皮肉
X JAPANのヨシキさんが、頚椎椎間孔狭窄症で、アメリカで頚椎人工椎間板置換術を行いました。彼の病気は、ドラム演奏中の首を激しく振り回すヘッドバンディングが原因とされています。ヨシキさんの演奏でどれだけたくさんの人が喜びを提供されたか分かりません。そんなヨシキの目玉の演舞が取上げられてしまったのです。…誰に?
歴史を振り返ると、例えば、お釈迦さまは、豚肉を食べ、食あたりで下痢をしながら苦しんで亡くなりました。
お釈迦さまの涅槃の像は、腹くだしで苦しむお姿です。
公正で粋な裁判で有名な大岡越前守忠相は、直腸ガンによる腸閉塞で、下血と糞詰まりで苦しみながら亡くなりました。
多くの癌患者さんを助けている癌センターの院長が、癌で死亡しているのは有名な話しです。それも歴代の複数の院長が、癌で亡くなっています。
私の身近にも、いくつも例があります。
東大出身の循環器内科医で、臓器移植ネットワークをほとんど一人で創り上げた友人の医師は、循環器医師にも関わらず、心臓が原因で突然亡くなりました。日本の臓器移植ネットワークの創立者で、どれだけ多くの人を助けたか分かりません。
鹿児島に開業していた同級生が、脳卒中で突然亡くなりました。彼は、手術も上手く、洞察力も高く、皆んなからも愛された人物でした。彼によって救われた患者さんは、たくさんいました。
腎臓も泌尿器外科医としての治療の範疇である泌尿器科学を生業にしている私が、腎不全になってしまいました。皮肉と言えば皮肉です。原因不明の病気で悩まれている患者さんを何人も救っていると、私も自負しています。(私の誤解かもしれませんが、、、。)
最近では、小林麻央さんが、乳ガンを発見されてから、約2年8ヶ月、公表してから約1年で旅立たれました。美人アナウンサーで、イケメンの歌舞伎役者と結婚し、子どもを二人育て、誰が見ても理想的な人生を歩んだ女性でした。皆に愛された人だったのに……。
多くの人に喜びや夢を与え、多くの人の命を助ける人に対して、突然として苦行・難題・難問を与え、最後に命を取り上げるのが神様です。その苦行・難問・難題を乗り越えるために、振り絞るエネルギーを栄養として吸収するのが神様に思えてなりません。まるで養殖の魚と同じです。立派に育った魚ほど、早く食卓に乗り、元気な魚ほど活き造りにされ、自分の身を食べられるのを見なければなりません。
神様は、冗談が好きなのでしょう。人からすると、皮肉タップリの冗談にしか思えません。あの世で、もし神様にお会いできたら、「ひと言」言って上げたい。人がどれだけ心を強くすれば、神様は満足してくれるのですか?と。
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