皮肉
人生には、驚くほど様々な事が起きます。
さざ波の人がいれば、大波小波の人もいます。まるで、たくさんの分岐点がある迷路やスゴロクゲームのようです。至る所に幸運や不運が隠されているようです。どんなに素晴らしい事や人に有益な事を実践しても、報われるとは限らず、悲惨な生涯でこの世を去る人もいます。
❶例えば、私は泌尿器科の専門家にもかかわらず、慢性腎不全で闘病中です。正確には、泌尿器科は腎臓の手術専門ですが、腎臓実質の病気には興味がありませんでした。私は恐らく将来的には、腎不全患者さんに認められる突然死でしょう。たくさんの患者さんを助けたつもりですが……。
❷友人のとても優秀な心臓内科専門医が、心臓が原因で他界しました。
❸膵臓が専門の某外科教授が、膵臓ガンで他界しました。
❹歴代のがんセンターの院長の多くが、癌で亡くなっています。
❺健康の理想的な外見姿のオリンピック選手の多くが、癌で他界しました。
❻同級生の基幹病院の内科部長が肺癌で他界しました。
❼誰が見ても理想的な男性である渡哲也さんは、直腸ガンで1991年から人工肛門生活闘病中です。最近では、心筋梗塞で入院しました。
❽名裁きで有名な大岡越前守忠相は、直腸ガンの出血と腸閉塞で苦しみ亡くなりました。
❾エネルギッシュに国を引っ張り、国を豊かにした列島改造論を唱えた田中角栄さんは、悪い立場に追い込まれ、脳梗塞であえなく亡くなりました。
➓小学生時代に超頭が良く、有名校に進学して、有名大学に入学し、将来を期待された同級生が、人生経験を積むためにアメリカ旅行している最中に、交通事故で他界しました。
⓫仏教の開祖であるお釈迦様は、食中毒(豚肉かキノコ)で下痢と嘔吐しながら衰弱死されました。
⓬キリスト様は、ご存知のように十字架で張付けにされ、槍で刺され殺されました。
神さまは、いたずらが大好きなのでしょう。医師が、自分の専門の病気で他界するのと同じように、あらゆる人々が皮肉な形で人生を過ごしています。人生の中でピカッと光る人ほど、後の世生が悲惨なように思えます。自分の進む道の先が、どんなものかは誰も分かりません。私たち凡人は、ただひたすら道を歩み続けるだけです。
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コメント
「人生の中のある一点で一気にenergyを使わない事だよ。
僕はこれから、ゆっくりと静かに一気にenergyを遣わないように生きて行くよ。
花火🎆のように一気にenergyが使ってしまった人にが早死にするような気がする。
」
確か高橋先生は、いつだったかそのような事を仰られていたように記憶しています。
何でもいい。
とにもかくにも生きていてもらいたい。
突然死なんて絶対に嫌ですからね。🍀
投稿: | 2017/10/04 11:13
「長生き出来たら幸せですか?」
「お金があったら幸せになれますか?」
「僕がやった事で誰が喜んでくれたら
それで僕の人生が広がっていくという事で、それが喜びでしょう。」と、仰られて
私は本当に一生涯忘れないようにしようと思いました。
投稿: | 2017/10/04 12:29
「人間にとって最も大切なのは命の長さだと思っている
人は多い。
しかし、私が出会った人を振り返ってみて、その人の命が素晴らしい命だと思っている人においては、ごく少数派の例外はあるにせよ命の長さはあまり問題ではない。」
105歳でお亡くなりになられた日野原先生は
その著書の中でそのように言われ
私は、ああ、高橋先生と同じこと言われていらっしゃるとすぐに思いました。
理屈屋の私は物事全てに理由付けをしたがります。が、
理由やプロセスなんてどうでもいい!
神様、どうか、高橋先生の命を取らないで!と、
いつも私は叫んでしまっているのです。
お帰りなさい。
明日からの診察、また頑張って下さい。
投稿: | 2017/10/04 21:06