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127噺(145噺中)「インフルエンザの誤解」

Img_0015_24月中旬頃に、私が学校医を務める地元の中学校の養護の先生から連絡がありました。
インフルエンザのために、二クラスを学級閉鎖したと報告が入ったのです。4月中旬になってもまだインフルエンザの脅威は衰えていません。

インフルエンザ検査の陽性率は、高くても80%です。ですから、5人に一人はインフルエンザにかかっても陰性、専門用語で偽陰性になるのです。たまに、「今年の風邪は治りにくいですね?」とおっしゃる患者さんがおられます。会社近くのクリニックでインフルエンザ検査をしたのですが、陰性で、風邪と診断されたと言うのです。しかし、風邪薬を飲んで2週間過ぎても風邪症状がなかなか取れないとおっしゃるのです。これは、明らかにインフルエンザ感染で、会社近くのクリニックの医師の誤診です。インフルエンザ検査の信用度を過信しているのです。医師たるもの検査だけに頼らず、患者さんを診察した際のご自分の印象を重要視するべきです。インフルエンザ検査を実施した時点で、インフルエンザを疑った訳ですから・・・。逆に私は極端で、自分の目を信じてインフルエンザ検査は実施しません。

インフルエンザは、インフルエンザウィルスそのものの毒性が強い訳ではなく、感染した患者さんの免疫システムを刺激し、免疫の過剰反応を引き起こすので、強い障害が起きるのです。免疫システム、抗体免疫ではなく白血球免疫を刺激するのです。

ウィルスを攻撃するのは、抗体免疫だけです。ところが、白血球免疫は、人体に扁桃腺炎や肺炎や髄膜炎を起こしてしまうのです。白血球免疫の過剰反応の結果、インフルエンザの重症の症状になるのです。

インフルエンザの症状としては、高熱、全身倦怠、扁桃腺炎、関節炎、筋肉痛、肺炎などです。白血球免疫による症状は、高熱と扁桃腺炎と肺炎です。ウィルスは抗体免疫を刺激するので、一般的な風邪などの場合、通常は微熱です。微熱が免疫抗体作るにはちょうど良い体温なのです。しかし、インフルエンザの場合、早期に白血球免疫を刺激するので、白血球免疫特徴である高熱が出るのです。
インフルエンザの抗体免疫による症状は、早期の全身倦怠と関節炎と筋肉痛です。関節炎は、骨髄で抗体作るために痛みが出るのです。ですから、患者さん診察した際に、高熱はともかくとして、全身倦怠、関節炎、筋肉痛を認めた場合、インフルエンザと診断できるのです。また、全身倦怠の場合には、顔が無表情になります。笑う余裕のない患者さんを診た時には、まず間違いなくインフルエンザです。

最近の医師は何でもかんでも検査、検査で自分の目を信じていません。ある意味、診断の責任を他人(検査)任せにして、自分では責任を取らないのです。これが今の風潮です。

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コメント

インフルエンザが流行している時期、息子が急に体を起こせなくなり、病院に行きましたが熱も無く、欠勤届け出のためにインフルエンザ検査もしましたが反応は無く、土日から次週の土日を含め9日間欠勤しました。ぎっくり腰のようにも思えましたがそれでもなく、先生のお話しで、やはりインフルエンザだったのかもしれないと思いました。それにしても、熱も出ず陽性反応が無いと、欠勤に対して冷たいのが社会ですね。

投稿: | 2017/05/02 20:57

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