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病気の悩める症状

泌尿器科の領域でも、悩める症状の患者さんは多くおられます。病気がそれらの症状を確かに作っている訳ですが、考え方によっては、体が病気の存在を一生懸命に教えていると受け止める事もできます。1f789998f1484fffb52779cf4f2f222d
私の専門領域である泌尿器科の病気には、一見無関係と思われる症状がいくつもあります。
❶陰嚢の痒み:陰嚢湿疹として治療
❷膣の痒み:カンジダ症として治療
❸胃の痛み:原因不明の慢性胃痛症として治療
❹膀胱の痛み:膀胱疼痛症として治療
❺陰部の痛み:陰部疼痛症として治療
❻睾丸の痛み:慢性副睾丸炎として治療
❼尿道の分泌液:慢性尿道炎として治療
❽手足のシビレ:頚椎症として治療
❾首の痛み:頚椎症として治療
➓下肢の痛み:坐骨神経痛として治療

これらの症状は一部ですが、全て排尿障害が原因の膀胱刺激症状や前立腺刺激症状です。
膀胱や前立腺の臓器に一致した症状は、頻尿、残尿感、排尿痛です。しかし、その人の脊髄回路の特性で、本来の症状が出すことが出来ないのです。
これらの症状は、排尿障害を直さない限り治りません。つまり、体は、現時点での状況を少しでも改善させようと、状況を把握していない患者さん本人に、臓器の苦しさを訴えているのです。患者さんは、その声を誠実に聴くべきです。

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