難治性膀胱炎の裏技治療

膀胱炎症状で治らない患者さんが、日本全国から来院されます。
私の考えでは、難治性の膀胱炎は原因は排尿障害ですから、抗生剤や抗菌剤ではなく排尿障害の治療でほとんどの患者さんが改善します。通常は、排尿障害の治療薬であるエブランチル、過活動膀胱の治療薬であるベシケア、ベタニス、トビエース、ウリトスなどです。この治療法でほとんどの患者さんは治ります。

ところが、一部の患者さんでなかなか治らない方が存在します。これが、治療師である医師としての課題です。そこで、いろいろな裏技治療法を考案しました。
❶まず、このような患者さんは、リンパ球免疫が過剰反応している場合があります。
免疫をステロイドの注射で適度にコントロールしてみます。劇的に症状が改善します。ただ欠点としてステロイドを分泌する副腎機能が一時的に低下することがあります。

❷エブランチルというαブロッカーは昔からある降圧剤です。αブロッカーが排尿障に効果があることが分かり転用された薬剤です。しかし、排尿障害専用に開発された薬剤ではないので、効果的な作用が求めることができない患者さんも出てきます。そこで男性用の薬剤を流用すると、症状が改善しまず。

❸仙骨神経が病気のために過剰反応しているので症状が改善しません。これは、ある意味で過度の条件反射が症状を作っていると考えます。そのためには、別の条件反射を作って、問題の条件反射を抑え込むのです。欠点として、新しい条件反射を作れるまで時間がかかります。仙骨神経ブロックを毎週1回以上実施し、10回以上続けなければなりません。

❹病気の症状を作っているのは、膀胱三角部の平滑筋のセンサーとしての興奮です。この興奮を抑えるためにαブロッカーや過活動膀胱の治療薬を使用するのです。その平滑筋の興奮を抑えるサプリメントが大豆イソフラボンです。

❺膀胱三角部と仙骨神経の間を結び付けているのが、仙骨神経節です。難治性の患者さんの仙骨神経節は、これまでの疲弊により、神経節のグリシンというアミノ酸が欠乏することが難治性の症状の原因です。ですから、サプリメントとしてグリシン摂取を勧めています。

❻難治性の患者さんの多くが、更年期を過ぎているご婦人が多いのです。ここにはホルモンバランスの崩壊が原因？と想像できます。女性の更年期を過ぎると、女性ホルモンが10分の1になります。すると、副腎から分泌している男性ホルモンは変わらないか増加するので、ホルモンバランス的には完全な男性になってしまうのです。その結果、女性ホルモンが優位の時には、抑えられていた症状が徐々に頭角を現すのです。最後に身動きの取れないほどの症状になるのです。
単純に考えれば、女性ホルモンを投与すれば良いと考えるのですが、思うように症状が改善しません。生体が作る本物の男性ホルモンに、薬剤の偽女性ホルモンが負けてしまうのでしょう。
そこで、男性ホルモンを抑えることの出来る前立腺肥大症の薬剤が登場です。

❼アニサキスの治療薬として脚光を浴びたのが、昔からある正露丸です。アニサキスが胃壁に食らいつき、虫の口からの分泌液が胃壁の平滑筋を刺激し、それが胃痛の原因なるのです。正露丸は、その平滑筋の興奮を抑えて鎮痛作用があるのです。難治性の膀胱炎症状の人も本質的には平滑筋の痛みですから、正露丸が効く人がいます。独特の匂いのない糖衣錠よりも、本来の独特の匂いのある正露丸の方が効き目があるようです。

☪️私が今現在思いつく治療法は、ここまでです。これからも、無い知恵を絞って研鑽いたします。
上記の内容を印刷し、主治医にご覧に入れて、今の治療を変えてもらったらいかがでしょうか？
主治医が、こんな治療法はあり得ないとか、そんな無謀な工夫は出来ないと言われたら、それまでと思ってください。