残りません。耳から聞いた音声をスマホの画面にタッチしているだけなのです。海馬をほとんど無視しているのです。ドンドン記憶力が低下してしまいます。

|

« 治らない五十肩 | トップページ | 腱鞘炎の治し方 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 治らない五十肩 | トップページ | 腱鞘炎の治し方 »